Triglie col prosciutto(ヒメジとプロシュート)
「魚のように無口な」という表現があるが、
諺がいつも正しいわけではない。
なぜならヒメジやニベなどは特殊な音を出すからだ。
音を出すための筋肉があり、
その振動を浮袋の中の空気で増幅させるのである。
大きくても風味も良い姫路は岩礁の姫路だが、
次のように調理するなら、アドリア海沿岸地方では
ロッシオーリとかバルボーニと呼ばれ中くらいの大きささの姫路でも良い。
ボウルに入れて塩。胡椒、オリーブオイル、
レモンの絞り汁で味付けし、そのまま数時間寝かせる。
加熱する直前に、プロシュットを、ヒメジと同じ数、
同じくらいの幅に薄切りにする。
大皿または金属製の浅鍋の底にセージの葉を何枚か散らし、
ヒメジにしっかりとパン粉をまぶし、
ヒメジとヒメジの間にプロシュットを挟んで立てて並べ、
上からセージの葉を散らす。
最後に、残った調味料を上からかけ、上下の火で焼く。
この料理をもっと立派なものにしたければ、生の姫路の腹の方を開いて骨を取り除き、閉じておく。
「ペッレグリーノ・アルトゥージ作イタリア料理大全 抜粋」