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【雑談】あなたはどんなスタンスで物語に臨む?
春の訪れをうっすら感じる雑談🎎
皆さんは小説・漫画・アニメ・映画諸々のフィクションのコンテンツをどのように楽しんでいるだろうか。キャラクターに注目する人もいれば、ストーリーに没頭する人もいるだろうし、音響などの演出に興味がある人もいるかもしれない。
コンテンツを享受するという行為はコンテンツの内容だけで成立するのではなく、それを享受する人がどんなスタンスで臨んでいるのか…ということに大きく左右される。
その中で私が特に興味があるのは物語に「潜り込む」のか、それとも「俯瞰する」のかというスタンスの違いだ。実際は両方のスタンスを行き来するパターンもあるだろうが、敢えて区切って考えてみる。
物語に「潜り込む」スタンス(以下「没入型」と呼称)とは、まるで自分が物語の世界の一員になったかのように物語に臨むということだ。ポケモンなどのRPGで展開されるゲーム的物語はプレイヤーを没入型のスタンスで臨ませるようにデザインされている。
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「没入型」の大きな特徴は文字通り物語に「没入」することにある。主人公を応援し、悪役を憎み、物語に心動かされる…あくまで一例だが、とにかく純粋に物語に浸る。物語に慣れていない人(例えば幼児など)は一先ず「没入型」からスタートするだろう。
勿論成熟したオーディエンスであっても「没入型」のスタンスだという人もいる。世俗のしがらみを忘れてフィクションの世界に埋没するのは普遍的な快楽だ。ディズニーが広い世代に受け入れられているのはその証拠と言えるだろう。
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一方で物語を「俯瞰する」スタンス(以下「俯瞰型」と呼称)とは、物語を自分から切り離された「作られた」ものとして臨むということだ。アニメや漫画の出来事が現実そのものではないというのは一般的な認識だが、さらにそれを分析しようとする姿勢を指す。
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物語は誰かによって作られている。ストーリーやキャラクターは勿論、カットの中に描かれた山川草木でさえも意図をもって「配置」されている。「俯瞰型」のスタンスにおいては物語がどのように構成されているかに最大の関心を持つことになる。
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所謂学校の「国語」の授業などでは「俯瞰型」のスタンスでコンテンツに向き合うように求められることが多いだろう。物語の作者の意図を汲み取るというのは現代人に求められる能力の一つだ。
コンテンツを享受するのに一つの正解なんてものはなく、一人ひとり異なったスタンスを取っていい。そんな「当たり前」を前提として、私個人のスタンスの話をしてみよう。
最初にも言った通り「没入型」「俯瞰型」というのは敢えて二分しただけで、そのスタンスは揺らぎうる。言ってしまえばその物語の好き嫌いによっても変わる。
私の場合、基本的には「俯瞰型」のスタンスでコンテンツに触れることが多い。これは…ある程度擦れてしまったオーディエンスならば普通のことだろう。
「俯瞰型」の最大の利点はコンテンツによってメンタルが傷つくのを避けられることだ。期待通りの展開、演出などがされなかったとしても「何かしらの意図があったんだろう」と自分を納得させられる。
一方でコンテンツに対する熱量を保ちにくいというのは明確な欠点だ。周囲を観ても「没入型」の人の方が熱を持ってコンテンツを追っているように見える。
そこで私はある程度意識的に「没入型」になるスイッチを自分の中で持つようにした。といっても難しいことではなく、自分がなんとなく好きだと思っているコンテンツをはっきりと「好きだ」と認識するというぐらいのものだ。
こうして記事を書くのもその一環だったりする。そういう時「俯瞰型」のスタンスで学んだ知見が役に立つのも面白いところだ。何故自分がそれを好きなのか、客観的な言葉にするとそれが確かなものに思えてくる。
この世のあらゆるコンテンツに同じ熱量で「没入」するのは残念ながら難しい。ならばせめて好きなものには情熱を注げるようにしておきたい。そんなことを想いながら今日もポケマスのフォト機能で推しの写真を撮るこめこめくらぶなのであった…To Be Continued.
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