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1996年12月31日(火)《BN》
【三井グリーンランド:倉本 憲伸・高倉 蘭馬・塚越 実紗・築山 正憲・野本 侑花・左村 亜香里・前野 諭子・雨宮 英利香】
「何だかんだで結構来てるんかな」
「いや、6割ぐらいだと見た」
園内をぶらつきながら倉本 憲伸が発した言葉を聞いて、高倉 蘭馬が感想を述べた。ここは『三井グリーンランド』。現在22時を少し回った時間であり、園内はカウントダウンイベント目的でたくさんの人が集まってきている。冒険者組織14期のメンバーたちも本日は示し合わせて一緒にカウントダウンの時を過ごすことにしており、23時40分に所定の場所に集合することとなっている。なので現在はバラバラに行動しているのであるが,移動中に見かけた人数を考えると14期の半数以上は来園していることは間違いなさそうである。
「次どこ行くー」
「イルミネーション見ながら適当にぶらつこうか」
何かしらのアトラクションを目指して移動することを佐村 亜香里が口にした、それに塚越 実紗が目的場所を決めずに彷徨くこと提案する。それに現在一緒に行動しているやっぱりサンデーサイレンス部隊のメンバー全員が同意したので、とりあえず園内をいろいろ見回りながら移動することにした。本日はカウントダウンには打って付けの良い天気であり、気温は低いものの、園内を彷徨くのに何の支障もない。23時には花火も上がり始める予定なので、それまでに色々な場所でイルミネーションやアトラクションを楽しみたいところだ。
「そろそろ花火かな」
しばらく彷徨いているとあっという間に時間が過ぎて、花火が上がり始める。たまたまいた場所から眺めるとなかなかに良い場所だったらしく、非常に綺麗に花火を眺めることが出来た。しばらく花火が上がった後で、集合場所に向けて移動を開始する。そして目的地に到着すると、そこにはすでにたくさんの14期生が集まっていた。
「憲伸と蘭馬遅いんじゃね?」
「あんたら幹事だよね」
先に来ていた前野 諭子と雨宮 英利香が笑いながら文句を言ってきたので、それに倉本と高倉も笑いながらごめんなさいポーズをとる。そして周りを見渡すと14期生30人中20人ぐらいは集まっていることが確認できた。そして時間も23時55分を回り、いよいよカウントダウンまで後少しとなる。
「はい、本日のカウントダウンイベントを企画したやっぱりサンデーサイレンス部隊の倉本です。皆様集まっていただきありがとうございます。14期で一緒に冒険者になったので、これからも切磋琢磨して冒険者活動頑張っていきましょう」
取ってつけたような倉本の挨拶で雰囲気は否が応にも盛り上がり、後はカウントダウンを待つだけとなる。そして園内のアナウンスが新年まで後少しだということを告げる。
10・9・8・7・6・5・4・3・2・1 あけましておめでとうございまーす
「おめでとうー」
園内のアナウンスに合わせて年が明けたことを全員で祝い合う。そして14期生はもちろん全冒険者たちが今年1年無事に活動できるように全員で祈り、そして活躍を誓い合うのであった。