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多摩川の生き物とヒト その247 水系 多摩川自然観察会 相模川 ‘24/10/20

カワラノギクやカワラハハコなどを見に橋本駅近くの相模川へ。参加者5名。駅周辺はリニア工事の残土なのか、緑の土のうが城壁のように積まれている、異常な光景。リニアは南アルプスなどの自然を壊す。今なら、止めて引き返せる。
予定を変え、車で神澤不動尊付近の相模川へ。水場を過ぎ、スイッチバック状の坂道を下る。不動尊を横目に見ながら細い道へ。雨が降った後で水たまりの深さが気になったが、それほどでもなかったが、道一面が水たまりになっていた。
立ち入り禁止の札があるのにオートバイでモトクロスをしている人達が崖を使って練習していた。転倒やけがをしても自己責任なのだろう。野球場のそばに停める。他の車も野球の試合に来たのか、すでに何台かが来ている。
大きな道からアカメガシワなどが生えている脇道に入り、川へ向かう。大きな石が敷き詰められているが、意外と歩きやすい。

フユザクラこと、ジュウガツザクラ。何回か来ているが、あるとはわからなかった。コヒガンザクラを春と秋に咲くようにした二季性の品種。バラ科。waiwaiさんの指摘によりフユザクラとジュウガツザクラは別種。フユザクラはマメザクラとヤマザクラの交配品種。今ではコバザクラという。
脇道に入った先の相模川。水面が広い。
下流を見る。
9月の台風の増水により流されてきたゴミや枝など。
実は着けていないガガイモ。キョウチクトウ科。
オギ原やクズなどの更に上を行くアメリカネナシカズラ。ヒルガオ科。
カワラノギクのロゼット。来年、花を着ける。
つぼみを着けているカワラノギク。キク科は分化が進んでいる。バラ科。
クマノミズキ。葉が対生に着く。ミズキ科。
クズも実が出来てきた。マメ科。
名前を忘れた。おそらく、シロガの幼虫。シロガの幼虫の食草はオオハマボウ。分布ももっと南。違う。専門家に聞いてみます。

川に出る。広い川面になっていて、両側に丘陵が迫り、多摩川とは違う。OSさんと昼食を取った川原は水の中だった。
また、道に戻るとカワラノギクがあり、一つだけつぼみを着けていた。花はこれからのようだ。9月の台風10号で水位が増えたのか、樹々に枝やごみなどが引っかかっている。
しばらく行くと、黒いゾウリムシかスリップみたいな実がたくさん着いている木があった。サイカチだった。近くには半月状の実がたくさん落ちているのもあった。木を見ると、ヒトやケモノを寄せ付けないかのような鋭く大きなトゲが。若い枝には無く、幹に多い。ヒイラギでは古くなると、葉が丸くなる。ヒイラギと逆なのか。
ヒガンバナがあったが、花は終わり、花茎は黄色くなっている。すでに緑色の元気な葉が出ている。

サイカチの実。黒く、たくさんの実を着けている。
たくさん、実を落としている。しかし、種子が入っているのは少ない。マメ科。
サイカチの棘。幹に多くある。何のために。
サイカチに着いたサルノコシカケ。棘があっても、守れない。
ハリギリ。柔らかく、加工しやすいので木工によく使われている。
ハリギリの名のように、針状の棘がある。
ネナシカズラ。花柱が1個。ヒルガオ科。
ヒメエグリバの幼虫。モモなどの害虫で、アオツヅラフジを食草とする。でも、アオツヅラフジは無かった。何を食べているのか。
サイカチは水辺を好む。途中でワンドになっている水辺が見える。
9月の台風による大雨によって、池が出来たのか。

水面が見える所に出る。よく見ると、川の流れが大きく内側に入りこみ、ワンドになっている。我々は大きな河川敷の中を歩いている事になる。
大きな道とぶつかり、左に曲がると白いポンポンが付いた草が見えてきた。カワラハハコだった。黄色い花を着けているのが雄花らしいとわかったが、まだ、雄花と雌花の区別がわからない。そばにカナビキソウカワラサイコが生えていて良い川原らしい環境。オオキンケイギクシナダレスズメガヤがはこびこっている。特にシナダレスズメガヤが多くなってきている。来年はどうなるのかという気持ちで見ているが、今年は元気に咲いていてよかったと思う。
カワラハハコの群落を抜け、我々が入った横道がある大きな道に出る。左に曲がり、元に戻ろうとしたが、今年も水が多く、渡れず、引き返すことにした。

草原の中に白いものが。
多摩川で絶滅したと思う、カワラハハコ。
雄花。両性花になっている。
雌花。雌花しかない。そのため、実を着けない。
環境が似ているので、カワラサイコもある。
生育が盛んなシナダレスズメガヤと競争している。
昨年、流れがあった所には中洲が広がり、流れが狭くなっていた。
モリゴキブリ。ゴキブリは本来は森などにいる。waiwaiさんの指摘により、モリチャバネゴキブリ。ゴキブリはやはり森を好む。
ツルマメ。大豆の先祖。マメ科。
ヤブマメ。青色の美しい花を着ける。マメ科。
コウガイビル。頭の形が笄(こうがい)=髪飾りに似ている所から。
20~30センチぐらいある。けれど、無害。
冬に胞子葉を着ける。イヌワラビ。waiwaiさんの指摘によりクサワラビ。
アキアカネの仲間。トンボも多かった。

昨年(2023年)、錦鯉を見た所で昼食。今年は流れが右岸に寄り、広い水面が無くなっていた。帰りでも、キャンプをしているグループがいた。車が何台も入っている。ゴミ等の問題があり、河川敷の中に入れないようにできないだろうか。
午後、温かくなってきたらしく、キチョウなどが多く飛んでいる。はたまた、一斉に羽化した日なのか。モトクロスや野球場を見ながら上流の相模原自然の村へ向かう。日曜日なので、公園やキャンプ場付近は車やヒトが多い。

移動した相模川自然の村付近で。工場などはあるが、少ない。
下流を見る。左岸は私達が降りて来た崖になっている。
カワラケツメイの花。蝶型にならないので、ジャケツイバラ亜科に入れられていた。マメ科。
つぼみとともにロゼットもある。来年も期待できる。
咲き始めたカワラノギク。
川原に侵入するキャンパー。
川原で焚火などをしている。ノギクなども燃やされる。
焚火だけではなく、シナダレスズメガヤなどにも追われる。
川原で見つけた石。割ったら黄鉄鉱が入っていた。そのせいか、重たい。

キャンプ場の端に車を停め、川辺をめざす。砂地を歩きながら、川辺に近づくとセンダングサの中にカワラノギクがあった。すでに、一輪咲いているのもあった。かたわらにカワラケツメイがあり、実が黒くなっていた。元々、蝶型にならない黄色の花を着けているものもあった。会員の方が茂る前にクズを取っていた。来年になっても、増えないようにと頑張ったそうである。
途中、サツマイモやレンソウなどを求める。おおらかで、楽しい時間。帰りはケツメイやノギク、そして、多摩川とは違い、人工的な物が少ない相模川を見て、橋本駅に戻った。
急に涼しくなり、秋の気配を感じた一日だった。
帰ってから紫金山・アトラス彗星を見た。もう肉眼では無理だった。
近くの方が双眼鏡で見た像をスマホで伸ばしたのを見た。きれいな尾を引いていた。
 

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