カプ・コケコ語り-導き・育て・承認する神-
※画像は「ポケットモンスターサン&ムーン」及び「ポケットモンスター」からの引用となります。
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〇はじめに
久々の #SM語り はアローラの守り神のカプ・コケコについて!
かの神がどのような役割を果たしたのか、改めて深堀りしてみましょう。
〇概要
カプ・コケコはとちがみポケモンでタイプはでんき・フェアリー。 メレメレ島の守り神で戦いを司るとされています。ハラによれば性格はきまぐれで好戦的。作中ではサトシとピカチュウに強い興味を持っています。
〇カプ・コケコの戦闘能力
・基礎ステータス
まずは戦闘能力を分析してみましょう。カプ・コケコは素早さに秀でたポケモンでありながら、特性のフィールド展開でパワーを底上げできるのが特徴です。またカプに共通した能力で「からにこもる」ことで防御も固く攻守隙がありません。
・技構成
続いて技構成と役割は以下の通り。
・ほうでん…メイン技
・マジカルシャイン…突進技
・しぜんのいかり…範囲攻撃
・はがねのつばさ…対毒対策用、防御技としても
☆Z技「ガーディアン・デ・アローラ」
…大地の巨人となり全てを粉砕する
全体的に大技よりも小回りが利きやすい技が多いです。
・特性
カプ・コケコの特性はエレキメイカー。エレキフィールドを張りでんきの技威力を高める特性。でも大体ピカチュウと戦うためどちらかが有利になることはありません(決着を早める効果はある?)
〇カプ・コケコはどんな神か
・導く神
SMシリーズはサトシとカプ・コケコの出会いから始まります。この守り神はサトシとピカチュウに最初から興味を持っておりデンキZとZリングを授けます。これがサトシがアローラに在住する意志を固める契機となりました。サトシとピカチュウは神によってアローラへと導かれたのです。
・育てる神
カプ・コケコはサトシとピカチュウに時折試練を与えます。それは「ほしぐも」の托卵であったり、平行世界への転送であったり、そして自分とのバトルであったりと様々です。まるでサトシの為の特別な島めぐりの試練を与えているような…。将来サトシがWCSで戦うことも視野にあったのかもしれません。
・承認する神
これまでサトシが本編シリーズで出会った伝説のポケモンは「通り過ぎる」存在でした。ホウオウ、スイクン、ゼクロムあたりがそれに該当しますが、彼らはサトシの目の前を通り過ぎて新たな冒険の予感を奮い立たせるアクセントとして機能していました。
しかし、カプ・コケコは違います。カプ・コケコは自らサトシとピカチュウに会いに行き、Zリングを渡し、勝負を挑みます。気まぐれといわれる守り神ですがサトシたちに興味を失うことはありません。(アローラを出たサトシに勝鬨の舞をおさめてくれるほどです)
カプ・コケコはサトシとピカチュウがアローラに滞在するように導き、育て、そしてその地の王として承認する役割をもっていました。本来の島めぐりであれば島キング・クイーンが代理で承認するところをアニメでは守り神自身が承認するのですから、随分豪華な物語ともいえます。
〇神の及ばぬ領域-1000まんボルト-
しかし、カプ・コケコがフィクサーの物語…で終わらないのがアニポケSMのすごいところです。その象徴が「1000まんボルト」、サトシとピカチュウのキズナが生み出した力です。
カプ・コケコはZリングを渡しサトシとピカチュウを育てましたが、デンキZをサトピカZに変異させたのはサトシたちの力です。そういう意味でサトピカは守り神の領分を越えた存在といえます。 「1000まんボルト」が「ガーディアン・デ・アローラ」を打ち破る-友情が神を越えた瞬間です。
〇総括
それでは総括に参ります。カプ・コケコはサトシとピカチュウを導き・育て・承認する神でした。そしてその一連の神との関わりの中でその枠組みをサトシが受け入れ、乗り越えたのがアニポケSMという物語の大要なのです。
これからいよいよシンオウチャンピオン・シロナとの闘いが始まります。シロナの基礎はシンオウ神話…恐らくは古代からの因縁。対するサトシの基礎は神を超えるポケモンとの友情。その交わりをカプ・コケコはどのように見守るのか、想いを馳せて語りを〆ます。
ご清聴ありがとうございました!
(了)