【雑談】負けて合格は本当に"甘い"のか?
五輪の声援が聞こえる雑談 🥇
テラスタルデビューも久しくなってきたこの頃、リコロイドットは基礎テストを終え応用テストに挑んでいる。基礎テストがリコ→ロイ→ドットの順で進んでいったが、応用テストでは逆にドット→ロイ→リコと進んでいくようだ。
最新話の59話ではドットが四天王兼ジムリーダーのアオキへと挑戦した。応用テストから手持ちは二体ずつの勝負。アオキはノココッチとムクホーク、ドットはカヌチャンとクワッスでの戦いとなった。
試合の結果としてはアオキはノココッチとムクホーク共に健在で、ドットのカヌチャンとクワッス(ウェルカモ)は共に戦闘不能。つまり2-0でドットが敗北してしまった…けれども応用テスト自体は合格となった。
ドットが合格になった理由について、アオキは次のように述べている。
そもそもテラスタル研修においては、試験官であるジムリーダーとのバトルの勝敗の結果を合否の判断材料としないことをカエデが最初の基礎テストのときにリコロイドットに伝えている。
ただし、基礎テストと応用テストで評価基準が変わることも想定されたため、ドットの合否以外の意味でもこの回は注目されていた。すなわち「負けて合格」が通るのか否か。
結果として、先にも述べたようにドットは試合ではアオキに負けながらも応用テストとしては合格を貰った。カエデが最初に伝えた評価基準は応用テストでも一貫していたということになる。
アオキの判定がイレギュラーなものではないことは明らかとなったが、視聴者がそれをどのように受け止めるのかというのはまた別問題だ。
恐らく多くの視聴者はドットの合格を祝福していると思われる。ただし、「負けて合格」に引っ掛かりを覚える人たちも一定数いるようだ。
実際、この「負けて合格」というシステムは直感的ではないのは確かだろう。試験官の判断による部分も大きく、完全に客観的な指標とはいいにくい。
また、シンプルに負け続きの主人公たちの姿を観たくないという声もある。アニポケに爽快感やカタルシスを求める視聴者にとっては苦しい時間が続いているといえるのかもしれない。
どのように作品を捉えるかは視聴者個人の感覚や期待値などによって変わる。それに対してアレコレ言うのも野暮だと承知の上で一つ投げかけてみたい。果たして「負けて合格」は"甘い"のだろうか、と。
アニポケにおいては昔から「負けて合格」になるパターンがあった。通称「お情けバッジ」。特に無印初期のタケシとカスミに貰ったバッジがそれにあたり、カスミはよくサトシを弄るネタにしていた。
ただ、これはあくまで特例であり基本的にはジムリーダーに勝利するのがバッジ獲得の条件だった。イレギュラーだからこそカスミは「お情けバッジ」と揶揄していたのだ。最初から「負けて合格」が組み込まれているテラスタル研修とは仕組みが異なる。
通常のジムバトルとテラスタル研修の違いはそもそもの目標設定にあるだろう。
両方ともポケモントレーナーの実力を測るという意味では共通しているが、前者はポケモンリーグ地区大会の出場権と、後者はテラスタルオーブの所持権の獲得が目的となっている。
現実世界で置き換えてみると、ジムバトルは甲子園のような大会の予選、テラスタル研修は運転免許試験に相当するものとして考えられる。
一般に大会の予選は本選への足切りを目的に行われる。一方で運転免許試験は条件を満たせば基本的には合格とするはずだ*1。
*1.警視庁の統計によると令和五年で本免学科試験合格率76.8%とのこと。
極端な話、条件が揃えば研修生全員を合格にしてもオレンジアカデミーとしては問題ないのだろう。むしろ、テラスタルオーブを扱う人材を増やしたいと考えている可能性もある。
実際、理事長のオモダカは他校にテラスタル研修の門戸を開くことによる交流と人材発掘を目論んでいることを仄めかしている。
研修を受ける側の思惑と受けさせる側の思惑。様々な思惑の果てに「負けて合格」というシステムが成立している。ここにあるのは"甘さ"ではなく、シビアな生存競争なのかもしれない。
リコロイドットを巡る状況はもとよりかなりシビアだ。テラパゴスをEXPに取られるなどの「負け」は決定的なものになりうる。
テラスタル研修の果てに彼らが手に入れる強さに注目していきたい…To Be Continued.
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