
コロラド・ロッキーズ 2025シーズン注目の若手 野手編
今回は野手編。
超打高のクアーズフィールドを本拠地にするロッキーズ打者陣の若手を紹介します。
まずは来シーズンレギュラーであろう4人から。
1人目はエゼキエル・トーバー(Ezequiel Tovar)23歳

今シーズン初のゴールドグラブ賞を受賞したメジャー3年目の遊撃手。2022年に球団史上最年少となる21歳53日でメジャーデビューを果たすと、2023シーズンからレギュラーに定着し、打率.253 15本73打点 OPS.695の成績を残します。レギュラー2年目の今シーズンは打率.269 26本78打点 OPS.763と成績を伸ばしました。

超積極的な打撃が持ち味なだけに、三振数の多さ、出塁率の低さが気になるところではありますが、リーグを代表するショートになるポテンシャルは十二分にあります。クアーズフィールドが本拠地なことを考えると、OPS.8以上は欲しいところです。
今シーズンは開幕前に7年6350万ドルの長期契約を締結。チームの顔として強く期待されています。
トロイ・トゥロウィツキー、トレバー・ストーリーといったロッキーズショートの系譜を次ぐスター候補です。
2人目はブレントン・ドイル(Brenton Doyle)26歳

超人的な守備が特徴のメジャー2年目の強肩中堅手。ルーキーイヤーからゴールドグラブ賞を獲得しました。そんな昨シーズンは打率.203 10本48打点 OPS.593と打撃面ではさっぱりだったドイルですが、今シーズンは覚醒。打率.260 23本72打点OPS.763と大幅に打撃成績を向上させました。守備面では相変わらずの超人ぶりを発揮し、2年連続でのゴールドグラブ受賞となりました。

守備でお釣りが来る選手。今シーズンレベルの打撃を維持してくれれば十分といった選手。
トーバーと共にチームの顔としての活躍が来シーズンも期待されます。
3人目はマイケル・トーリア(Michael Toglia)26歳

2019年ドラフト1巡目全体23位でロッキーズから指名。今シーズン一塁手レギュラーの座を掴んだメジャー3年目の大砲候補。打率.218 25本55打点OPS.767の成績を残した。荒削りな部分があるものの、クリス・ブライアント不在のチャンスを掴んだ。

三振数が多く打率は低いものの、出塁率は.311と選球眼は持ち合わせている。未完の大器だが、来シーズンはさらなる成績の向上が期待されます。
4人目はノーラン・ジョーンズ(Nolan Jones)26歳

昨シーズン覚醒した主に左翼を主戦場とする強肩長距離砲。2023年は106試合出場で打率.297 20本62打点OPS.931を記録し、ナ・リーグ新人王投票4位となりブレイク。この活躍を今シーズンも期待していましたが、まさかの絶不調。開幕から打撃はさっぱり、さらに守備でも大乱調と散々なシーズンに。怪我もあり出場は79試合にとどまり、打率.227 3本28打点OPS.641と全く期待に応えられずに終わりった。

来シーズンは2023シーズンの姿を取り戻して、中軸を担ってもらわなければ困る選手です。
ここからは来シーズンブレイクが期待される若手たち。
1人目はドリュー・ロモ(Drew Romo)23歳

今シーズンメジャーデビューを果たした両打ちキャッチャー。16試合に出場して打率.176 6打点OPS.443でした。守備力が売りの強肩キャッチャー。課題は打撃です。AAAアルバカーキでは今シーズン85試合出場で打率.297 14本60打点OPS.838の成績を残しており、メジャーへの適応が期待されます。
来シーズンはベテランのジェイコブ・スターリングスとポジションを争う形となり、レギュラー奪取できるかどうかに注目です。今後キャッチャーのポジションを長く支える選手に成長してほしい逸材です。
2人目はハンター・グッドマン(Hunter Goodman)25歳

意外性のあるバッティングが魅力のユーティリティプレイヤー。メジャー2年目の今シーズンは70試合に出場。ライト、レフト、キャッチャー、ファーストの4ポジションを守り、DHでも出場しました。打率.190ながらホームランは13本を放ち、9月のカブス戦では1試合7打点を記録したりもしました。
現状では定位置を確保できるかは微妙なラインの選手ですので、来シーズンもユーティリティとしての役割を任されるのではないでしょうか。何かをきっかけに爆発してくれれば嬉しいです。
3人目はアダエル・アマダー(Adael Amador)21歳

今シーズンメジャーデビューを果たしたトッププロスペクト。10試合に出場しましたが、打率.171 OPS.394とメジャーの高い壁に阻まれました。守備面は範囲はそこそこなものの、失策は多め。正確性を高めて鉄壁内野陣のラストピースとなれるか。来シーズンはタイロ・エストラーダ、カイル・ファーマーを補強したので、この2人とセカンドのポジションを争うことになります。再来年にはレギュラーをとってほしい、そんな期待がかかる有望株です。
4人目はジョーダン・ベック(Jordan Beck)23歳

今シーズンメジャーデビューを果たした右の大砲候補。初ホームランを含む3本塁打を放ちましたが、怪我もあり55試合の出場にとどまりました。来シーズンはライトのポジションを争うことが予想されます。プロスペクトたちがひしめく外野争いで定位置を掴むことが期待されます。
今回は来シーズンのロッキーズ注目野手を紹介していきました。来シーズンメジャーデビューが期待される選手としては、ロッキーズプロスペクトランキング3位のザック・ビーン(Zac Veen)、4位のヤンキール・フェルナンデス(Yanquiel Fernandez)が挙げられます。いずれも外野を主戦場とする選手で、ライトのポジション争いは来シーズン熾烈になると思われます。
ジョーンズの復活、トーリアの成長なしに最下位脱出は無いと考えています。プレーオフ争いに加わることも厳しいだろうと予想される来シーズン。徐々に若手たちが台頭している中で、傘下のプロスペクトたちのデビュー予測も考えると2027、28シーズンあたりには勝負できるようにチームを作っていきたいところです。同地区の補強ラッシュを考えると、来シーズンも我慢の1年になりそうです。