性別違和と自分の価値

今回の文章は性について取り扱っています。
また「ftmを自称しながらそれに相反する行為」という内容も書かせていただきます。
上記が苦手な方はそっと文章を閉じていただけますと幸いです。
読み進める途中で嫌な気分になったりイライラしてしまった際も、同様にしていただきますようお願い申し上げます。




1、女の体、不安定な性自認


私はftmを自称していますが、自分の体が女であることに対して何処か割り切った考えを持っている一面があります。
例えば性別記入欄で何処に丸をつけたらいいのか分からない、というのはよく聞くエピソードだと思います。
ですが、私は「自分の生物学的性別が女」であることを早いうちから割り切っていたためその点で悩んだことがありませんでした。
女の子らしく扱われることも「体が女なんだから周囲に嫌な気持ちを持ってもしょうがない」と負の気持ちを自分の中で解決していました。

それは一見良いことにも聞こえますが、内に秘めた分倫理観は少しずつ捻じ曲がっていきました。

2、女子中学生、女子高生の価値


学生になってから表題の肩書きにおける「性的価値」について考えるようになりました。
世にはそういった性的ジャンルがあり、一部の人に好まれるとネットを通して知りました。

ここで話は打って変わりますが、私には夢がありました。
職業名は伏せますが「人前に立って、パフォーマンスをする仕事」に就くことです。
その夢を叶えるためには見た目を変えなけえればと昔から考えていました。
「子宮摘出」「胸オペ」「夢を追う期間で必要な生活費」
諸々を考えた先にはお金が欲しいという欲が残りました。

そんな思考があり、私は稼げる価値がある今の時期が大切なんじゃと考えるようになりました。
それから如何にかして体を売ることができないかとネット上で探し回りました。
今思えば嫌だった自分の体に価値をつけたかったのだと思います。
「この体でよかった」と一度でいいから思いたかったんです。

しかし結局、学生時代は体を売ることなく終わりました。
それは田舎に住んでいて足がなかったのもありますが、一番は自分の夢のため身バレが怖かったからです。
夢が軌道に乗ってから「昔こんなことしてた」と晒されたらどうしようと考え、一歩踏み出せずに終わってしまったのです。
夢があってよかったと思う反面、夢がなければ今頃田舎から飛び出す決心がついていただろうかと考える日々です。

補足しておくと、そういった仕事をしている方を蔑ろにするつもりはありません。
必要に応じて本人が決めたことなら尊重すべきだと思います。
その時の自分のメンタルにも左右されるので一概には言えませんが。

3、できる範囲で


社会人になってから匿名でそういったことができるサイトに登録しました。
大嫌いな「女である自分」を使ってお小遣いにもならない程度のお金を稼いでいます。
そんなことを続けていればだんだんと「こんな事までしてお金を稼ぐ必要はあるのか」「嫌いな性別でお金を稼いでいるんだから、本当に性別で悩んでいる人に失礼だ」と思うようになり、精神が擦り切れていきました。

何度も何度も「この体でなければ」と思いました。
自分の体を売って稼いでることを家族や友人が知ったら悲しむであろうこともわかっています。
それで自分の首を絞めていることも。

ですがきっとこの生活も長くは続かないでしょうから、少しでも自分の体に価値を付けられるように、辞めずに続けていくと思います。

性別違和で悩んでいるすべての人に、ごめんなさいと言わせてください。

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