多摩川の生き物とヒト その194 水系 多摩川自然観察会 登戸から二子新地まで ‘24/2/18
秘境と言うほどではないが、今まで、あまり訪れていない登戸から二子新地までの右岸を歩く。参加者6名。
いつも遅れて来る二人を待たず、JR登戸駅から小田急線高架をを歩く。川崎街道を渡り切ると、高架を降りる。小田急線高架下を歩くと、多摩川の土手へ。意外と駅から近い。土手下の道路は車が多く、横断するのに気を付けないといけない。
土手に出ると、「カワノバ」と言う小田急と川崎市が提携した事業で貸し出しているグラウンドで、若い人たちがパリオリンピックに採用されたブレーキングなどを行っていて、にぎやか。でも、河川敷の利用は国交省が決めるのでは。登戸付近は私有地なのか。
中洲は茶色く冬枯れしているが、川辺に鮮やかな緑色に縁どる植物があった。
台風19号で変形したワンドには釣り客などがチラホラいた。ワンドが赤くなっていた。近づいてみると、赤く染めていたのはアゾラとも言うアメリカオオアカウキクサだった。外来種で、これからが大変となってくる。
二ヶ領用水取水口付近ではサクラが植えられ、まだ、さすがに芽は膨らんでいなかった。少し残ったトウネズミモチの実をヒヨドリがついばんでいた。このヤブの中をガビチョウが飛び交っていた。
堤防を回り込み、二ヵ領宿河原堰へ。ここには二ヵ領せせらぎ館がある。途中にはカワズザクラがあり、早くも花を着けていたが、満開とは言えなかった。堰上から望む。来月(2024年3月)に来る狛江側から何時も見ているので、新鮮な気持ち。堰下ではカワウが日干しし、コガモ、オカヨシガモ、ヒドリガモなどがいた。流れが速い所ではマガモがいて、緑の首輪が美しい。どうして、流れの速い所にいるのか。その理由をマガモに聞いてみたい。
近くの船島稲荷大明神に寄る。草鞋を奉納している神社で、手水に井戸を使っている。しかも、水がきちんと出ている。きっと、多摩川の川底付近まで管を入れているのだろう。意外と、amazonnで売っている井戸水キットで管を差し込むだけで、川原などでは水が出てくる。しかも、土の中にいる扁形動物などの面白い動物も出て来るらしい。神社の一角に出入り口に鍵をかけ、フェンスで囲まれている謎の所があった。誰が、何のために。
いろいろと興味深い神社を後にし、川べりを進む。川面になぜかボラと思われる魚が面白いように跳ねる。ボラも狛江付近にいるのかと思った。狙っているのか、釣り人以外にカンムリカイツブリもいた。
流れが世田谷区の方へ寄ると、広大な中洲が広がる。小段から河川敷に降りていくと、池があった。大雨などになれば、流れが通ずると思う。きれいなシジュウカラがいたり、カワラヒワが黄色の斑を見せている、大きな群れでいた。チュウヒが東名高速多摩川橋梁上空を舞い、それを見ていた二人連れの脇を通り、堤防近くへ上がる。二人連れがいた所はイスなどが置いてあり、勝手に作った休憩所の様。
ヤブからウグイスが飛び出る。すばしっこく、姿が見えたと思ったら、直ぐに飛び立ち、なかなか、落ち着いて見ていられない。
東名高速を過ぎた所で昼食。堤防が風除けになっていて、心地よい。
まだ、半分と言うが、半分も来たので、水路を越え、グラウンドの脇を進む。遠くには堤防近くに樹林があり、フユズタが絡まっている。代り映えしないグラウンドを進み、水路を越える。よせばいいのに、水路を覆ている金網で越えようと言うお調子者がいた。グラウンドにはツグミが群れていた。
その先には、多摩川緑地パークボール場と言う川崎市が作ったとんでもない運動施設があった。対岸の世田谷区の砧下浄水場の取水口付近にはササが茂り、黒い大きな蛇篭がいくつも置いてあった。一体、何のためか。
川崎のパークゴルフコースのそばを進む。ボールを転がしているグループがいた。パターゴルフの様だった。隣は緊急河川敷道路で、私達もこの道路に入り、進んでいく。
ユキヤナギが咲き、花が少ない中、彩を添えている。しかし、中には、ユキヤナギがたくさん花を着けているなと思ったら、カイガラムシだった。
平瀬川は川沿いに大きく迂回する必要が無くなった。他に無くなったのは谷地川と同じ施設の礫間浄化施設で、いつの間にか、無くなっていた。
緊急河川敷道路を進み、信号の手前で解散。国道を渡ったら、岡本かの子像があった。岡本太郎氏の作品なので、よくわからない。一杯飲み屋などがある細い道を進んだら、二子新地駅だった。
以外にも、アオジなどの冬鳥が多く観察できた一日だった。
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