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1997年2月28日(金)《BN》

【富田邸:富田 剛・富田 さやか】
「この前、前田さんと話をして一緒に募集かけることにしたよ」
「わかった。場所は目の前だし、掛け持ちとかもできそうだもんね」
 夕食後のまったりした時間を過ごしながら富田 剛が発した言葉に富田 さやかが返事を返した。ここは富田邸。最近富田は朝早く家を出て夕方に帰ってくる生活を行っている。それは来月オープンするゲームセンターと4月に開店する喫茶店の準備という名目であるが本当のところは良くわかっていない。ただ結論的にスケジュール通りにゲーセンと喫茶店が開業できれば問題ないので、さやかも特に詳細は気にしていないようである。ゲーセンと喫茶店を開店するとして、富田とさやかが基本的に店を回すのであるが、どうしても2人では無理があるので、パートやアルバイトを雇わないといけない。開店が間近に迫っているので募集をかけないといけないのである。
「営業時間はどうするんだっけ?喫茶部は朝8時から夜は21時ぐらいまで?」
「そうね。夜はもう少し早く閉めてもいいかも。20時ぐらいかな」
 人を募集するにしても営業時間や業務内容をしっかり決めておかなければならない。これまで漠然と話をしていたが、確定内容について富田が質問し、それにさやかが答える。ゲーセン部の営業時間は朝8時から24時までと決めているので、営業時間はゲーセン部の方が長い。ただ、ゲーセン部は最悪1人も回せるが、喫茶部はそうはいかないので、募集人員は喫茶部の方が必要になる計算となる。
「『道』が17時24時で募集するって言ってたから、一緒に明日求人会社に連絡してみるよ」
「わかった。宜しくね」
 とりあえず求人募集の流れについて富田が説明し、それを聞いてさやかは了承の意を伝える。この後、富田はテレビを見ながら酒でも飲もうと思ったが、一応先ほどの流れについて前田 法重に確認を取るという名目で『別館道』に移動し、当然のように飲んでいた前田御一行たちと一緒に遅くまでお酒を飲んだのであった。

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