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1999年2月25日(木)
【熊大第1迷宮:カイジさんごめん部隊】
「確かにこいつだけ異質だよね」
「命名の理由がわからない」
絶賛戦闘中である勝部 義宏とどさんぴんの戦いを後方で眺めながら手島 哲士と水井 華代が頭を悩ませている。ここは熊大第1迷宮地下5階。本日カイジさんごめん部隊はいつものようにボスであるどさんぴんと戦いにどさんぴんの部屋を訪れている。戦士3人はまだ誰もクリアをしていないので、順番に戦闘を行っており、現在の勝部の戦闘は2順目の1戦目である。第1迷宮で各階に出現するボスにはそれぞれ名前が付けられており、その名前の理由はある程度推測すれば分かるものになっている。地下1階は見た目通りブッチャーであり、地下2階は出現時のセリフから天才、地下3階は消滅時のセリフからサラダバー、地下4階も消滅時のセリフからおっさんと命名されている。だかこのどさんぴんは特にこのようなセリフを吐くわけではない。ただ、立ち振る舞いや戦い方が卑怯千番なので、どさんぴんと言えばどさんぴんであるが、これを理由に命名したのであれば理解し難いと考えられるのだ。
「まあ別になんでもいいんじゃない」
今の話を聞いていた角谷 紀明がこのように言ったので、どさんぴんという名前の理由について考えるのはやめることにした。ちょうどそのタイミングで勝部がどさんぴんを倒したので、角谷は物質回収に向かい、手島は回復の準備を始めたのである。