【日記】やっぱりポケミクが最高のコラボ企画だった件について
2023年8月31日…初音ミクの誕生日に突如発表された「ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE 18 Types/Songs」。
ポケモンと初音ミクという超巨大コンテンツのコラボは尋常ではない反響を集めた。企画の趣旨を改めて公式HPから語ってもらおう。
具体的な企画としては二部構成となっており、前半は「18タイプの初音ミク&相棒ポケモンのイラスト・設定資料」、後半は「18名のボカロPによる、ゲームBGM・SEをサンプリングした楽曲・MV」が公開された。
…あれから約半年。初音ミクの誕生日からスタートしたポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE、通称「ポケミク」は初音ミクの日である3月9日に18番目のMVが公開され"一旦"の幕引きとなる。
アニポケ・ポケマスについての発信を中心としているこめこめくらぶだが、ポケミクはそれらと同じくらい熱量を持って追いかけたコンテンツだった。
ポケミクを追った理由は単純で初音ミクを始めとするボーカロイドに浸かっていた思い出があったから。いつの間にか自分の生活からは抜け落ちていた文化…ポケミクは私にとってそれを取り戻す旅路だった。
ポケミクとの思い出をここに綴ろう。今の気持ちをまた忘れない為に。
ILLUSTLATION
「18タイプの初音ミク&相棒ポケモンのイラスト・設定資料」が公開されるところからポケミクは始まった。元々Pによって変幻自在に姿を変えていた初音ミクだが、本企画ではタイプがコンセプトとなり18人の"ミクさん"が誕生した。
タイプごとに分かれて相棒ポケモンを持つ、と聞いて頭に浮かぶのは「ポケモンマスターズEX」のバディーズシステムだ。一匹の相棒を定め、時には装いもそれによって変わる。
ポケモンとトレーナーがキャラクターとして一対となるシステムは個人的に非常に馴染み深く、この企画に順応する契機としては重要だったかもしれない。実際、ポケマスともイラストでコラボしてくれた時は非常にテンションが上がった。
こめこめくらぶ的推しポケミクバディーズは「水ミク&アシレーヌ」。何よりもアローラの雰囲気を感じ取ったのが推しの理由。
ポケミクは何かしらのフックに引っかけてくる。好きなポケモンをバディにしているなら推しの理由になるし、ミクさんのビジュアルや担当タイプによっても推す理由になる。
膨大なコンテンツ量を誇るポケモンと変幻自在に姿を変える初音ミク。それらをひとまとめの「物語」とせずに「設定資料」として公開したのが企画の妙だ。お陰でコンテンツの豊かさを少しも失うことなく楽しむことができた。
MUSIC
ILLUSTLATIONの次はMUSIC。「18名のボカロPによる、ゲームBGM・SEをサンプリングした楽曲・MV」という18タイプのミクさんのイラストとは全く別軸のコンテンツが展開された。
オーディエンスの多くがイラストと同期させたMV展開を予想していた為、若干の混乱が生じることとなる。これについては公式側の周知不足ではなく、そもそも企画の導線が不自然だったせいだと思っている。その辺りの懸念は別記事で語っているのでここでは蒸し返さないでおく。
企画に参加したボカロPはどれも超有名どころばかり。長らくシーンを追いかけていなかったせいで存じ上げない名前もあったが、全体の盛り上がりで考えれば些細なことだ。
特に序盤で公開された「電気予報」に心を撃ち抜かれた。私がボカロシーンの追っかけから脱落してから台頭した稲葉曇氏による楽曲。単体で推し記事を書いているので詳しくはそちらを参照のこと。一言添えておくと、ポケミクという企画がなければ生まれていない曲に惹かれたのだ。
ただ、正直なところ全ての楽曲に同じ情熱を注げたわけではない。18タイプのミクさんの場合多少の好みの差はあっても"箱推し"する心持ちだったが、MVは個々のコンテンツを見定める形となっていた。
企画の性質が異なるのだからスタンスが変わるのも当然といえば当然なのだが…、少し寂しい気持ちだったのも本当だ。そんな気持ちを吹き飛ばしてくれたのはワンオポの「ゴー!ビッパ団」。ポケミクには偏愛を許してくれる度量の広さがあると思い知らされた。
終盤にかけて、自分が良く知っているボカロPの楽曲が続いたのも印象的だ。ナユタン星人の「エスパーエスパー」にかいりきベアの「メロメロイド」。この二曲はコラボでここまで自分のスタンスを貫き通せるものかと驚きながら、懐かしい気持ちで楽しんだ。
そして、3月9日最終日。最後に公開されたのはEve「Glorious Day feat. 初音ミク」。これまで繋がっていなかった18タイプのミクが一堂に会するMV。
歴代のチャンピオンBGMをサンプリングして、18タイプのミクが集合する…ポケミクの総決算ともいえるMV。この曲に限っては単体で評価することは出来ない。ここまで欠かさずポケミクを追いかけてきた者にしか味わえないカタルシスを含むからだ。
こうして長く短いポケミクの旅は"一旦"幕を閉じることとなった。なんで"一旦"かって?それは…
なんと追加楽曲の制作が既に決まっているのである!追加楽曲を担当するのはsasakure.UK氏。
…追加が一人って誰が言った?いや他にいる確証はないけれども、この発表の仕方で一人ってことないでしょ…と全く心が整理できていない状況だけれども"一旦"〆ておこう。
今自分が大事にしているものと、かつて大事にしていたものの邂逅。私にとってポケミクはかつての自分に会う為の旅だった。思い出を引き合わせてくれてありがとう。また会う日まで。To Be Continued.