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【雑談】"チ"で紡がれる物語
木枯らしが吹き通る夕暮れ前の雑談🍂
先日放送されたアニポケHZ第74話にて、ダイアナが帰還してルシアス及びエクスプローラーズ(以下"EXP")についての情報公開が行われた。HZにおける縦軸のストーリーが大きく進む"超"がつくほどの重要回だ。
ダイアナの調べた情報によればEXPは元々ルシアスが結成した組織であり、ルシアス・リスタル・ギベオンが創業メンバーとのこと。時代が下り、現在ではギベオンが率いる組織が「エクスプローラーズ」の名前を引き継いでいるがその経緯は74話時点では明らかになっていない。
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更に同話にて死者に出会うことができるという「てらす池」にてEXPのメンバーであるリスタルと邂逅するところまで一気に話が進む。それに留まらずリスタルは衝撃的な事実をリコとダイアナに告げる…。
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それはリコとダイアナがルシアスとリスタルの子孫であるということ。これまでリコとダイアナが追いかけてきた「いにしえの冒険者」とは血で繋がっていたのだ。
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実際のところ、ルシアスとリコ・ダイアナが血縁ではないかというのはこれまでに出てきた情報でも十分察せられるものではあった。特に第二期「テラパゴスのかがやき」編のOPテーマ『ハロ』においてリコ・ルッカ・ダイアナのカットの後にルシアスが映されるシークエンスは明らかに両者の繋がりを示唆していた。
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そもそも「いにしえの冒険者」探しの旅はダイアナが幼少期に実家からルシアスの手記とペンダントを見つけたことから始まっている。"灯台下暗し"を地でいくストーリー展開だ(ダイアナがあえてその可能性を口にしなかった可能性も十分あるが)。
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ただ、視聴者的にはある程度予想がついていたこととはいえ当事者のリコにとっては急な話なのは間違いない。視聴者的にもリスタルの存在は73話で明かされたばかりであり驚いた人も多いだろう。
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改めてHZにおいて「血の繋がり」が重要なファクターになるというのは最早確定的な事項だと推定されるが、これはアニポケの歴史においては類をみない試みだ。
有名な話だが、サトシの父親はその存在は匂わされながらも劇中(番外編含む)に登場していない。それに伴って母親のハナコ以外のサトシの血族に関しての情報はそのほとんどがベールに包まれたままだ。
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サトシを主人公たらしめるのはあくまでアニポケのカメラが彼を映しているということに他ならず、波導などのスキルは持ちつつもそれをもって特別な存在になったわけではない。あくまでもポケモンが好きな一少年として彼は主人公道を突き進んだ。
一方でリコは冒険のきっかけ及び目的が確実に血族と結びついている。それを受け入れるにしろ拒絶するにしろ、リコの主人公性にも深く関わることになるだろう。リコに所謂「主人公補正」が強めにかかっていることも他の記事で確認したところ*1。
※1 これはリコが甘やかされているなどのネガティブな評価を示すものではない。主人公故に逆境に立たされている苦悩なども考証している。詳しくは以下の記事のリンクにて。
リコがアニポケのキャラの為前主人公のサトシと比較したが、そもそもポケモンコンテンツにおいては主人公の血族はおろか家族が物語に含まれること自体が珍しい。ざっと思い浮かべる限りでも主人公の父親(センリ)がジムリーダーだったRS/ORASが微かにそれに該当しているくらいで、他はライバル(例:DPのジュンとクロツグ)やヒロイン(例:SMのリーリエとルザミーネ)の物語に含められるのがほとんどだ。
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ポケモンではゲームにおいても主人公が主人公足りえるのはそれがプレイヤーの分身であること以上の理由はない。主人公はプレイヤーのアバターでありそれ以上の存在ではない。最近リメイクが発売された「ドラゴンクエスト」などのRPG作品とポケモンではこの点において大きく異なる。
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ある意味リコの物語はRPGの王道を往くものになるかもしれない。主人公は過去の血筋を受け継いだ特別な存在であり、冒険を経て宿敵を滅ぼし、未来の伝説へと至る。
ただし、あくまでもHZが2024年現在放映されている現代の作品であることも忘れてはならない。特にリコはオーディエンスに対して等身大の少女として描かれてきたはずだ。血統が特別だからリコが勇者になる…などという保守的なメッセージをそのまま伝えるストーリーになるとは考えにくい。
さらに巷で議論されているように、リコに並ぶW主人公のロイがこれからどうストーリーに関わるかも重要な問題だ。ルシアスの血筋に含まれないロイが「伝説」となるにはどんな物語を紡ぐべきなのか…主人公とは明言されていないがドットを含めて注視していきたい。
ルシアスがリスタルとギベオンと共に「エクスプローラーズ」となったように、リコロイドットが新たな伝説となる…そんなドキメキを夢想しながら〆よう。To Be Continued.
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