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多摩川の生き物とヒト その185 水系 多摩川自然観察会 多摩川から谷沢川合流点まで          ‘24/1/28

雪の予報による天気の悪化により、21日に予定していた観察会を今日(28日)に延期した。参加者5名。
多摩川駅は東横、目黒、多摩川の三線もの路線が乗り入れ、海老名や浦和美園などへ行ける隠れた交通便利な駅でもある。昔は多摩川園と言い、お化け屋敷で有名で、子供の頃、良く見に行った。
一旦、浅間(せんげん)神社へ初詣に行く。おそらく、水道水を使っているかわいい白糸の滝を見ながら曲がりくねった参道を少し、上がると、本殿に出る。雅楽を聞きながら見晴台に出る。あいにく、雲が多く、富士山は見えなかったが、白いボール状の屋根が目立つ等々力サッカー場の上には白く雪をかぶった南アルプスが見えていた。眼下には多摩川が広がり、カモ達が多くいる。ヒドリガモや最近、増えてきたオオバン、それにコガモがいた。泡が飛び、汚れていた昔と比べるくもない。
参拝を終え、女坂を下る。メジロアカガシの枝の中でムシを捜していると思った。サシガメやアリマキなどがいるかと思い、体を入れた場所を見ると、樹液が垂れていて、舐めていた事が判明。良く、樹液が雫となり、落ちている場所がメジロがよく分かったと感心する。
樹液を舐めたが、甘くはなかった。サトウカエデのように、糖の割合は低いが、メジロにとっては甘いのだろう。

山の遠望。ビルの右側にある尖った山は秩父の武甲山
電車と電車の間にある白い山が南アルプス。電車は東横線に乗り入れているメトロの15000系、新型車。
眼下の多摩川、調布堰下にはカモ達が佇む。
子産石。触ると、子宝に恵まれると言われる。私はさすがに関係ないが、娘のことで願った。
対岸はゴジラが上陸した場所でもある。

来た道を戻り、多摩川台公園へ。アジサイが植わっている斜面を登っていく。根元にはキチジョウソウヒメウズがあった。公園のはずれにはヤマナラシがあった。この木は木の皮の模様(皮目)が人の顔に見える。本当にそう言われると、思った人だけではなく、本当にそう、見える。どうして、この木があるのか。解説板が欲しい。
玉川浄水場跡の壁を潜り抜け、サンジャクバーベナなどのチョウが好きな樹や草を植えたバタフライガーデンを通り、池へ。冬なので、ウキクサや花などは無かったが、カルガモは逃げず、足元でエサを取っている。ヒッという声で振り向くと、ジョウビタキの雄がいた。この鳥も人を恐れず、柵などに止まり、白い斑を見せるなど、愛嬌を振りまいていた。御供にはシジュウカラがいた。
上から見ないと、全体の姿が分からない亀甲山古墳を見つつ、見晴らし台へ。本当に蛇行した多摩川が雄大に見える。川崎側に露出している砂岩の周りにカラス達が集まっている。
まだ、咲いているヤツデや葉が美しいタブノキを見ながら虹橋へ。虹橋から河岸段丘を降りる。

春が待ち遠しいヒメウズ。
キチジョウソウ。赤い花茎に花が見える。
ヤマナラシ。白い木肌に菱形の皮目が特徴
ヤマナラシの葉。ポプラと同じ、ヤナギ科に属する。中国ではヤナギに対して楊を使っている。
ナワシログミ。渋い。
慣れて、ヒトが来ても逃げないカルガモ。
ジョウビタキ(♂)。冬鳥でヒッという声でよくわかる。
亀甲山古墳。円形の部分は浄水場建設時に切り取られている。
亀甲山古墳。前方後円墳。ちょうど、鍵穴から丸い部分に変わる所。
この公園を作ろうとした下村宏さん。
しかし、寝られないように無粋な事をしている。
見晴らし台から多摩川を見る。
古墳が連なっている。ここ以外にも上野毛など、段丘崖には古墳が多い。
ゴンズイ。美しい実を着けている。


タブノキ。シイとともに照葉樹林の代表的な樹。
エノキ。実もおいしい。

湧水を集めて流れている丸子川を渡り、多摩川へ。川の水面ではオオバンが多く、時折、カイツブリのキッと言う声や姿も。黒いオオバンの中で、白いカンムリカイツブリがいて、大きさや色からも、目立つ。先ほど、見たハシボソガラスが文字通り、カラスの行水をしていた。冷たかろうと思ったが、お構いなく、飛んできては勢いよく、川の中に入り、水浴びをしている。
草むらの中に謎の丸くなっているのが点在。誰が何のためか。トラクターの跡ではないかと言っていたが。
寒く、フラサバソウオオイヌノフグリはつぼみのまま。元、巨人軍のグラウンドを横目に見つつ、進む。スズメカワラヒワが群れを作り、寒いのか、体を膨らませている。

湧水を集めて流れる丸子川。無機質なフェンスに囲まれ、コンクリ―トで固められている。
丸いアーチは丸子橋。望んだ東横線をみる。電車はメトロ9000系。8両化にするため、中間車を26年ぶりに増備した。
カンムリカイツブリ。白く、大きいので目立つ。
カラスの行水。汚れも付くのだろう。
カラスの学校。木にカラスが集まっていた。情報交換をしているのだろうか。
対岸の等々力方面をみる。川崎と東京都でも同じ地名が使われている。 
モグラ塚。モグラが呼吸するためなどに使う。砂になっている。
謎の円形のもの。誰が。

「岸辺散策路」と書いてある道を進む。余り、利用されていないのか、道には草が覆いかぶさり、途中で、道が途切れている。石でできた立派な案内標識も汚れ、巨人軍グラウンドと書いてあるなど、内容も古い。指定しっぱなしは良くないと思う。
ふと、堤防の外へ目を向けると、窓が三角形で、水色の変った建物がある。ググると、正体が分かった。
風除けの生け垣がある、温もりのある所で、昼食。アオジのきれいな姿を見た後、ホームレスの団地があった。しかも、ゴーと発電機の音が。中にはポストを作ったり、立派な門をこさえている人もいる。しかし、川に近づけないなどの弊害もあるし、洪水の時に流されても、分からない。何らかの対策が必要だろう。

汚れ切った「岸辺散策路」のかいせつばん。河口まで案内している。
シラスゲ。湿った所に多い。葉の裏が白い事から。
ノゲシ。ネズミモチの下に生えていて、霜が降りないので、もう咲いているのだろう。
カワラヒワの群れ。寒くて体を膨らませていた。
ホームレスの家。立派な門がある。
ホームレスの家。発電機もあり、電気を自給している。

世田谷区に入ると、堤防にサクラがあり、少し腐朽菌にかかっているのもあるが、立派に育っている。しかも、枝が地面に被さり、ひこばえが出て、次世代を作っている。「望ましい管理ではないか。」と言う声が出た。少し黄色くなっているハマダイコンの芽生えを見つつ、等々力大橋の工事現場へ。手前ではチョウセンカマキリオオカマキリ、そしてSP(種不明)のカマキリの卵嚢が付いたノイバラがあった。バラの中にあるので、敵を寄せ付けないのかもしれない。
等々力大橋の橋脚の一部はすでにできていた。川崎市側の接続について、手前の道路になるのか、少し伸ばしていくのかなどなど、ケンケンガクガクの論争。今年(2024年)6月に完成するとの事なので、決着するだろう。
堤防に上がる手前に何やらスズメ達がいて、草の中で砂浴びやエサを取っていた。その跡を見ると、円形になっていた。草むらなどにあった円形の正体はスズメ達が砂浴び等をした跡だったのだ。

ノイバラ。霜などで少し、輝きを失っているが、それでも美しい。
何のカマキリの卵嚢。
チョウセンカマキリ。
オオカマキリの卵嚢。春先になると、納豆みたいに出てくる。
世田谷区の堤防上のサクラ。おそらく、ソメイヨシノ。
枝が地面に埋まり、そこから、枝から根が出て来たひこばえがある。ここから、新しい個体となる。いわば、クローン。
サクラの近くにあったハマダイコン。
目黒通りと川崎のどこかの通りを結ぶ等々力大橋の説明。
仮橋を作り、そこから、橋脚を作る。
すでに、橋脚の一部はできている。
スズメが草むらの中に入り、砂浴びやエサを取った跡が丸くなっている。これが草むらの丸い形の正体。


バス停近くにあったキカラスウリ。実を取りに行こうとしたが、センダングサに阻まれた。
アカメガシワ。葉があれば、わかり易い。


答えが分かり、バス停へ。バス停の近くにはキカラスウリがあり、黄色い実を着け、一部はヒヨドリなどに食べられていた。(目撃あり)ミツマタのような枝があり、アカメガシワとわかった。見るものが多い。
多摩川のバス停で解散したが、鮎やきの店が開いていた。朝、早かったので、開いていなかったのだ。おいしい鮎やきを4尾(び)、買い、後にした。

解散後、モズがいた。
700系。スーパー。知らない間に変っている。700で止まっているが、900や1000は行かないのか。

下記のおすすめ記事は多摩川の自然を守る会とは一切関係ありません。



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