【無料】先週の重賞レース:マイルチャンピオンシップ【回顧】
1:32.5 46.6-45.9 M
12.2 - 11.2 - 11.7 - 11.5 - 11.9 - 11.6 - 10.8 - 11.6
重賞回顧:マイルチャンピオンシップ
1着セリフォス
五分のスタートを切った後は中団の中目で進めていく恰好となり、少し緩い流れで団子状態の中、中団の中目から下げる形で後方13番手からの競馬となりました。
3~4角でも後方の外目で包まれていたため、4角出口で下げながら外に誘導して直線で追われて中団に取り付き、L1地点で右手前に替えてから一気に伸び始めて各馬を捕えての1馬身1/4差の完勝となりました。
3~4角では後方で包まれてポジションダウンする羽目となり、外を回るロスが生じていただけにレース序盤は騎乗的には褒められたものではありませんが、結果的に平均バランスの中で後半特化に持ち込めた点と、緩んだ馬場の直線勝負でトップスピード戦に特化した事でトップスピードタイプの脚が若干削がれる中でもこの馬が削がれなかった事が勝因と言えます。
L1地点で右手前に替えてからの伸びが凄まじく、直線までギリギリ脚を温存して最後の右手前で一気に爆発させる事に成功しました。
通常は3~4角である程度負荷が掛かれば最後まで伸び切るのは厳しくなりますが、この日の阪神のレースはかなり特殊な状況となっており、3~4角で緩んで直線で一気に加速というパターンが多く見られました。
この展開が嵌ったのと、セリフォスの武器を生かせるトップスピード戦に持ち込めた事、詰まって出し切れなかった有力馬が多い中でもスムーズに直線で邪魔されることなくトップスピードに乗せ切れた点は鞍上の好エスコートだったと言えます。
特にシュネルマイスターは武豊騎手に蓋をされた事で加速が遅れ、緩んだ馬場でスムーズに加速が出来ずに出し切れないまま5着に崩れており、今回はかなり嵌った中での勝利と言えます。
全体で流れる傾向にある安田記念では苦戦するイメージががあります。
2着ダノンザキッド
スタートで躓いた後は促して好位の中目まで持って行き、道中は少し緩んで中団の中目ぐらいに下がってソダシの後ろから進める格好となりました。
3~4角でソダシが外を選ぶ中、内から直線に入って渋太く伸びてL1地点から手前を何度か替えて半馬身差の2着となりました。
この馬も差し馬勢の中ではスムーズに捌く事ができており、直線の最速地点でしっかりと差を詰める事ができていただけにトップスピードのギアが求められた方が良いタイプなのは間違いありません。
ロングスプリントで良さが出るサリオスとは真逆の適性と言え、スローで直線の鋭さが問われる競馬なら勝負の舞台に上がれます。
右回りではコーナリングが甘くて置かれるケースが見られますが、今回は3~4角でも落ち着いていたため、コーナリングでの負荷が大きく求められなかった事が好走の要因と言えます。
今回の収穫はペースがある程度上がっても対応してきた点にあります。