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多摩川の生き物とヒト その83 水系 多摩川自然観察会風八王子小宮23/2/19

八王子、小宮駅に集まる。参加者7名。この駅は30年前、おばさん(横山理子さん)が健在の時、集合した。小宮駅はどこにあるのかと探した。googleなどの検索ツールもなく、時刻表で八王子付近にあったのには驚いた。八高線は当時、非電化で、赤い(タラコみたい)ディーゼルカーでドアのボタンを押して降り、駅前は何もなく、コンクリート工場への引き込み線もあったのを覚えている。
その八高線も電化され、セコハンだけど、ステンレスカーは走っている。もっとも、本数は1時間に2本と変わらないが。
駅前から30年目と変わらないパーマ屋さんの前を通り、坂道になっているホーチミンルート(抜け道)を抜け、セブン・イレブンの横へ。坂の両側にはお墓があり、古い時代の墓もある。帰りに墓をよく見た人はある家の家紋があり、この家の墓が多かったそうである。
交通量の多い多摩橋通りを歩き、橋のたもとから河川敷に降りる。ツルマメなどの枯れた草が多い道を歩く。八高線橋梁を超え、日野用水堰手前で引き返す。遠くのヤナギの芽が赤くなり、春が近いことを教えてくれる。

日野用水堰付近から上流を望む。煙突は拝島市清掃センター。
ヤナギの芽も赤くなってきた。
日野用水堰付近から大岳を望む。橋は拝島橋。
八高線橋梁。1945年、つまり、敗戦の時、ここで正面衝突事故が起きた。
樹の上にたたずむ、コサギ。

ふと、上空を見上げると、大きなタカがいる。腹面が白で、ミサゴとわかった。アシ原にはホオジロなどが隠れていた。途中から川に向かう。日野用水堰付近から流れてきた用水と交差する付近ではカワラケツメイがあった。さらに、進むと湿地があった。この辺りは第三紀層と呼ばれる川底にある泥でできている地層が露出している所。泥が削られた所は凸凹となり、ごろごろとした地形になっていて、くぼ地には水がたまり、湿地になっている。湿地にはタコノアシが群生していた。吸盤そっくりの実もあり、ネーミングセンスは抜群である。
なぜか川への入り口にはケルンがあり、だれが何のために作ったのかは不明。

近くに来たミサゴ。体が白い。


カワラケツメイ。薬草にもなっている。
立川やさらに狛江などにも広がる第三紀層の地層。
タコノアシ。県などによっては絶滅危惧などの指定を受けている。
逆さまにすると、よくわかる。果実が吸盤みたい。
タコノアシの群生地で調査中。
ヌルデかと思われる木ににあった巣。大きさからエナガか。
黒い実が固まっている。黒い実はヘクソカズラ。なぜ、黒くなっているのかはわからない。

橋をまた、くぐり、広い工事用道路を進む。なぜか、水が溜まっている場所があり、ミゾコウジュのロゼットが生えていた。ロゼットだけを見ると、サクラソウのよう。昼食後、やっと土手に出る。私たちが迂回したのは周りが広いアシ原や竹林になっていたからだった。このアシ原などによって、人が入れず、自然が守られている。

ミゾコウジュが点在している。
しわがあり、サクラソウのようなロゼット。
多摩大橋下流はアシ原やこのような竹林に覆われ、入れない。
侵入してきたニワウルシ。白いのが葉の跡。

上空では今度はチュウヒが現れた。2羽が上昇気流に乗って軽快に上へ上へと飛んでいく。つがいではないかと考えた。1羽が下流へと向きを変え、飛んでいく。残ったのが慌てて追いかけていく。後を追いかけるのがオスではないかと非科学的に考えた。
オオイヌノフグリも咲き、気温も高く、春に向かっていることを実感した一日だった。

チュウヒ
二羽で舞う。
1羽は下流へ。

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