多摩川の生き物とヒト その133 番外 アポイ岳からむかわまでvolapo23/7/20
前日、宿泊したアポイ山荘を6時、早朝に出発。アオバトが飛んでくるなど、アポイ岳の麓の宿泊地は自然が豊かで、ダケカンバ等も多く生えている。このあたりをゴーカート場などにしているのはお門違いだろう。
アポイ岳ジオパークビジタセンター前を通り、トイレを済ませ、ポンサヌシベツ川沿いを歩く。残念なのはこの川は治山の為か、三面コンクリート張りになっている事である。途中で、登山届を出し、小さな川を渡る。ここで、外来種などの種子を落とすそうである。
渡ると、ここからミズナラやエゾマツなどが生えている森の中へ。カニコウモリみたいのやクルマナバナなどが咲き、良い感じ。途中で、沢があり、ぬかるんでいた。奥は湿原のようだった。ハクサンシャクナゲが咲いている第2休憩所で朝食。ここにも、沢があり、アポイは沢の山だと思う。尾根沿いに上る手前で、地図上で水場と書かれた第4休憩所に着く。ここには大きな沢があり、やはり二ホンザリガニがいると案内板に書かれていた。早速、ザリガニやキタサンショウウオがいないか、捜索。けれど、そう簡単には見つからなかった。道が険しくなり、シマリスの応援も受けながら、針葉樹が多くなってきたら休憩所だった。ここではアカゲラやゴジュウカラなどを見かけた。近くには、「かんらん石の節理があると」と書いてあったが、登山道のはずれにあるため、わからなかった。
休憩所を超えると、針葉樹がハイマツとなった。かんらん石がむき出しの状況になってきた。かんらん石の間を進む。石が割れているのもあり、断面は青白かった。石のわずかなすき間にアポイマンテマなどが咲き、土が溜まっている所にはアポイハハコなどがあった。ハイマツを抜けて、キンロバイが花を着けている。
サマニオトギリなどを見つつ、山を巻いていくと、馬の背と呼ぶ稜線に出た。馬の背も高山植物が多く、ホソバトウキなどがあった。がれ場が続き、幌満の道を分け、山頂を目指す。岩を巻き、岩場を上がる。
心臓が激しく動き、恋もしていないのに、鼓動が高まっていく。息が荒くなり、立ち止まり、休む。これを3,4回繰り返し、やっと、裸地だったところに樹々が生えてきた。森林限界を超えたのに、ササが生え、ダケカンバがあった。
諦めようと思ったが、やっと山頂に上がった。高山植物の宝庫であり、オーダーした自転車に名を入れたあこがれた山だった。