友達を利用した
愚かだった。
一昨年の夏、マッチングアプリで、外国人を利用した。
強い日差しの残る9月の初旬だった。
ジェシー(仮名)と初めて出会ったのは。
彼は私のタイプでは無かった。
「外国語を話せるようになるには、外国人の友達を作ればいい」
この言葉を信じて盲目的に、外国人にアプリで声をかけたのだ。
無料のオフライン英会話だ。
利害に囚われた、打算的な友達づくり。
そこで出会ったのがジェシーだ。
彼は日本で英語の教師をしていた。
彼とは色々な場所に行った。
旅行もしたし、手料理も振る舞った。
彼の家にも行って、彼の姉の子ども3人とも遊んだ。
遊んでいる時は、純粋に楽しかった。
向こうも、毎週のように僕を誘ってくれた。
だがある日、私はふと彼と遊ぶ事に疲れてきたのだ。
ちょっと言動がきつめな所があったり、LINEが多いなと感じたりと、ちょっとした事だった。
僕はそれからというもの、休日に遊べない適当な理由を作り、次第に遠ざかっていったのだ、、、。
「遊ぶ時はいつも、少し多めに払ってたからまあいいよね」
「彼には一緒に暮らしている姉と、その子ども3人がいるから孤独じゃないよね」
そうやって自分を納得させて、、、。