SMスクール組組み合わせ各論-トリオ編-
※画像は「ポケットモンスターサン&ムーン」からの引用となります。
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〇概要
今回のテーマは「SMスクール組組み合わせ各論-トリオ編-」
三人集まればそれはもう社会。トリオによってどんな人間模様が描かれているのでしょうか?
〇組み合わせ概論
具体的な話に入る前に以前語った組み合わせ概論について簡単に振り返ります。
組み合わせとはサトシを含むスクール組のソロ(一人)・デュオ(二人組)・トリオ(三人組)・カルテット(四人組)・クインテッド(五人組)・フルチーム(六人組)のことを指します 。
※公式用語ではないので注意
レギュラー全員を同時に画面で動かすと煩雑になり、焦点が拡散してしまいます。よって画面の情報を絞ったりテーマにそって必要なキャラを選定する必要があり、このことを私は便宜上「組み合わせ」と呼んでいます。二次創作界隈の「カップリング」に近い考え方ですが、より機能的な側面に注目しています。
今回はその中でもトリオ、すなわち三人組について掘り下げます。 他の組み合わせのざっくりとした話は以前概論で語りましたのでよろしければご覧下さい。また今後の #SM語り でそれぞれの組み合わせの各論も語る予定なので楽しみにしていただければ嬉しいです。
〇トリオの特徴
・社会性が生まれる
まずはトリオならではの特徴を押さえましょう。三人集まると文殊の知恵ではないですが、トリオで初めて生まれるやりとりがあります。リーダーシップをとったり、ボケ・ツッコミにまわったり、弱音を吐いたり励ましたり… デュオにはない物語上の役割が発生します。
また1対1対1ではなく、2対1の構図になったりすることもありパワーバランスが不均衡の場合もあります。ここにロトム図鑑やポケモンのやり取りが加わることでアニポケSMはこれまでのアニポケシリーズにない複雑な状況を生み出しているのです。
・対照性が際立つ
スクール組でトリオを組むと丁度33のグループに分かれます。すると対照性が際立つ話作りがされることが多いです。一番わかりやすいのは男女組、次いでバトル・非バトル組など。メリハリがつきやすく話に起伏も生まれやすいため、トリオの組み合わせは汎用性が高いといえるでしょう。
〇組み合わせパターン
6人から3人を選ぶ組み合わせの数は 6C3=20通りあります。ただし、シリーズ中でそれらの組み合わせ全てが同じ比重で描かれたわけではありません。ここでは代表的な組み合わせをいくつかピックアップしてその特徴を分析していきます。
①性別による組み分け
マオ-スイレン-リーリエ…女子組
サトシ-カキ-マーマネ…男子組
一番よく見る女子組・男子組の組み分け。スクール組は男女関係なく仲がいいですが、お年頃もあってか自然に男女で別れることが多いです。ただ、シンプルに男女で別れているだけではなく各々で社会性が生まれています。
・女子組
女子組はしっかりもののマオが中心のトリオです。マオとスイレンは幼馴染のデュオですが女子組で行動するときはマオはリーリエの近くにいることが多いです。
ただし、バトル面に関してはスイレンの方が得意なためリーグが近い終盤ではスイレンがリーダーシップをとることもあります。
・男子組
男子組は各人の主張がそれぞれ強い為、回によって中心人物が変わります。デンジムシレースやカキ合宿などを見ると意外とマーマネが中心になることが多いようです。
リーグ編ではマーマネ→カキ、カキ→サトシという関係性になっており片思いが連鎖するような形になっているのが面白いです。
②バトルのコミット具合による組み分け
サトシ-カキ-スイレン…バトル組
マオ-マーマネ-リーリエ…非バトル組
スクール組はバトルメインかそうでないかで二手に分かれます。バトル組が暴走するのを非バトル組が留めたり、非バトル組をバトル組が引っ張ったりなどのやりとりが見どころです。
・バトル組
バトル組は正直いってあまりトリオ感はありません。それぞれが強い自我を持っているので単独行動が多いです。(サトシとカキが特訓してるくらい) 強いて言えばカキもスイレンもサトシに→が向いているのが特徴的です。
・非バトル組
非バトル組はバトル組と比べて協調性が高いメンバーで緩く連帯していることが多いです。普段はバトル組の勢いに押されがちですが非バトル組同士になるとマイペースに自分の夢を語ったり、ゲストと親交を深めたり… 非バトル組の描写はSMならではだと思いますね。
③デュオ+サトシ
これは①・②とは異なり3人で1グループというより、デュオの関係性を持っているグループにサトシが割り込む形です。こう書くとサトシがお邪魔虫みたいですが、実はサトシには転校生属性があるので外様でも不自然ではないというレトリックがあったりします。
・幼馴染組+サトシ
<マオ+スイレン>・サトシ
SMのデュオといえばマオスイ!これにサトシがついてくるパターン。代表例が59話のにがあまメモリーズ。普通に見れば百合に割り込む野郎ですが、ジジーロンとの絡みがあるおかげで絶妙なバランスで成り立っています。
・インテリ組+サトシ
<マーマネ+リーリエ>・サトシ
この三人はツッコミ・天然ボケ・大ボケという芸人っぽいトリオなのが特徴です。83話でミニチュアサイズになったときの、サトリエの「てきおうりょく」とそれについていけないマーマネの対比が面白い。
〇総括
他にもトリオの組み合わせはありますがこのあたりで〆ます。各論としてデュオから語るというのも考えたのですが、組み合わせ論的にはトリオが一番面白いので優先してしまいました(笑)
一番小さい社会の単位がトリオと考えると、その組み合わせが複数あるSMシリーズはこれまでになく複雑な構造をしていたことが分かります。その複雑さをよしとするかは人それぞれでしょうが、私にとっては作品を楽しむ上での重要な要素だったりします。
今後もデュオ、カルテット、クインテッド、フルチームの組み合わせについて語っていこうと思います。皆さんの好きなトリオの話などがあればリプなどで教えてください!
ご清聴ありがとうございました! (了)