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1999年2月18日(木)
【熊大第3迷宮:絶対運命黙示録部隊】
「出来ぬなら、次頑張ろうホトトギス」
「了解ー」
先程発見した罠のかかった扉の罠解除を行っていた飯島 志保であったが、解除をすることができないことを報告し、それに井上 貴志が軽く返事を返した。ここは熊大第3迷宮。本日絶対運命黙示録部隊は地下3階を訪れて、階段を降りて南西エリアの探索を行っている。マップを少しずつ埋めていく中で、少し豪華な見た目で罠のかかった扉を発見したのである。傾向的にはこの奥にはボスがいるか階段があるかであるが、今の段階では罠の解除はできないようである。
「とりあえず次回から毎回確認する事項が出来たな」
「マップも埋めないとね」
探索再開のため動き始める準備をしながら発した栗原 慎一の言葉に、島津 亮二が返事をする。第3迷宮はまだ未探索部分があるので、完全なマップが出来ておらず、通常マップを作成するのはその迷宮をはじめに探索する部隊となる。現在第3迷宮を探索する部隊は5部隊あるが、地下3階を探索しているのは絶対運命部隊だけなので、必然的に彼らががマップを作成しないといけないのだ。ちなみに地下1階と地下2階のマップも絶対運営部隊が完全版を作成しており、後出の部隊はそのマップを利用して探索を行える分、比較的安全な探索を行うことができるのである。
「前方から亜獣5体着ます」
亜獣の気配を察知し、飯島が報告する。これを聞いて各自戦闘準備を開始する。出現した亜獣は砂嵐が3体とアラビア魔術師が2体である。
「無効」
「催眠」
アラビア魔術師に対して中村が無効、島津が催眠を唱える。その結果アラビア魔術師は呪文を詠唱することなく倒れ伏した。井上と栗原は砂嵐に向かい、松は眠ったアラビア魔術師を先に消滅させる。砂嵐は自分の周りに強風を出現させるので、非常に戦いづらいが、攻撃自体は非常に単純なので、ダメージを喰らうことはない。魔術師を先に殲滅していたこともあり、特にダメージを喰らうこともなく殲滅することに成功する。
「おつかれー。物質回収します」
労いの声をかけて回収に向かう飯島とすれ違い、戦士3人は部隊の場所へと移動する。この後、飯島の回収を待って、探索を再開するが、結果2度亜獣と戦闘し、本日の探索を終えることにしたのである。