アニポケ・サトシ編総括語り
〇はじめに
こんにちは。こめこめくらぶです。
2023年3月24日「ポケットモンスター めざせポケモンマスター」第11話「虹とポケモンマスター!」を持って、サトシを主人公に据えた物語は幕を閉じました。本稿では初回の「ポケモン!きみにきめた!」の放送から約26年の歴史を積み重ねたサトシの物語を自分なりに語ります。
ただし、私=語り手は全ての話を周回してはいるもののオンタイムで追ってきたわけではないことは最初に申告しておきます。当時の空気感を懐かしむというより、無印~めざポケまでの全シリーズを【今】一つの「サトシ」の物語として語るのが目的です。
また、語りの対象は本編シリーズに限定し映画や特別編などは基本的に扱わないのでご留意ください。それでははじまり、はじまり….。
※引用する話数はアマゾンプライム準拠なので注意されたし
〇無印
1997年4月1日より「ポケットモンスター」として放送が開始されたアニメ媒体における「ポケモン」。マサラタウンに住む少年サトシはトレーナーとしての旅立ちの日に寝坊してしまったためオーキド博士から初心者用ポケモンを貰えず、代わりに人に懐かないピカチュウを貰い旅立つこととなった…。
最初からゲームの筋書とは異なるシナリオが展開されていることに驚いたでしょうか?御三家ポケモンを貰わず、言うことを聞かないピカチュウを連れて旅だったサトシはどのロールプレイとも異なり、彼だけの物語を構築していきます。「友情ゲット」、「お情けバッジ」、そして「ポケモンマスター」…。以前にも語りましたがゲーム本編とは異なる「ポケモンらしさ」をサトシの物語では表現していくことになります。
サトシの物語の大きなテーマになるのは「自然としてのポケモン」、そしてそれとの「共存」です。原作のポケモンはゲームの仕様的にも演出的にも近未来的な世界観からポケモンをデータとして捉える傾向があります(かがくのちからってすげー!)。
ですが、アニメの世界ではポケモンは一つの生ける命。侵してはならない領域があり、お互いに寄り添って助け合うこともある不思議な不思議ないきもの。特に無印初期ではその世界観を表現することに注力していました。
そんな世界に生きる少年サトシはポケモンが大好きだけれども、知識や経験を持たない未熟なトレーナー。出会ったばかりのカスミにこっぴどく叱責され、「好きなだけ」ではどうにもならないことを知って成長していきます。タイプ相性、ポケモンのコンディションの整え方についてはブリーダーを目指すタケシから学びます。
旅をしていく中でトレーナーとして成長していくサトシ。しかし、そんなサトシを甘やかさないのが無印の作風です。無印でサトシがぶつかった困難として有名なのはリザードンの反抗期でしょう。ヒトカゲ時代は従順だったのにリザードに進化してからは全く言うことを聞かなくなってしまいました。
結局ポケモンリーグセキエイ大会まで問題は解決せずそれが原因でサトシは敗退してしまいます。このリザードンを制御できない問題はオーキド博士からもサトシ自身の問題とばっさり言われており、サトシの未熟さを露呈したままカントー編は幕を閉じます(無印82話「ポケモンリーグ! さいごのたたかい!」)。
そして物語の舞台はオレンジ諸島へ。ここではカントー四天王カンナとの出会いを書かなければなりません。リーグで敗退したとはいえ、ジムバッジを8つ集めたサトシはいい意味で自信を持ち、そして悪い意味では自分の実力に「うぬぼれ」ていました。そんな折出会ったカンナはサトシに次のような言葉を贈ります。
結果ばかりを追い求めるのではなく、その道中でポケモン達とどんな経験をするか…。サトシが旅を続ける理由を言葉にしてくれたのがカンナの言葉です。後に語るXY編やめざポケ編においてもこの言葉は柱となります。ただし、この時点でサトシが人格的に完成するのかといえばそうではなく「うぬぼれ」に関しては後のシリーズでも時折顔を覗かせることになります。
オレンジ諸島編に続くは金銀編。舞台を移しながらも、基本的な旅の展開は変わらず。リーグを目指してジムバッジを集めて、その道中で(ロケット団の邪魔が入りながら)ゲストやポケモン達と交流する…。ジョウト地方に入ってからはお情けバッジもなくなり固定化された話作りになっていきます。
ジョウトリーグ・シロガネ大会では原初のライバルであるシゲルとの雌雄を決するバトルを制します。その後ホウエン出身のハヅキに敗北しますが、セキエイ大会に比べるとトレーナーとしての形は定まってきたように思えます。シロガネ大会を終えた後、ライバルのシゲルがカメックス一匹のみを連れて旅に出たことをきっかけにサトシも新たな旅へ。ホウエン地方での旅-アドバンスジェネレーション編へと続きます。
〇AG
AG編ではトウカジムリーダー・センリの娘ハルカとその弟マサト、そして後に合流したタケシと共に旅を続けます。基本的なフォーマットは変わらないものの、サトシはパーティ内でタケシとともに先輩の立ち位置となり、未熟なトレーナーという印象は背景化していきました。
初心者トレーナーであるハルカにとってサトシは先輩でもあり、ある種の憧れのような感情も抱いています。サトシがセンリに挑戦した際、サトシにも勝ってほしいと言ったハルカはサトシをこれまでとは違う次元の主人公に引き上げました。励まされる存在から応援される存在へ。
さらにバトルフロンティアを制覇したことによって、その位置は盤石なものとなります。伝説ポケモンさえ従えるフロンティアブレーンを倒したことによって、サトシは作品内外で実力者と認められました。
ただし、AGにおけるサトシは調子に乗ることも多く特にゲンジ、ジンダイらにそのことを指摘されています。通称「闇サトシ」と言われたときに、ジンダイから言われた言葉がこのときに抱えていたサトシの課題といえます。
最終的にフロンティアシンボルを集め終えたサトシはエレキブルを連れたシゲルに再会し、新天地・シンオウ地方があることを知ってDP編へと続きます。
〇DP
DPではフタバタウン出身のコーディネーター志望のヒカリと共にW主人公を務めることになるサトシ(タケシもAGと同様後から合流)。ヒカリは初心者トレーナーながらハルカと異なり最初からコーディネーターを目指しているかなり向上心が高いキャラです。
その影響もあってか、サトシとヒカリはお互いに強く影響しあっていきます。最も顕著なのはエイパムとブイゼルの交換、そしてエテボースの技から着想を得たカウンターシールドの発明でしょう(DP95話「ポケモンコンテスト!カンナギ大会!!」)。アニメならではのバトルは無印からずっと続けてきたサトシですが、それに名称を与えるというのは特別なことです(タケシもその違和感を口にしていました)。
そして、DPといえばライバル・シンジの存在を忘れてはなりません。シンジはサトシと同じく複数の地方を回っているトレーナーです。シリーズ当初はサトシとのスタンスの違いから衝突を繰り返していましたが、徐々に相手のスタンスを理解してリーグ戦ではお互いの戦法を取り入れたバトルを展開しました。
シンジはサトシの立ち位置を相対的に規定する正統派のライバルです。サトシがポケモンたちととも歩んだ先に勝利があると考える一方で、シンジは勝利を見据えて合理的に戦略を組み立てる。両者はことあるごとに対立しぶつかります。
シンオウチャンピオンのシロナはサトシとシンジの運命を「全ての命は別の命と出会い何かを生み出す」というズイの遺跡にある言葉になぞらえました。その交差点にヒコザルがいて、最終的に二人の間に生まれたのは「絆」。お互いを認め合うことで「何か」を生みだしたのです。
DPはこれまでのシリーズと比較してトレーナー同士の交流に力が入ったシリーズだと言えるでしょう。そして、長年旅に連れ添ったタケシもポケモンドクターという夢をみつけて離脱することになりアニポケとしても大きな転換期を迎えることになります。
〇BW
舞台はイッシュ地方へ。この地方は海外モチーフということもあってか、カントー~シンオウにいたポケモンがほとんど生息していません(特にウェストイッシュにおいては)。旅仲間としてはドラゴンマスターを目指すアイリスとポケモンソムリエのデントが連れあうこととなります。
BW編では原点回帰がテーマとなっており、所々で無印に立ち返ったような演出が見られます。サトシがゲットの仕方を失念したり、手持ちで連れていける六匹以上ポケモンをゲットしたりなど。アイリスの「子どもね」も無印のカスミの態度に近いものがあります。
ただ一方で、サトシの精神性に関してはしっかりとDPまでの経験に裏付けされた深さが見られます。ポカブを捨てたスワマとバトルする際には自分の感情を前面に出すのではなく、ポカブを想うツタージャの想いを乗せていました(BW77話「炎のメモリー! ポカブVSエンブオー!!」)。ダイスケに捨てられたヒトカゲ、シンジに見放されたヒコザルなどを見てきた経験が息づいています。
リーグの戦績としては色々と抜けたところのあるコテツに負けたこともあって世間的な印象は高くないですが、サトシの過失というよりはコテツの主人公力が上回った形です。本当の意味で「サトシリセット」は行われなかったというのが語り手の見解です。
リーグ戦後に物語が続くのも無印オマージュを感じる構成です。ポケモンを「トモダチ」と呼ぶNとの出会い、オレンジ諸島を思わせるデコロラ諸島を巡るカントーへの帰り道。このあたりからシリアスロケット団も鳴りを潜め、ノリがいつもの感じになってきます。
そしてデコロラ諸島では次のシリーズでの架け橋となるポケモンルポライター・パンジーとの出会いがあり、マサラタウンに戻るなり次の冒険が始まります。
〇XY
XYではシトロン・ユリーカのミアレ兄妹とサトシのことを幼い頃から知っているセレナとともにカロス地方を巡ります。XYの旅仲間はサトシへの「憧れ」で連帯しているので、必然的にサトシがリーダーシップをとります。
シトロンの想いを優先してジム戦まで時間を空けたり、トライポカロンのことで思い悩むセレナにかつてオレンジ諸島でカンナに言われた言葉を贈ったり…他者の存在を尊重した振る舞いをみせます。最も象徴的なのは迷いの森のエピソードでセレナが語った「私の知ってるサトシ」でしょう。
また、カロス水御三家であるゲッコウガとサトシがシンクロし、「サトシゲッコウガ」なる強化形態を獲得(XYZ6・7話)。XYはサトシの特別感・主人公感が際立ったシリーズでもあります。しかし、だからこそこれまでのシリーズでは経験しなかった苦難・困難とぶつかることにもなります。
支えられるルーキーから支えるリーダーへ。追いかけるライバルであるショータの出現も相まって、サトシは自らが抱える課題を自分一人で解決しようとして塞ぎこんでしまいます。先にも述べた迷いの森のエピソードでサトシは自らの焦りを認め、一人ではなくゲッコウガと共に強くなることを誓いました。
サトシはスランプを乗り越え、カロスリーグで大躍進を遂げます。追いかけてきたショータを退けて、もう一人のライバルであるアランとの対決へ。メガリザードンとサトシゲッコウガの対決は惜しくも敗北…しかしリーグ準優勝とこれまでの成績からは一歩抜きんでた実績を残します。
その後のフレア団との抗争やゲッコウガとの別れにおいてもサトシのトレーナーとしての能力は心技体どれをとっても最上位だと認められるものでした。しかし、サトシはプラターヌ博士に「これからどうするか」を問われ次のように答えます。
無印82話でリーグで敗退したとき、サトシはライバルのヒロシとともに「またイチから出直しだ」と言いました。「イチ」と「ゼロ」の違い…。それはこれまでの延長線上に成長はないという宣言ではないでしょうか?自分のトレーナーとしての有り様を見つめ直しスクラップ&ビルドする…そういう意識の表れだと考えられます。
〇SM
XYからシリーズが一新されSMへ。BWと同じくハナコとともに旅行で新地方に訪れるパターンなので前シリーズとの連続性は薄く感じられます。「ゼロからやり直す」という言葉通り、これまでのシリーズとは全く異なる物語がアローラで展開されることになります。
SMの特徴として第一に挙げられるのはサトシが一か所に定住するようになったこと。メレメレ島のククイ博士の家で下宿することになったサトシはククイ家の家族の一人となり、「生活」が物語の主軸となります。一家の中でのサトシの位置づけは「子ども」でありXY編のようなわかりやすいリーダー像とは異なった描かれ方をしています。
また、スクールに所属することでカキ、マーマネ、マオ、スイレン、リーリエという多様なメンバーが仲間となります。スクールメンバー一人一人については別記事で書いているので省略しますが、これまでの旅仲間とはスケールが異なる集団に所属する経験をすることになります。
さらに、サトシがアローラという地域そのものに興味を抱いていることも注目に値します。SM20話でサトシはピカチュウに次のように語りかけます。
これまでのサトシはまだ見ぬポケモンを追い、そこにあるジムリーダーやポケモンリーグに挑戦することを旅のモチベーションにしていました。ですがアローラにはサトシが来た当初はリーグが設立されておらず島巡りもそれに紐づけられていませんでした。サトシはそんなアローラに「ポケモンマスターになるために大事なこと」を見出したのです。
また、タケシとカスミがアローラに訪れた際には自らのポケモンマスター観についても彼らに語っています。
ポケモンのことを「知って」→「(もっと)大好きになって」→「ポケモンマスターになる」。カスミに「ポケモンマスターを目指すならもっとポケモンのことを知るべき」と言われてから幾星霜。その言葉はサトシの血肉となり、それをアローラで育てることができると確信していました。
その結果、サトシとピカチュウは最強の必殺技「1000まんボルト」を習得。マナーロ大会にてライバルのグラジオ、そしてアローラでの父であるククイ博士と守り神であるカプ・コケコを打ち破ります。サトシは初代アローラチャンピオンの称号を獲得し、「卒業試験(島キング・ハラ談)」に合格しました。
サトシは更に外の世界に羽ばたくためアローラを旅立ちます。これまでと違うのはアローラで得られた「家族」をククイ邸に残してきたこと。サトシにとってアローラはもう一つの家になったのです。
〇JN
マサラタウンに戻ったサトシはクチバシティに新たに開かれたサクラギ研究所のリサーチフェロー(特別研究員)になります。通称「新無印」、英題で「Journeys」と呼ばれる様々な地方を飛び回る新たな冒険がスタートします(語り手は本シリーズのことを「Journeys」の省略形の「JN」と呼称しています。詳細は以下の記事参照)。
JNはもう一人の主人公であるゴウとのバディものとしての色が濃い上に、シリーズのコンセプトの軸はゴウにあると見受けられるシリーズです。個人主義・自己実現・未来志向…特に前シリーズのSMで描かれたのとは対照的なコンセプトが描かれました。
では、サトシはそんなゴウに引っ張られていたのかというと答えはNO。サトシは熟達した先輩トレーナーとしてゴウの動向を見守っています。「先輩」といってもハルカやヒカリなどに対してゲットの方法を教授したように…ではなく、ゴウの意思を尊重して寄り添いました。
サトシ個人の軸としてはWCS(ワールドチャンピオンシップ)で世界最強のダンデと戦うことが目標に置かれました。ジム戦・島巡りと比較して競技としてのバトルに向き合ったのがJNの特色です。これまで戦ったことのない強敵、ホンキのジムリーダー、そして各地の四天王・チャンピオン…。雲の上の存在だったトレーナーたちと同じ土俵で戦い、頂上まで登りつめていく。
そしてその頂上で待つダンデは単にシリーズのゴールというわけではなく、サトシにとっての憧れ。JN100話ではダンデがサトシに次のように語ります。
世界王者が教えてくれたのはいつまでもチャレンジャーでいることの大切さ。そして、ポケモンとともにあり続けること。そんなダンデをも打ち破りサトシは一地方のチャンピオンから世界チャンピオンへとたどり着いたのです。
ですが、JN当初からサトシが宣言するようにこれは「ポケモンマスター」への第一歩でしかありません。リサーチフェローの任を終えてゴウと別れた後、サトシはアニポケのカメラが映す最後の旅に出発します。
〇めざせポケモンマスター
「めざせポケモンマスター」編はサトシが「友達」を作ることを目的とした旅。旅をする場所は明確に語られることはなく、「どこかで」出会った野生のポケモンと交流するのが主な流れです。
旅のお供は無印時代の仲間であるタケシとカスミ。しかし、もはや未熟なトレーナーと先達という関係ではなく、一人ひとり自立したトレーナーとして纏まったグループです。タケシもカスミもサトシの判断を尊重し、お互いにリスペクトしあっています。
氷の力をコントロールできないツンベアー、別れた持ち主を追い求めるジュペッタ、かつての仲間との距離感に悩むゼニガメ…様々な困難を抱えたポケモン達に向き合い、「友達」になるサトシ。ただ、全てが順風満帆といくわけもなく…、ハンターに傷つけられたラティアスとラティオスとは完全な形で「友達」にはなれませんでした。
ラティ兄妹との別れから、サトシとピカチュウは再びマサラタウンに帰ります。その時再会したシゲルに「チャンピオンになったキミはどこまでポケモンマスターに近づけたのかな?」と問われ、返事ができなかったサトシ。しかし、それは彼の中に答えがなかったということではありません。
サトシは無印からめざポケに至るまで常に「ポケモンマスター」について考えてきました。そしてそれを語る相手は…もちろん唯一の相棒のピカチュウに対してです。
サトシの「ポケモンマスター」に対する考えは分解すればカンナとダンデの言葉(「無駄なことなんてない」+「俺はまだチャレンジャー」)によって成り立っており、さらにそれをサトシ自身が内面化したものとなっています。
ポケモンが大好きな少年が得た答えは、もっともっとポケモンを大好きになって友達になりたいってこと。そのための旅は今もどこかで続いています。
〇総括
以上、26年にわたるサトシの冒険をこめこめくらぶが語らせていただきました。一本の物語として語る都合上、多くの出来事を端折りました(特にロケット団関連)。それでも一人の少年の物語として私が語りたいことは詰め込んだつもりです。
サトシが目指した「ポケモンマスター」という夢。その道の始まりはカスミとの問答から始まったと私は考えています。
元々ポケモンのことが大好きだった少年サトシ。でもそれだけでは「ポケモンマスター」にはなれなかった。ポケモンのことを「知って」、「(もっと)大好きになって」、「友達になる」ことで初めて到達できる場所。
思うに「知りたい」という気持ちはきっと対象に対する愛から生まれるものです。サトシの物語は愛にはじまり愛への気づきをもって〆られました。そしてその旅はまだはじまったばかり。
2023年4月14日より、アニポケのカメラは新たな主人公であるリコとロイに向けられます。まだ誰も「わからない物語にビビらないで(「ドキメキダイアリー」)」、先入観なしにぶつかってみましょう。それがきっと26年紡いできた「愛」に報いることになるはずです。
ご清聴ありがとうございました。(了)