多摩川の生き物とヒト その199 水系 大丸用水改修による護岸工事の 様子を見る ‘24/1/31
府中市、関戸橋の橋梁工事、郷土の森付近の護岸工事、そして右岸から大丸用水堰撤去工事の様子を見たくて出かける。
暖かく、軽快に間坂を下り、羽村の堤防へ。上がる前の羽用水が何故か、干上がっていた。雨が降らず、水量が減っているせいだろうか。
ペダルが軽く、自然とゆっくりとこいでも、スピードが出る。追い風が吹いている。
羽村堰下橋下流の工事は順調に進んでいるようで、堰上に穴を掘っていた。
相変わらず、立川錦町下水処理場排水口付近では、いまだに土手や河川敷にゴミが散乱し、男の方がアルミ缶などを分別していた。
関戸橋付近では盛んにブロックが作られるなどをし、工事が行われていた。そうこうするうちに、ミキサー車が来て、堤防を横切り、河川敷に入って行った。このミキサー車はヤブを切り開いて作った工事用道路を進み、ブロック製作所に入った。このブロック製作ヤードでは護岸工事に使うのか、現地で作られているブロックで埋め尽くされていた。ブロック製作ヤードからワンドを経て、川辺に向けて土を固めた道を作り、その先では、護岸を作っていた。この道で、ブロックなどを運ぶのだろう。対岸の新しく作っている大丸用水堰取水口に対峙する付近には1mぐらいの穴を掘り、川底から取水する簡単な堰を作る床止や帯工の準備をしていた。この付近は以前のようなアシ原などで被われた豊かな自然があったが、自然豊かで生態系保持空間にも指定された河川敷は微塵も無かった。
川辺では金網を敷き、その下にはブロックを置き、新しい護岸を作っていた。前にあったヤナギなどが茂り、草が茂っていた護岸はもうここにはない。
南武線橋梁下ではここでも堰取り壊し跡に使うブロック製作ヤードができ、白いブロックが大量に作られていた。
是政橋を越え、南武線鉄橋付近へ。大丸用水堰鉄橋工事の進歩具合を見たかったが、鉄橋よりも先は立ち入り禁止となっていて、工事の様子は見えなかった。
引き返し、南武線に沿って進む。南武線に乗り、南多摩駅を出て、立川方面に進むと、左手に崖が見える。この崖がネットを掛けられていた。しかも、ヒトがぶら下がり、何やら、工事をしていた。ヒトが小さく、見える。是政橋を再び、渡る。サッカー場の脇から用水に沿って進み、護岸工事の車輛が通る工事用道路や対岸の工事の様子を見る。すでに用水路には大きい土管が3つ入り、その上に鉄板を敷いて、車が通るようにしていた。私が指摘したカワラケツメイが生えている流木付近はテープが張られ、入れないようにしていた。工事用道路が除けているので、ケツメイは無事だと思う。しかし、たまたま、仮橋から直進しているので、結果的に除けたのが正解かとひねくれて思う。対岸では、黒い蛇篭で閉め切っている中を何台ものトラックが入り、大丸用水堰撤去中。
多摩川は今、渇水期で水量が増える夏よりも水量が減る冬は工事の季節でもある。それにしても、郷土博物館付近や対岸の多摩市部分は元の地形が無くなるぐらい、大規模な工事をしている。工事終了後、覆土をし、そのままにしたりして自然の回復を待つように、あらためて要望するつもりである。