アニポケ新無印(JN)第135話「ポケモン!きみにあえてよかった!」感想
※画像は全てポケモン公式YouTubeチャンネル からの引用となります。
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〇はじめに
それぞれの一区切りの目標を達成したサトシ・ゴウ・コハル。これまでの冒険を振り返りどのような一歩を踏み出すのでしょうか?
Point1:サトシとゴウの凱旋
ダンデへの勝利、ミュウとの再会。
サトシとゴウは大いなる成果を手にカントーに帰ってきました。迎えるのが手持ちのポケモンたち…というのが彼ららしいところです。
Point2:ゴウの決意と揺らぎ
シリーズ終わり恒例の「次」へのステップ。サトシは幾度も経験していますが、ゴウにとっては初めての経験。ゴウはクチバシティを出てポケモンや世界を知ることでミュウと向き合いたいと考えているようです。
そのためにはサトシに頼らず一人で旅立たなければならない。リサーチフェローを経てゴウは初めて一人前のトレーナーの出発点に立ったのかもしれません。
しかし、完全に割り切れてるわけではありません。ゴウにとって仲間との別れも初体験。サトシとの友情に傷をつけるのではないかと揺らいでいます。
Point3:ポケモンとの出会い
キャンプの計画はコハルが立ててくれたのか、以前サクラギ一家がキャンプした森へと向かう一行。森に生息するポケモンたちを見る中でゴウはケーシィとの思い出を語ります。
幼い頃の何気ないけど大切な思い出…。コハルはサトシにもエピソードがないかと問いますが、実は特定のポケモンについてのものはないとのこと。ここは非常にアンパンマン的というか、サトシの人格の抽象性を感じる部分でしたね。
その後にお調子ものの野生のニョロモと出会います。ニョロモの不注意でオニスズメを怒らしてしまうも、道中にいたヤドンの「あくび」をコハルのイーブイがまねっこすることで事態を収めます。無印一話オマージュもそうなんですが、どことなくポケモンレンジャー感がある解決方法でしたね。
ニョロモは騒動の後お礼にモモンの実を分けてくれます。このようなポケモンとの関わりはサトシとピカチュウが歩んできた冒険で繰り返されてきたダイナミズムの一部です。いろんなポケモンたちと出会い、別れてきた中でこれからもピカチュウと旅を続けていく…、それがサトシの物語です。
Point4:きみにあえてよかった
新無印はサトシだけの物語ではありません。ゴウとコハルもこれまでの冒険を振り返ります。ゴウはヒバニーをみて「友達最高」と考えるに至り、コハルは迷っていた背中をイーブイが押してくれました。
ポケモンがいればどこにだって行ける。アニポケの核たる真理・信念がここに。
Point5:はじめての友達
サトシはここで旅に出ることをゴウとコハルに告げます。ゴウは自分が伝えようとしていたことを先に言われ戸惑い…受け入れられず飛び出してしまいます。コハルがゴウがサトシは「はじめての友達」だから友情を裏切れないと感じていると諭します。
ゴウが飛び出した先でトランセルの羽化がはじまり…、サトシが雨に濡れても平気かと心配したところゴウがポケモン図鑑にバタフリーの鱗粉が水をはじくのが記載されている旨を伝えます。結局二人をつなぐのはポケモンだと実感するに至り、お互いの気持ちを伝えあうことができました。
そして最後に現れたルギア。新無印はミュウでもダンデでもなく、実はルギアとの対決・冒険がはじまりだったのです。改めてルギアが二人の前に現れた理由、そして冒険の行く末は…というところでTo Be Continued.
〇総括
新無印としての各々の物語に一区切りつけて次の一歩を踏み出すためのお話。サトシは何度も経験してきたことから気持ちの整理のつけるのもかなり早いですが、ゴウにとってははじめてのことなのでそれがテーマになってましたね(サトシだって昔はそれなりにナイーブだったのですが)。
サトシに対するゴウの想いはまさにヒロイックでキョダイなものだと視聴者(とコハル)は知っていました が、当のサトシ本人はアンパンマンさながらの博愛主義者でゴウの気持ちの「重さ」を理解していません。
ゴウの不満は気持ちの不等号(ゴウ<サトシ)に対する「寂しさ」であり、一言でいえばサトシに「甘え」ているのです。子どもが独り立ちするためにはしっかりと甘え、反抗し、アイデンティティを確立するイニシエーションを経る必要があります。今回はそれを超圧縮して描いているのです。
ただ、一つ文句を言いたいのがあまりにも尺が足りてないということ。後半の尺が足りないといわれるSMでさえ、サトシのモラトリアムを描くのに一話いっぱい使っているのに… 5分足らずで次に行ってしまうのが本当に新無印的なところです。
ともかく、おそらく次がこのシリーズの最終回にあたると予想されます(なぜか確証がいまだにないですが) 。新無印の物語のスタートであるルギアは、二人をどんな世界に導き、どんな未来を手にするのか最後まで見届けたいと思います。ご清聴ありがとうございました。
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