今日もaudible 第20回: Brat Farrar by Josephine Tey その2
audible uk の会員ですが、リンクは日本版のaudibleにしました。
audible uk については下記をご参照ください。
今日もaudible: ところで audible uk って何?
今日も audible 第19回に引き続き Brat Farrar についての記事です。
今度こそ英語表現について書きます。
引用は図書館にあった Arrow Books 版からです。
go on
もうすぐ10歳になる一卵性の双子です。全部で5人きょうだいのうちの下2人が双子です。
そして上2人も双子で、そのうちのひとりは子供のうちに亡くなっているという設定で物語が始まります。
go on もいくつか定義がありますね。よく使う語ほど同じ形で定義がいろいろあります。
電子辞書版のジーニアス英和大辞典では下記のように定義されていました。
[ 進行形で ] とあります。
ウェブ版の Longman でもやはり進行形でした。
上記の定義のあとに下記の2つの例文がありました。2つ目は解釈の説明もあります。
Nancy must be going on for 60.
She’s one of those wise teenagers who’s 16 going on 70 (=she behaves as though she is older than she is).
polite
politeは英語の学習が始まるとわりとすぐ覚える語だと思います。
politeに限りませんが、定義を日本語で覚えると、今度はその日本語に引きずられることが多々あって、大変危険です。私も一度このpoliteで失敗しました。
ある日アメリカの方が日本の方にいろいろ話を聞きたいということで、お供しました。
話を聞き終わって日本の方と別れてから、アメリカの方にいまの日本の方の話しぶりの印象を尋ねられたので、「丁寧に応対してくださったと思います」というような返答をしました。
そうです。politeを使ってしまったのです。
それを聞いたアメリカの方は、politeだったのか、と少しがっかりされていました。
sincereを使うべきでした。
その出来事は、いまでも折に触れて頭をよぎります。
そしてこの物語の主人公である Brat も、私ががっかりさせてしまったアメリカの方のように、politeな対応にがっかりするのです。
アメリカからイギリスに戻った Brat は馬に関わる仕事を探しています。馬が大好きなのです。アメリカで馬の仕事をしていて脚を怪我しましたが、馬が好きなことには変わりありません。
紹介状もない Brat はその時点ですでに望み薄です。
脚を骨折したのがアメリカだったと説明すると、馬は馬でも cattle の馬かというわけです。それを quite kindly and politely に言われます。
「私たちのやり方とは違いますよね。」などと、相手は決して明確には口にしません。politelyな応対でほのめかすだけです。
ウェブ版のLongmanでは polite の2つ目の定義に下記のような記述があります。
例文として下記がありました。
ジーニアス英和大辞典では説明も含めて下記のような記述があります。
「含み」の部分がやっかいです。
みなさんも私のような失敗をしないようにお気を付けください。
今回はここまでにします。