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多摩川の生き物とヒト その249 水系 稲城 工事の立会い     ‘24/10/1

以前、下見に行った時、ヤブがひどく、予定地に入れなかった。そこでヤブを切り開き、道を作ったという事で、工事の立会いが行われた。行政5名、業者6名ぐらい、そして私達自然保護団体から2名が参加。物々しい大名行列。
台風17号が東にそれ、台風らしい一時的な小雨があったものの、暑くもなく、快適な状態で走る。これで追い風ならばとぜいたくな思い。
集合地点に集まり、工事の概要を受ける。集合地点から下流へ向けて歩き、クズなどで被われた草原を見る。ここを掘削した土砂などを選別する場所とするそうである。クズなどに被われているので特に反対する事もなく、了承。
戻り、リトルリーグの野球場脇から川辺を目指す。途中で誰かが猫にエサをあげている雰囲気がうかがえた。

クズやアレチウリなどに被われている草原。ここを掘削した土砂を選別する場所とする。
オギ原とヤナギの中間にあったカワラケツメイ。種子を取り保全。絶滅危惧Ⅱ類(VU)。マメ科。だが、マメ科ではネムノキみたいに豆科らしかぬ花。
リトルリーグの野球場裏に広がるヤナギの樹林。ここも伐採される。
川辺に近いこの付近が削る所。
下流に向かって川原が広がっている。
削る範囲を示す赤いポール。
ヤブの中にも見える。
切り開いた道を進む。

少し上がったオギ原とヤナギの境界付近にカワラケツメイがあった。移植すればいいとの提案に、行政や業者からは他の場所を刈り、最後まで残しておき、種子を取り、別の場所にまけばいいという提案があった。結局、種が実るまで待ち、先ほどの土砂選別場近くに蒔く事にした。また、オギなどの根があった場合、掘り返し、ケツメイが好む荒れ地にして欲しい事を伝えた。また、蒔くときに場所が適正かどうか、わからない場合は問い合わせて欲しい旨も伝えた。

終了後、是政橋を渡る。見えているのは南武線の橋梁。台風10号により、川原が出来た。
誰かが植えたのだろう。ヒガンバナ。ヒガンバナ科。府中市の五本松付近で。
エノコログサの穂が美しい。夢中になるのは猫だけではない。イギリスではキツネの穂とも言う。イネ科。
セイバンモロコシ。トウモロコシとは同じ科のみ。イネ科。昭島市拝島橋近くで。
チカラシバ。ミチシバとも言う。大変丈夫。イネ科。
これも面白い。メヒシバ。イネ科。
誰かがヒガンバナのために刈ったのだろう。昭島市日野用水付近で。
シロバナマンジュシャゲも混じる。園芸種か。シロバナは関東などには分布していない。きれいだが、勝手に植えて欲しくない。ヒガンバナ科。

ケツメイの群落を抜け、オギ原を抜けると、川辺に出た。川辺付近が今回の工事地点だった。上流へと歩き、川辺に生えている草や木に珍しい種は無いかと見たが、特に無し。
上流側に新しく刈り払った所までが工事の範囲だった。川辺などに珍しい草などは無く、特に問題なしと考え、貴重種などが見つかった場合は連絡して欲しい旨を伝えた。
刈り払った道を歩き、野球場に戻り、ケツメイの保護方法などを確認し、解散した。
稲城なので、ナシを求めたが、長十郎などの普通のナシは無し。駅近くで高温障害のナシが売っていたので、求めて帰った。
途中で空気が足りないので補充しようとしたが、携帯空気入れが故障していた。慌てて、自転車屋さんを探して、市内をうろつき回った。

羽村市寺お寺坂で。ヒカリモがきれい。


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