自動的反応(クリック・ラン)
皆さんは知っていましたか?
蛍を食べる蛍がいる
北米に生息するフォトゥリス属のメスは、光の明滅を模倣して異種のフォティヌス属のオスをおびき寄せて食べることがあります。
なぜ食べられるのにフォティヌス属のオスは寄っていくのでしょうか。
目的は1つ。「求愛」です。
蛍は種類によっておしりを明るくする時間が違います。
フォトゥリス属のメスはフォティヌス属の明滅を真似しておびき寄せているのです。
明るさで即判断してしまう蛍の行動
他の昆虫や動物にも同じような行動が見られます。
これは「自動的反応」と呼ばれています。
自動的反応は私たちの生活でも頻繁に起こります。
友人がInstagramに「このウイスキーがおいしいからぜひおすすめ。」と投稿していました。
ある日、買い物に行くとその商品が・・・。
さらに、その横に置いてあるウイスキーも目に入り、妻が好きそうなキャッチコピーに乗せられ・・・。
・先日の友人のおすすめ投稿
・妻の好きだから飲みたいと言っていたフレーズ
最近、家の近くに話題のスーパーが出店。
・安い値段で「早い者勝ち!」という表示
・商品の棚が半分になっていたからあせって・・・。
休日に外食へ出発。もちろん入ったお店は・・・。
・ネット検索でみんなのコメントをリサーチ
・行列を発見しおいしいだろうと即決
生活の中には多くの情報が次から次へと入り込んできます。多くの興味をそそる誘惑が多い環境の中、ひとつひとつ丁寧に自分で考えていたら時間が足りなさすぎます。
できるだけ集中したいことに力を注ぎたいため、それ以外のことは「考えずに」行動してしまいます。
それが生きていくうえで、最も効率的な生き方だからです。
さらに、前と同じような内容であれば余計決まったように行動してしまいます。
これが自動的反応です。
人間の自動的反応は状況内の関連情報のたった一つの特徴によって引き起こされる傾向があります。
私の行動はまさに自動的反応だったのです。
・好意の原理によるウイスキー事件
・希少性の原理による大型スーパー事件
・社会的証明の原理による外食事件
みなさんも私と同じようにお店や周りの人の作戦にはまる可能性があるのです。
いや、もう経験があるのかもしれません。
社会心理学から導き出された、人の心の動きに大きく影響を与える原理
ロバート・B・チャルディーニの本 「影響力の武器」の内容です。
次回からはひとつずつこの本に書かれている人間の行動心理を紹介しようと思います。
自分もそんな経験があるなあ。
今後のためにちょっと知っておこうかなあ。
そんな人はぜひ次回からの内容も読んでいただければと思います。
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