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心をきれいにする掃除
こんにちは、Yu+です。
普段、私の学校では清掃指導があります。
なかなか、掃除に対する意欲をもてない生徒もいます。
そんな掃除にまつわるお話・・・
今回は、「シュリハンドク」のお話を紹介します。
2500年ほど前。
インドに「シュリハンドク」という名前のお坊さんがいました。
このお坊さんは、朝聞いたことでも夜になるともう忘れてしまいます。
自分の名前も覚えられなくて、背中に自分の名前を書いてもらい、
人から名前を聞かれると背中を見せて教えています。
シュリハンドクはそんな自分が情けなくなって、ある時、お師匠様の所へ行って「私は、もうお坊さんをやめたいです。」と相談しました。
するとお師匠様は「何も心配することはいりません。」と言って、彼に1本のほうきを渡し、「これできれいにしましょう。」とおっしゃいました。
シュリハンドクは、それから何年も、掃除をし続けました。
ある日、いつものように庭掃除をしていると、お師匠様が来て、「ずいぶんきれいになりましたね。だけど1ヶ所だけ汚い所がありますね。」と声をかけてきたのです。
そこで、シュリハンドクは不思議に思い「お師匠様、どこが汚いのでしょう?」と尋ねましたが、教えてくれませんでした。
「はて、どこなんだろう?」と思いながら、それからもずっと「もっときれいにしよう。」と言いながら掃除を続けたのです。
ある時、子どもたちが遊んでいて、シュリハンドクがせっかくきれいに掃除をした所を汚してしまいました。
シュリハンドクは思わずほうきを振り上げ怒鳴りました。
「こら!どうして汚すんだ。」
その瞬間、彼は本当に汚れている所に気がつきました。
それは、自分の心だったのです。
その時、お師匠様がシュリハンドクの後ろに立っていて「これで全部きれいになりましたね。」とおっしゃってくれたのです。
掃除することは「掃除がイヤ」だとか、
「さぼりたい、もっと楽をしたい」とか、
「人のことを悪く言ったり、威張りたい」などという
心の中の汚れをきれいにすることだということに気がついたのです。
お師匠様の教えがわかったシュリハンドクは、ますます掃除に精を出し、人々から尊敬される立派なお坊さんになったのです。
お掃除を一生懸命に行うことは、その場所をきれいにすることだけでなく、「自分の心もきれいにする」ということだったんです。
「心をきれいにする」ということが、将来、生徒が成長した時に大事になってくることだと思います。
世界には様々な国の考えがあると思います。
国ごとに大切にしていることは様々です。
子どもが一生懸命掃除をする日本の学校も、日本らしさのある素晴らしい国だと思います。
掃除の大切さを一人でも多くの生徒へ伝えていけたらと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。