
Q4決算振り返りと現況認識
今週は$AMZNの決算を終えたことで
2/26 $NVDAを残すが決算の山場は過ぎたと言える。
また、今週は関税ネタに市場は振り回され、
経済指標などの結果を受けて米国金利は大きく変動した。
ベッセント財務長官の発言は
トランプ政権でのインフレ再燃懸念を払拭する内容が多く
安心感が広がった。
スコット・ベッセント財務長官は、
トランプ政権は財政赤字とインフレ期待を管理するため、
拡張的な財政政策とインフレ抑制的な通商政策による
低金利の実現に注力するとの考えを示した。
Treasury Secretary Scott Bessent indicated the Trump administration will focus on achieving lower interest rates through less expansionary fiscal policy and less inflationary trade policy to manage deficit and inflation expectations https://t.co/IXr2swFUXk
— Nick Timiraos (@NickTimiraos) February 6, 2025
本稿では、
Q4決算にてAIトレンドをおさえつつ振り返り、
週末に発表された雇用統計を交え
米国の雇用状況を整理したいと思う。
あと、ベッセント財務長官発言に関して簡易に振り返る。
その他、来週2/10には
$TSMおよびFoxconnの1月売上高が発表される。
内容を吟味し、$NVDAの実情をしっかりと把握する必要があるだろう。
Q4決算振り返り
まず、AIトレンドに関して言えば
M7の2025年設備投資は予想を上振れ、好調さを維持することが分かった。
一方、Q4では為替の影響も大きかったが、
AWSの成長は予想ほど加速せず、第3四半期と同水準の伸びに留まり
$AMZNが競合企業である$GOOGや$MSFTと同様に
キャパシティーの制約に直面していると分析されていた。

(3社ともキャパシティーの制約を受け、On cloudのYoY Growthの成長の鈍化が見られた)
On cloud:$AMZN CEO: "AWS grew 19% YoY and now has a $115B annualized revenue run rate...it's hard to overstate how optimistic we are about what lies ahead for AWS' customers and business."$GOOGL CFO: "[Google Cloud] Revenue increased by 30% to $12B in the fourth quarter,… pic.twitter.com/rTxqVWTBhz
— The Transcript (@TheTranscript_) February 8, 2025
$NVDA was ~$145 when the DeepSeek-based short thesis emerged.
— The AI Investor (@The_AI_Investor) February 7, 2025
Since then:
⚡ CapEx 2025:
📌 GOOGL: $75B
📌 META: $65B
📌 MSFT: $80B
📌 AMZN: $105B
📌 Total: $325B
🚀 Other AI infra projections:
🔹 France and the UAE to invest between €30 and €50 billion in an AI
🔹…
それでは、以下に各社の決算要点を列挙したいと思う。
【$AAPL決算要点】
<経営視点>
2025年第1四半期の売上高が
過去最高の1243億ドルとなり前年比4%増、
EPSも過去最高の2.40ドルに達し、前年比10%の成長を示した。
Apple Intelligence は、
iPhone、iPad、Mac で利用できる革新的な機能として強調され、
2025 年 4 月からさらに多くの言語と地域に拡大することを発表。
機能と言語の可用性が大幅に拡大し、
将来の製品採用が促進される可能性があると説明された。
<見通し>
2.5%の為替変動による逆風が予想されるにもかかわらず、
2025年第2四半期の総収益が前年比で
1桁台前半から半ばの成長を予測。
サービス収益は、
為替の影響を調整した場合、12 月四半期の成長率と一致し、
2 桁前半の成長を見込む。
<質疑応答>
Apple Intelligenceが
iPhoneの需要に及ぼす影響についての質問。
ティム・クック氏は、
Apple Intelligenceを導入した市場では、
特に筆記具やGenmojiなどの機能において、
iPhone 16モデルのパフォーマンスが優れていると説明。
<感情分析>
アナリストらはやや前向きな姿勢を示し、
Apple Intelligence の将来的な需要、新興市場での収益成長、
粗利益の持続性に焦点が当てられた。
中国の業績とマクロ経済の課題の影響について懸念が示された。
<最終的な結論>
Appleは、iPhone 16の強い需要、サービスの成長、
革新的なApple Intelligenceの展開に支えられ、
2025年第1四半期に記録破りの収益とEPSを達成。
2025年第2四半期の1桁台前半から中盤の収益成長という
経営陣のガイダンスは、
外国為替の課題の中での慎重な楽観主義を反映している。
2025年4月にApple Intelligenceが
新しい市場と言語に拡大されることでさらなる採用が促進され、
ユーザーエクスペリエンスが向上すると期待されている。
【$MSFT決算要点】
<経営視点>
今四半期は Microsoft Cloud が引き続き好調で、
収益が初めて 400 億ドルを超え、前年比 21% 増となった。
企業は AI の ROI を最大限に引き出すために
概念実証から企業全体への展開へと移行し始めている。
そして、当社の AI 事業は、
年間収益が前年比 175% 増の 130 億ドルを超えた。
今後は、
ソフトウェア主導の AI スケーリング法則と
ムーアの法則の複合効果により、
収益の成長と機能の成長の両方によって制御される、
より継続的なサイクルになる。
戦略的パートナーシップを通じて、
私たちはお互いの成長から相互に利益を得続けており、
OpenAI の ”API ” は Azure でのみ実行されるため、
お客様は世界をリードするモデルへのアクセスを当社に期待できます。
DeepSeek の R1 は、
自動化されたレッドチーム、コンテンツ セーフティ統合、
セキュリティ スキャンを備え、
本日 Foundry と GitHub のモデル カタログからリリースされました。
<見通し>
今年のホリデーシーズンに米国で販売された
高級ノート PC の 15% は Copilot+ PC で、
今後数年間で販売される PC の大半は
Copilot+ PC になると予想される。
そして、まもなくDeepSeek の R1 抽出モデルを
Copilot+ PC でローカルに実行できるようになるほか、
Windows で利用できる GPU の
広大なエコシステムでも実行できるようになります。
オンラインになる AI 容量の増加により、
当社の AI サービスからの貢献は拡大します。
非 AI サービスでは健全な成長が続いていますが、
前述の実行上の課題に対処するため、
下半期まで影響が続くと予想しています。
第 3 四半期には AI 容量が制限されると予想していますが、
多額の資本投資を考慮すると、
25 年度末までに短期的な需要とほぼ一致するはずです。
次に、設備投資です。
"第 3 四半期および第 4 四半期の四半期支出は、
第 2 四半期の支出と同レベルに留まると予想しています。"
26 会計年度には、
Microsoft Cloud 全体にわたって対応する必要がある
顧客契約バックログなど、
強い需要の兆候に応じて投資を継続する予定です。
<財務実績>
売上高と利益が2桁成長を遂げた四半期を再び達成。
この業績は、
当社のクラウドおよびAI製品に対する強い需要に牽引されたもので、
予想を上回る営業利益の伸びにより営業レバレッジも改善しました。
Azure およびその他のクラウド サービスの収益は 31% 増加。
Azure の成長には AI サービスによる 13 ポイントが含まれており、
前年比 157% 増加し、
需要が引き続き利用可能な容量を上回っているにもかかわらず、
予想を上回りました。
ファイナンス リースを含む設備投資は予想通り 226 億ドル、
固定資産に支払われた現金は 158 億ドルでした。
クラウドと AI 関連の支出の半分以上は、
今後 15 年以上にわたって収益化をサポートする
長期資産に対するものでした。
<質疑応答>
質問1
Azure がガイダンス範囲の下限にとどまったことに対する質問。
エイミー・フッド
第 2 四半期はAI 以外の ACR コンポーネントに関するものだと説明。
第3四半期ではキャパシティの制限の要因は2つ。
まず、スペースが必要(インフラと土地、電力も)。
これは一般的に長期資産と呼んでおり、
次にキットが必要。
質問2
DeepSeek について、そこで何が起こっているのか?
サティア・ナデラ
DeepSeek にはいくつかの真の革新があったと思います。
それは、OpenAI でさえ o1 で発見したものの一部です。
ですから、明らかに、
すべてがコモディティ化され、広く使用されるようになるでしょう。
2025 年の初めに PC 上で非常に大規模な
クラウド インフラストラクチャを必要とするモデルを
実行できるようになったとは想像もつきません。
このような最適化により、AI はより広く普及することになります。
<最終的な結論>
マイクロソフトの2025年第2四半期決算では、
クラウド事業の堅調な成長が引き続き
企業収益を支えていることが示されました。
Azureの成長率は鈍化しつつも、市場シェアを維持し、
AI関連サービスへの投資が好影響を与えている。
また、Office 365やLinkedInの収益拡大が続き、
エンタープライズ向けソリューションの需要も堅調。
一方で、
PC市場の低迷がWindows部門に影響を及ぼし、
一部のハードウェア事業は伸び悩んでいます。
全体として、クラウドとAI分野への投資が
収益成長を牽引する戦略が継続される見込み
【$AMZN決算要点】
<経営視点>
アンディ・ジャシー氏は、
第4四半期の収益が1,878億ドルで前年比10%増、
為替の影響がなければ11%増だったと強調。
同氏は、
プライム会員数の増加、即日配達の拡大、
フルフィルメントネットワークのコスト削減が好調であることを強調。
ジャシー氏は、
AWS の進歩について言及し、
年間収益実行率が 1,150 億ドル、前年比成長率が 19% である点を指摘。
同氏は、
AI ワークロードのコスト効率を高めるためにTrainium 2 や
”今後発売される Trainium 3 および 4 チップなどの
カスタム AI シリコンに同社が注力していることを概説した。”
<見通し>
21億ドルの為替の逆風と
前年の閏年による15億ドルの影響を織り込み、
2025年第1四半期の純売上高を1,510億ドルから1,555億ドルと予測。
第 1 四半期の営業利益は
140 億ドルから 180 億ドルの範囲になると予想され
サーバーおよびネットワーク機器の耐用年数の変化と
早期廃止により、
2025 年の営業利益が約 13 億ドル減少すると予想され
主に AWS に影響を及ぼします。
<財務実績>
AWS は第 4 四半期の収益が 288 億ドルに達し、
これは生成 AI の堅調な需要と前年比 19% の成長を反映しています。
AWS の営業利益は、
コスト管理とサーバー ライフサイクルの延長により
106 億ドルに達しました。
<質疑応答>
2025 年の CapEx と AWS の供給制約について質問。
Jassy 氏は、
第 4 四半期の CapEx 263 億ドルは、
主に AI 投資によって 2025 年も継続する可能性が高いと述べた。
(2025年のQ1からQ4に掛けてCapExは263億ドル水準が続く)
”サプライ チェーンの制約があったが
2025 年後半には改善すると予測していると説明。”
<感情分析>
前四半期と比較すると、アナリストと経営陣はともに
AI の成長とコスト効率対策に重点を置くようになり、
マクロ経済の圧力に対する懸念は低下。
<四半期ごとの比較>
AWSは前年比19%の成長を維持したが、
”供給制約に直面した。”
経営陣のAI投資とロボット工学に対する姿勢は今四半期、
より断固としたものとなった。
<リスクと懸念>
経営陣は、
AWS の成長率に影響を与えている
チップ供給の制約と電力制限が続いていることを強調。
これらは
2025 年後半には緩和されると予想されている。
<最終的な結論>
アマゾンは、AI、広告、物流の進歩に支えられ、
売上高と営業利益が著しく増加し、
第4四半期に好調な業績を達成。
同社は、カスタムシリコンの開発と
ロボット主導のフルフィルメントネットワークの拡大を通じて、
生成AI機能の拡張に引き続き注力しています。
経営陣の2025年第1四半期の収益見通しは、
為替の影響とコアビジネス全体の堅調な需要のバランスを取りながら、
慎重な楽観主義を反映している。
【$GOOG決算要点】
<経営視点>
年間総収益1,100 億ドルという好調な業績は
Google CloudとYouTubeにおいてAI の進歩によるものと強調。
さらに、
消費者と開発者の利用に影響を与える製品全体に統合された
Gemini 2.0 モデルなどのAI インフラストラクチャの進歩も述べられた。
<見通し>
Alphabetは2025年に約750億ドルの設備投資を計画しており、
第1四半期には160億ドルから180億ドルを見込む。
この投資の大部分は、
AIとクラウドの需要を支えるために、
サーバーやデータセンターなどの技術インフラに向けられる。
同社は、検索とクラウドにおいて
AI 主導の成長が継続すると予想していますが、
”新しい容量の導入時期によっては”
クラウド収益の成長に変動が生じる可能性があることを指摘。
<財務実績>
第4四半期の収益が965億ドルで、前年同期比12%増、
アナリストの収益予想966.7億ドルを下回った。
調整後EPSは2.15ドルでアナリスト予想の2.13ドルを上回った。
Google Cloud は前年比 30% の収益成長を達成し、
第 4 四半期の収益は 120 億ドルに達し、
営業利益率は 17.5% に向上しました。
<質疑応答>
質問1
検索における AI の進歩とその収益化の軌道についての質問。
サンダー・ピチャイ氏は、
AI の概要によって満足度とエンゲージメントが向上しており、
2025 年には Project Astra などの機能を拡張する計画がある回答。
質問2
クラウドの成長減速と容量の制約についての質問。
Ashkenazi 氏は、
AI 製品の需給バランスが厳しいことを確認し、
この問題に対処するために継続的な設備投資を強調。
(本四半期にGoogle Cloudの予想未達はキャパ不足が要因の一つ)
<感情分析>
アナリストは、
AI のイノベーション、検索による収益化、
クラウドの成長可能性に焦点を当て、やや前向きな姿勢を示しました。
質問には、
容量の制約と将来の設備投資の激しさに対する懸念も反映されていた。
経営陣は、
特にAIの進歩とインフラ投資に関して自信に満ちた姿勢を維持した。
ピチャイ氏は長期的な機会を強調し、
「2025年は検索のイノベーションにとって
これまでで最大の年の一つになるだろう」と述べた。
<四半期ごとの比較>
2024年第4四半期は、
Googleサービスとクラウドが引き続き好調に成長し、
営業利益率は第3四半期の31%から32%に改善しました。
YouTubeの広告収益の成長は第3四半期の12%から14%に加速しました。
2025 年の CapEx ガイダンスは以前の予想よりも大幅に増加し、
AI とクラウド インフラストラクチャの拡張に
戦略的に重点を置くことを示している。
<リスクと懸念>
需要が新しい容量の導入を上回った場合、
クラウド インフラストラクチャの容量制約により
成長が制限される可能性がある。
<最終的な結論>
Alphabet は、AI イノベーションと検索、YouTube、
クラウドの堅調な成長により、
2024 年第 4 四半期に好調な業績を達成。
同社は 2025 年に 750 億ドルの設備投資を計画しており、
持続的な需要への自信を反映して
AI とクラウド インフラストラクチャへの投資を倍増している。
経営陣は長期的な成長機会を強調しましたが、
アナリストはキャパシティ制約とマクロ経済への影響に関する
短期的なリスクを警告した。
AI の導入が拡大するにつれて、
Alphabet は技術投資と運用投資を有効活用する態勢が整っている様だ。
【$META決算要点】
<経営視点>
今年は、Llama とオープンソースが
最も先進的で広く使用される AI モデルになる年になると思います。
Llama 4 はトレーニングで大きな進歩を遂げています。
Llama 4 mini は事前トレーニングが完了し、
推論モデルと大規模モデルも順調です。
2025年は、
優秀な中級エンジニアと同等のコーディング能力と
問題解決能力を備えたAIエンジニアリングエージェントを
構築できるようになる年になると予想しています。
これは重要なマイルストーンとなり、
歴史上最も重要なイノベーションの1つになる可能性があり、
時間の経過とともに非常に大きな市場になる可能性があります。
<見通し>
当社では、
チップを当社独自のワークロードに最適化することで
コンピューティング コストを削減できる領域に
カスタム MTIA シリコンを導入し、コスト効率を追求しています。
2024 年には、広告とオーガニック コンテンツのランキングと
推奨推論のワークロードに MTIA を導入し始めました。
2025 年を通じてこれらのユース ケースでの MTIA の採用を
さらに拡大し、来年にはランキングと
推奨のトレーニング ワークロードにカスタム シリコンの取り組みを
拡大する予定です。
”2025 年通年の設備投資は
600 億ドルから 650 億ドルの範囲になると予想しています。”
2025 年の設備投資の増加は、
生成 AI の取り組みとコア ビジネスの
両方をサポートするための投資の増加によって
促進されると予想しています。
2025 年の設備投資の大部分は、引き続きコア ビジネスに向けられます。
<財務実績>
広告収益のうち、
オンライン コマース分野が前年比成長に最も大きく貢献しました。
第 4 四半期には、
当社のサービス全体で配信された
広告インプレッションの総数は 6% 増加し、
広告あたりの平均価格は 14% 増加しました。
インプレッションの増加は主にアジア太平洋地域によるものです。
価格の上昇は、広告主の需要の増加によるもので、
広告パフォーマンスの向上も一因となっています。
ファイナンス リースの元金支払いを含む設備投資は
148 億ドルで、サーバー、データ センター、
ネットワーク インフラストラクチャへの投資が主な要因でした。
<質疑応答>
DeepSeekはどのような影響を与えるのか?
マーク・ザッカーバーグ
彼らが行った斬新な取り組みは、まだ消化中だと思います。
”また、彼らが開発した技術の中には、
私たちのシステムに実装したいと願うものも数多くあります。”
これは、中国の競合企業であろうとなかろうと、
この仕組みの本質の一部です。
私は、新しい企業が進歩を遂げ、立ち上げを行うたびに、
他の企業が学ぶべき新しい技術が生まれると予想しています。
これがテクノロジー業界のあり方です
<最終的な結論>
Metaの2024年第4四半期決算では、
広告事業の回復とAI技術の活用が業績成長を牽引しました。
売上高は前年同期比で約21%増加し、
市場予想を上回る結果となりました。
特にリールやAIを活用した
広告最適化が収益向上に貢献しています。
一方で、メタバース関連事業への投資が継続されており、
長期的な収益化への課題も残ります。
全体として、
収益基盤の強化と将来の成長戦略が順調に進んでいると評価できます。
【$TSLA決算要点】
<経営視点>
イーロン・マスク氏は、
2024年第4四半期の自動車出荷台数が
年間約200万台という記録的なペースで増加し、
モデルYが世界で最も売れている車になると強調。
同氏は、自動運転とロボット工学の進歩によって
テスラが世界で最も価値のある企業になる可能性について、
野心的な楽観主義を語った。
マスク氏は、
無監視の完全自動運転(FSD)を
2025年6月までにオースティンで有料サービスとして開始し、
米国全土に拡大する計画を発表。
これには、
すでにフリーモント工場とテキサス工場で自動運転している
テスラの社内車両も含まれる。
タネジャ氏は、2025年前半に
より手頃な価格のテスラモデルを発売するための
準備が進行中であることを説明し、
上海メガファクトリーの稼働開始に支えられた
エネルギー貯蔵設備の大幅な増加を強調した。
<見通し>
テスラは2025年6月までにオースティンで無監視FSDを導入し、
年末までに段階的に他の地域や車両にも展開する計画。
またマスク氏は、
安全性と規制当局の承認が拡大のペースを左右すると強調した。
テスラは2025年に
オプティマスのヒューマノイドロボットを数千台生産する予定で、
その後数年間で生産量を増やす予定。
マスク氏はオプティマスの長期的な収益の可能性を改めて強調した。
タネジャ氏は、
AI インフラストラクチャと運用の拡大に引き続き重点を置き、
2025 年の設備投資支出は横ばいになると予測。
<財務実績>
同社は、
2024年第4四半期に記録的な車両納入と
エネルギー貯蔵の導入を達成しましたが、
平均販売価格の低下と第3四半期のFSD関連の収益認識の欠如により、
自動車部門の利益率は前四半期比で低下。
<質疑応答>
車両の手頃な価格と FSD の進歩を両立させるテスラの戦略についての質問。
マスク氏とタネジャ氏は、
バッテリー生産の制約が量の増加に対する
主なボトルネックであることを認めた。
<感情分析>
アナリストらは、
特に監視なしの FSD と Optimus の生産拡張のタイムラインに関して、
厳しい見方と懐疑的な見方を示していた。
規制上の課題とハードウェアのアップグレードに関する質問は、
慎重な見方を反映していた。
経営陣は、
準備された発言の中で「我々は自信を持っている」や
「急速な進歩」といったフレーズを使って、
自信と楽観的な姿勢を維持した。
しかし、アナリストの懸念は、
特にハードウェア 3 車両の制約と
アップグレードにより防御的な口調に向けられた。
<リスクと懸念>
監督なしの FSD に対する規制当局の承認は、
特にデータ転送の制限や複雑な規制により
導入が遅れる可能性があるヨーロッパや中国では
依然として大きなハードルとなっている。
<最終的な結論>
テスラの2024年第4四半期の決算発表では、
無監視FSDの発売やオプティマスロボットの増強など、
記録破りの納入数と2025年に向けた
野心的なマイルストーンが強調された。
経営陣は将来の成長について楽観的であるが、
規制当局の承認やバッテリーの制約などの課題が
実行に影響を及ぼす可能性がある。
投資家は、これらの課題の中でテスラが自律技術を拡大し、
コストを管理できる能力を注視するだろう。
【$QCOM決算要点】
<経営視点>
クリスティアーノ・アモン氏は、
過去最高の売上高 117 億ドル、
非 GAAP ベースの EPS 3.41 ドルを誇ったことを強調。
これは、チップセットの売上高が 101 億ドルに達し、
QCT にとって第 1 四半期の売上高が
100 億ドルを超えたことに起因。
自動車および IoT の売上高は、
それぞれ前年比 61% および 36% 増加。
同氏は、2029 年までに端末以外の売上高を
220 億ドルにするという同社の取り組みを強調しました。
アモン氏は、
Snapdragon 8 Elite プラットフォームが
サムスン Galaxy S25 シリーズに採用され、
携帯電話への AI 統合を推進していることを指摘。
PC での設計受注は 80 件を超えており、
2026 年までに 100 件を超えることを目標としている。
アモン氏は
エッジ AI の機会を強調し、
デバイス上の AI 推論への移行が、
特にクアルコムの AI プロセッサによって、
業界全体での採用を促進する準備ができていると述べた。
<見通し>
クアルコムは、
2025年度第2四半期の収益を102億ドルから110億ドルと予測しており、
非GAAPベースのEPSは2.70ドルから2.90ドルになると予想しています。
QTLの収益は12億5,000万ドルから14億5,000万ドルと予測されており、
QCTの収益は89億ドルから95億ドルの範囲になると予想されています。
パルキワラ氏は、
サムスン Galaxy S25 スマートフォンの出荷増加により、
第 2 四半期の QCT 携帯電話の収益が
前年比 10% 増加すると予測。
IoT と自動車の収益は、
それぞれ前年比 15% と 50% 増加すると予測されています。
<質疑応答>
質問1
QTL ガイダンスと出荷数およびロイヤルティ率の想定について質問。
CFO の Akash Palkhiwala 氏は、
ガイダンスは市場全体で横ばいまたは
1 桁台前半の成長を想定しており、
中国での補助金による潜在的な上昇は
考慮されていないことを明らかにした。
質問2
QCT の利益率の傾向に疑問を呈した。
パルキワラ氏は、
利益率の高さはプレミアム層のボリュームと
コンテンツの増加によるもので、
それによって平均販売価格が上昇したとしている。
質問3
QCT の季節性について質問。
パルキワラ氏は、
季節性は一貫しており、
EPS の最高値は第 1 四半期、
最低値は第 3 四半期であると述べました。
<感情分析>
アナリストらは
楽観的な見方と説明を求める見方が入り混じった意見を述べ、
全体的にはやや前向きな姿勢を見せた。
主な質問は、自動車と IoT の成長の持続性と、
高級端末の軌道に集中した。
<四半期ごとの比較>
ガイダンスのは、
2024年第4四半期のより広範な多様化の焦点と比較して、
AI主導の成長とプレミアム層の需要を強調するように変更されました。
アナリストの質問は、
マクロ経済の課題に関する懸念から、
AIやPCの導入といった具体的な成長要因へと移った。
<リスクと懸念>
ファーウェイを含む主要OEMとの長期契約の締結には
潜在的な課題があると指摘された。
パルキワラ氏は、
現在のガイダンスにはファーウェイとの和解による
潜在的な収益は含まれていないことを確認した。
アナリストは、
特にマクロ経済の不確実性を踏まえ、
プレミアム層の需要と平均販売価格の成長の持続可能性に疑問を呈した。
<最終的な結論>
Qualcomm は、
高級端末、自動車、IoT の成長に牽引され、
2025 年第 1 四半期に記録的な収益と EPS を達成し、
好調な業績を達成した。
同社はエッジ AI の機会を活かす好位置におり、
端末以外の収益の堅調な成長を予測しており、
2029 年までに 220 億ドルを目標としている。
Snapdragon X の採用と自動車の牽引力に対する自信は、
多様化とイノベーションに対する
Qualcomm の戦略的重点を強調しています。
【決算総論】
まず、$AAPLに関してだが
iPhoneでの苦戦が目立ち、YoY-0.8%と中国での不振が印象的であった。
4月にはApple Intelligence をさらに多くの言語と地域に拡大するが
効果の程は未知数である。
(決算では良い影響があると説明された)

次に、ハイパースケーラーの括りとして
$MSFT、$GOOG、$AMZNの
キャパシティー制約をまとめたものが以下となる。
$MSFT
第 3 四半期(1月〜3月)には AI 容量が制限されると予想していますが、
多額の資本投資を考慮すると、
25 年度末(4月〜6月)までに短期的な需要とほぼ一致するはずです
$GOOG
新しい容量の導入時期によっては
クラウド収益の成長に変動が生じる可能性がある
$AMZN
サプライ チェーンの制約があったが
2025 年後半には改善すると予測している
こうしてみると、
”計算資源を早期に導入したいが
直ぐには対応出来ない状況にあると読み取れる。”
$METAに関しては特筆事項は無いが
DeepSeekの技術を好感し、
上手く取り入れるスタンスなのが印象的であった。
$TSLAに関しては
監視”なし”FSDへの確固たる自信が鮮烈であった。
今後の展開が楽しみである。
2/26には$NVDA 25Q4決算発表を控えており、
下記noteでは$NVDA 25Q4売上高試算や
DeepSeekについても取り上げている。
村松さん(@gwYXhEqd7kjpwYu)の
メンバーシップに寄稿した記事のため入会頂く必要はありますが
興味があればご入会下さい。
ちなみに、
2/26の決算発表前に第二弾の寄稿記事の掲載を予定している。
$NVDA 26Q1売上高ガイダンスなど
AIトレンド現況を主に取り上げる予定である。
米国の雇用状況
ここでは雇用状況に関して
Indeed求人、失業保険申請件数、JOLTs求人
そして雇用統計の中身を中心に見て行く。
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(失業保険は改善傾向が続くが、Indeed求人は1月以降は下落基調)
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下段:継続受給および失業率
(雇用統計の年次改定のため、1月の失業率は不連続な結果となった)
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下段:労働力人口、失業者数、被雇用者数
(年次改定により、労働力人口および被雇用者数にて不連続な上昇が発生している事が分かる)
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(年次改定を受け、フルタイマーにおいて大幅な上方修正が入っている事が分かる)
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(直近では、失業期間の短期化が起きており、引き続き動向を追いたいと思う)
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(求人件数は予想を下振れ、依然としてトレンド下にある事が分かった)
データを見てみると、
自主的な退職は減少傾向で
企業側の雇用に関しても利上げ以降のトレンド下にあり
緩やかな軟化を辿っていると言える。
失業率は年次改定を受け、労働力人口の大幅な上方修正に加え
失業者数は微減のため1月は4.011%まで改善した。
その他、雇用統計の内容で言えば
フルタイマーも大幅に上方修正されており、
平均時給の上方修正も特筆すべき内容と言える。
失業期間も直近では短期化を見せており
現状、雇用を理由にFRBが利下げを急ぐことはないだろう。
その他補足となるが、
2月の失業保険申請件数は増加する可能性がある。
ゼネラル・モーターズ(GM)や
エスティローダーといった著名企業による
人員削減計画が明らかになったからだ。
また、2月は
米連邦政府職員2万人超(政府職員全体の約1%に相当)が
政権の退職勧奨に応じるとの報道が出ており
1月の失業者数が6,849Kに対して20Kの増加となり
失業率には0.01%強の上昇要因となるため軽視は出来ない。
トランプ政権の動向
今週はベッセント米財務長官の
米ドルや米国債発行を巡る発言が市場に安心感を提供した週となった。
以下、ポイントをいくつか挙げたいと思う。
興味があれば動画も確認されることをおすすめする。
ベッセント財務長官は就任前、
イエレン前長官の下での発行戦略を批判していたが
5日、中長期債の発行規模を
「少なくとも向こう数四半期」据え置くとするガイダンスを維持し
四半期定例入札の規模は1250億ドル(約19兆1250億円)に据え置いた。
一方、ディーラーの間では
今回の四半期入札の規模据え置きは広く予想されていたが、
米財政赤字が今後も拡大するとの見通しを踏まえると、
中長期債の発行増額はどこかの時点で必ず必要になるとの声が聞かれる。
ベッセント米財務長官は6日、
自分は米金融当局のトップを批判することを控えると述べた。
トランプ政権は連邦準備制度が利下げを行うかどうかという問題よりも
米10年債利回り低下につながる政策に重点を置いていると説明した。
エバコアISIのクリシュナ・グーハ氏は
トランプ氏の最近の発言について、
ベッセント氏の影響を示している可能性があると指摘。
「これにより少なくとも短期的にはFRBと新政権の間の緊張が緩和する」と顧客向けリポートで分析した。
また、以下Youtube動画では
ベッセント米財務長官の重要発言が多く含まれており
要点を抜粋している。
トランプ大統領には使命がある。
彼は大きなことをするために就任した。
そして、この政権がやりたい大きなことの1つは、
2017年の減税・雇用法を恒久化することです。
この恒久化によって、
米国は成長率で世界第1位の経済大国になるだろう。
つまり、3、3、3というのは、
今後数年間で、トランプ大統領の任期が終わるまでに、
対GDP赤字率を3.5パーセントまで下げるということです。
私たちは財政赤字を整理し、
成長を促進し、エネルギー生産を自国に戻すつもりです。
あなたが言ったように、食料品価格について話すとき、
その大きな要素は輸送だと思います。
そして、実際のインフレ率は、そのうちの1ケタに過ぎない。
しかし、消費者、特に労働者階級のアメリカ人にとって、
エネルギーは長期的なインフレ期待を示す最も確かな指標のひとつです。
大統領は金利の低下を望んでおり、
私との会談で彼はそれを見ている。
彼と私は10年物国債とその利回りに注目している。
今年、成長率の予想が上がっているにもかかわらず、
10年金利が下がっているのを見てきました。
エネルギー価格は低下し、インフレを伴わない成長が可能になります。
支出を削減し、政府の規模を縮小し、
政府の効率性を高めれば、金利サイクルは好転するでしょう。
彼は明確に、米国が基軸通貨であり続けることを望んでいると言った。
基軸通貨であっても市場によって価格が変動することを知っている。
そして申し上げたように、彼は金利の低下を望んでいる。
彼はFRBに金利を下げろとは言っていない。
経済規制を緩和し、税制法案を成立させ、
エネルギーを削減すれば、金利とドルは自然と上手くいくだろう。
関税は目的のための手段であり、
その目的とは製造業の基盤を米国に戻すことだと思います。
理論的には、関税は氷のキューブを縮小させるようなもので、
ある国に関税をかけると、生産が米国に戻り、
所得税、法人税、給与所得税が上がり、関税収入が減り、
経常赤字が減り、貿易赤字が減ります。
関税はアメリカの経済的安定を取り戻すための手段なのだ。
ベッセント財務長官の発言は好感出来る内容が多く
トランプ政権で懸念されていたインフレ再燃が
杞憂に終わるのではとの期待を抱かせるものであった。
今後の予定
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来週は以下が主要なイベントなる。
2/10 $TSM、Foxconnの1月売上高発表
2/11 FRBパウエル議長の上院での発言、$SMCI決算
2/12 CPI
2/13 PPI、$AMAT決算 、10年物中期米国債入札
2/14 小売売上高、輸入物価指数、30年物長期米国債入札
また、来週は新たな関税ネタ(相互関税)が出る様である。
個人的には、AI普及規則の動向が気になるため
商務長官候補の ハワード・ルトニック氏が上院で承認され
輸出規制に関して、動きを見せて欲しい。
来週も、
様々なヘッドラインでバタバタとしそうである。
AI普及規則に動きがあるのは来週から?
— シェットランドシープドッグ (@Nikola_pn2501) February 7, 2025
商務長官候補の
ハワード・ルトニック氏が
来週にも上院で承認される見通し
トランプ大統領は
中国に対していつ、どのように
輸出規制をかけるべきかを決定する
チームを急速に構築しつつある
有料記事(本文は未確認)https://t.co/TTJgMcCUZw
$NVDA
— シェットランドシープドッグ (@Nikola_pn2501) February 5, 2025
AI普及規則を推進している
米国商務省の産業安全保障局(BIS)に対して
政策策定に影響を与える
研究と分析を提供している
戦略国際問題研究所(CSIS)が
DeepSeekの台頭を受け
「Tier2国が中国とのつながりを強める」と
懸念を示しているのは、意外ではあるが好感が持てる
今後に期待 pic.twitter.com/i7AmbZnbiS