アニポケSMレビュー(Amazonレビュー投稿済み)
Twitterの方でも挙げてた過去のアマゾンレビューのコピペです。このレビューを自己紹介の代わりとしています。初見の方は読んでくれると嬉しいです。
「かけがえのない日常と成長するキャラクターたち」
DPあたりから長らくアニポケから遠ざかっていましたが、youtubeでusumの対戦実況を見るようになり、アニポケにも興味が出てサン&ムーンシリーズを視聴しました。
久しぶりのアニポケということで、子どもの時と同じように楽しめるか少し不安でした。でも、そんな不安を吹き飛ばしてくれるくらいこのサン&ムーンシリーズは面白く、温かく、素敵なアニメでした。むしろ、大人になった今だからこそ楽しめたように思います(子どもの頃だと、逆にスルーしてたかも…)。一人でも多くの方に、サン&ムーンの魅力を伝えたいと思い、レビューを書こうと思った次第です。
以下、長文ですがお付き合いいただければと思います。
サン&ムーンでは豊かな自然に囲まれたアローラ地方を舞台に、そこで共に生きているポケモン達と人々の生活が丁寧に描かれます。ポケモンと共に食事をしたり、仕事をしたり、バトルをしたり、夢を追いかけたり…。トレーナーとポケモンによってその描かれ方は様々です。その当たり前の日常が一つ一つ積み重なっていく中で、キャラクター達は少しずつ成長していきます。
メインの登場人物であるポケモンスクールのメンバーは、以下のように違った個性を持っています。
・島キングの祖父を持ち、命を守る炎の使い手を目指す熱血漢のカキ
・暗いところや運動が苦手だけど、発明のセンスはピカイチのマーマネ
・家族で営むアイナ食堂を盛り上げようと一生懸命な元気印のマオ
・少し引っ込み思案なところもありながら、釣りと水ポケモンが大好きなスイレン
・ポケモンが大好きなのに、過去のトラウマが原因でポケモンに触ることが出来ず、また家族との関係にも悩みを抱えているリーリエ
ここでは断片的にしか書いていませんが、皆魅力的なキャラクターであり、シリーズの中で各々の目標に向かって成長していきます。その成長は必ずしも分かりやすいものではなく、シリーズの中で完結するものでもありません(リーリエなどはもしかすると新無印シリーズに関わってくる可能性もあります)。
しかし、全146話の中でそのキャラクターなりの成長を感じることができる場面が折々に挟まれており、全話を見終わってみると本当にしみじみとした感動を味わうことができます。
では、アニポケの主人公であるサトシはどのように描かれているのか。これまでのシリーズにおいて、サトシは旅人であり、基本的には人々やポケモンとは一期一会の関係でした。
しかしサン&ムーンにおいて、サトシはアローラの住人となり、下宿先のククイ博士とは「アローラの親子」(スイレン談)とも言える関係になります。
何故サン&ムーンのサトシは従来のシリーズのように旅をしないのでしょうか。サトシは20話「サトシとピカチュウ、二人の約束」において次のようにピカチュウに語ります。
アローラには他地方のようなジムもないし、物語序盤ではリーグもありません。しかし、豊かな自然の中で人とポケモンが共に生きているアローラで生活することで、サトシは自身の夢であるポケモンマスターに近づくと考えたのです。
ポケモンマスターとは何か、アニポケの長い歴史の中でも未だ詳しくは語られていませんが、その一つの答えがここに示されていると思います。このことに関連して、本作ではサトシが本質的な意味で成長するシーンが多く描かれます。
自分のポケモンが暴走した時どう対処するのか、身近なポケモンの死にどう向き合うのか、言いしれぬ不安でいっぱいになっているポケモンにどう寄り添うのか…。このような難しい問題を乗り越えた先にポケモンマスターの道があるのでしょう。サトシが好きで、彼の成長を見届たい人にとっても本シリーズはおススメです。
長々と書き連ねてきましたが、サン&ムーンはシンプルに面白いアニメです。BGMも作画も楽しく、ほんわかとした雰囲気で気軽に観ることが出来ます。
従来シリーズとはあまりに違う作風なので、合わない人は合わないと思いますが、好きな人にとっては一生物の作品になると思います。
気になった方は是非ご覧ください。
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