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多摩川の生き物とヒト その267 水系 工事の立会い 羽村    ‘24/11/22

多摩川羽村市右岸、郷土博物館前にある川の勢いを和らげる水制が壊れている。この水制を直す工事に伴い、羽村取水堰魚道付近から河川敷内に工事用道路を通すとの事。
工事予定の河川敷内に貴重種はないか、確認を行った。業者3名、行政1名、自然保護団体として私が羽村取水堰魚道付近に集合。
業者の方は対岸から渡ってきて、行政の方は取水堰に降りて堰内部の通路を通り、こちらへ向かってくる。なかなかワイルドな光景。
魚道付近から工事予定の河川敷内を歩き、カワラノギクやカワラニガナなどの貴重種は ないかと捜す。コセンダンクサの海の中を歩く。

以前、石ころだらけの川原を覆ったコセンダクサ
川原は一面コセンダンクサだらけ。ここには入りたくない。奥は羽村取水堰。別名投渡堰。
大きな石もあるが、センダングサやツルヨシ等に被われている。

途中で小さいながらも生えているカワラニガナを見つける。いくつかあり、群落となっている。傍らに花を着けているニガナもあった。
この群落を避けて道路を作ることにした。さらに上流でも大きいニガナの株があった。ここには工事用道路は通らないが、工事を始めるにあたり、注意してもらう事にした。
穴が開いていて直す水制にたどり着いたが、以前、生えていたカワラノギクは結局、見つからなかった。これだけ、センダングサが繁茂しているので、絶えてしまったと思う。

見つかったカワラニガナ。コセンダングサなどが多く生えている中、たくましく生えている。
ロゼットがあるので、来年も競争する中で増えていくと思う。

コセンダングサの実が業者の手袋にハリネズミのように付き、採るのを諦め、捨てざるを得ない事になってしまった。
コセンダングサなどの自然の驚異を知った一日だった。

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