多摩川の生き物とヒト その236 水系 稲城大橋下流工事の打ち合わせ24//7/22
行政3名、業者3名、そして私達自然保護団体側の2名が暑い中、稲城大橋右岸に集合。朝早いが、すでに汗が噴き出している。
まず、工事の概要の説明を受けた後、工事予定地へ。工事予定地への工事用道路が別の現場へと分かれる地点でカワラケツメイを発見。この群落は私が下見をした時には見つかっていなかったもの。この前の(7月20日)の調布市の現場のように工事始まりが秋ならば、秋に実る種子を採取し、表土も移植すればよいと提案。行政の方は分かれる地点をケツメイの群落を避ける形でずらす事を提案。業者の方もずらせるという事で、ケツメイは守られた。もっとも、ずらす方が移植よりも手間がかからないが。
さらに川辺に近づくと、ここにもケツメイががあった。目印としてピンクのテープを打ち込み、この群落は工事前に移植してもらう事にする。種子を採取した後、表土と共に大橋近くの上流へ移植する計画だ。
陽射しが照りつける中を歩くと、川原にはヤナギがある。この付近にもケツメイが点在していた。ここも移植してもらう事にした。しかし、ヤナギは残念ながら伐採されるそうだ。
隣の工事予定地に移る。旗で工事予定地の区別をしているだけだが、旗の意味など、工事の説明の時にヤナギの木陰に入るとホッとする。
オギ原を越え、別の川原に入るとクロマニヨン人かネアンデルタール人がいた。正しくは恐らく大橋橋脚付近にいた住所不定か、近所の方だろう。暑いので川に入りに来ていたと思う。ひげが伸び、しかも全裸でまさしく原人だった。(原人が全裸かは誰も見ていないが)。挨拶を交わし、すれ違った。その後、ツルヨシに足を取られた行政の方が転倒。この方に助けていただいた。さらに熱中症かと思い、水を掛けてくれた。その水は恐らく多摩川の水だろう。
オギ原を抜けたら川原になっていて、その下流は湿地帯になっている。特に大切な植物は無し。
戻り、内陸部を歩く。川原が盛り上がっている所でもケツメイを見つける。しかし、ケツメイの根元には目印となる他の種の茎が刺さっている。誰かが保護している様子。誰が何のためか。この記事を見たらコメント欄を利用して連絡して欲しい。
ピンクの紐が目立つし、確認していない単独のケツメイがいくつかあった。移植などで少しでも残ればいいと思った。
大橋の下に入る。厳しい日差しの中、遮るものがあるのはありがたい。また、上流部も工事を行うので移植しても無理とわかった。そこで橋の下流に移植を行う事にした。
ナースストップで自転車で行かなかった事を良かったと実感した一日だった。