「考察」・「語り」とは何か
〇概要
「考察」という言葉の使われ方への疑問から、自分の活動を見直すまでに至った謎にスケールがデカイ世迷い事です。アンケートの結果が面白かったおかげでできた企画です。ご協力ありがとうございましたm(__)m
〇『考察』を言い換えるとしたら?
本題に入るまえにこちらをご覧ください。
質問は「『考察』を言い換えるとしたら次の内どれ?」
選択肢は「予想」「感想」「研究」「その他」で結果は「予想」と「研究」が41.9%で同率の2トップでした。
一つの言葉の言い換えとして「予想」と「研究」では随分方向性が違います。 試しに辞書(Oxford language)を引いてみると次のように説明されています。
「予想」は前もって見当をつける、すなわち未来志向の言葉です。一方「研究」は何かしらの調べものをした結果わかること、どちらかといえば過去志向の言葉です。
ここで立ち返って「考察」の意味を辞書で確認しましょう。
辞書レベルでは考察≒研究になるようです。では、なぜ半数の人が「予想」と答えたのでしょうか?
〇Youtubeなどにおける「考察」
これは完全に私見であり偏見も入りますが、youtubeなどでの「考察動画」が「予想」の意味で使われていることが多いのが影響しているのではないかと考えています(参考資料としてモザイクはかけたサムネをアップしますが、批判目的ではないので個別チャンネルの名前はあげません)。
例えば、「マスターズ8の対戦カード考察」という動画における「考察」は「予想」の意味であり、むしろ「研究」としてみるとちょっとおかしなことになります。なぜならマスターズ8の対戦カードはまだ明らかになっていない事柄だからです。「研究」では未来のことは扱えません(地震の予測など自然科学の分野ではありえると思います)。
私は「考察」をずっと「研究」の類義語として使ってきたのでこうした言葉の使われ方に違和感がありました。ただ、勘違いしてほしくないのは「予想」と答えた人を間違っていると言いたいわけではないことです。自分が使っている言葉の意味と異なって伝わっている可能性を確認したかっただけなのです。
なぜyoutube上で「予想」ではなく「考察」という言葉が使われるのか考えてみると「調べる」手間を評価してほしいからなのではないかと思います。マスターズ8のカード「考察」でいえば、例えば「これまでのアニポケでの絡みからしてカードの組み合わせが妥当なのでは」と調べて考えた手間があるはずです。
「予想」だとなんの根拠もないものだと思われるけど、「考察」ならちゃんとしたものとして観てもらえるという作り手の想いがあるかもしれません。文字上の説得力としては「予想」よりも「考察」の方が引きが強いですから、PV主義のyoutubeで発信する上では必要なテクニックなのかもしれません。
〇こめこめくらぶ的見解
さて、私の発信活動を振り返ってみるとまず自分で「考察」とは言わないです。 youtube的な使い方をするときは「予想」、あるいはおどけて「妄想」という言葉を使いがちです。そもそも先に起こる展開を予想することにあまり面白さを感じないので、発信活動の中心に置いていないというのが前提としてあります。
私の発信活動の中心は過去シリーズのアニポケSMの「語り」です。既に放映が終了したコンテンツを扱っているのでそもそも未来志向的な発信ができない、しにくいという側面もあります(アニポケSMがいわゆる「オワコン」だとは決して思ってはいませんが)。
・語りとは何か
さらに深堀すると「語り」とはなにか。これも辞書(goo辞書)を引いてみましょう。
私のやっていることは既に観たコンテンツを私というスピーカーを通して再放送しているようなものなのです。
私自身の考えなどももちろん「語り」には含まれますが、究極的な目標としては「アニポケSM」を観てほしいというのが語り手としての願いです。こんなに面白い作品があるよ!と世界に気づかせたい、その思いで活動しています。
〇総括
youtube上の「考察」も刺激的かもしれませんが、好きなコンテンツを「語る」のもなかなか面白いものです。もちろん聞き手がいなければなりたちませんので、皆さま今後ともよろしく。
To Be Continued
※追記
アンケートの回答で「考察」の言い換えは「分析」ではないかというご意見もいただきました。「分析」は「研究」よりでかつ調べものをしたあとの考えるフェーズを重要視した言葉だと思います。アンケートへのご協力ありがとうございましたm(__)m