【97歳一人暮らし】認知症との闘い
こんにちは!にせママです!
気が付いたらもう9月ですか。「30過ぎたら時間があっという間」っていうけど、マジだわ。。
さて、今回はシリーズ【97歳の一人暮らし】です!
家族も振り回される「モノ盗られ妄想」のうちの対処法について書きたいと思います!
長男に通帳を盗まれた!
2年前、祖父は認知症テストで認知症 中等症と。
以前も記事にしましたが、そのころから「モノ盗られ妄想」を発症しました。
「ヘルパーにバターナイフを盗まれた!怒」から始まり、頻繁に食器がなくなるなどの相談を受けていました。
その後「長男に通帳を盗まれた!」と騒ぐようになり、
何度も、自分で通帳を隠し、隠したことも隠した場所も忘れる祖父。
何度も、何時間もかけて、通帳を探し回る私(赤子つき)。
最終、通帳については「信頼する孫娘の私に預ける」ということにして、実際には長男の父が管理し、定期的に父が祖父にお金を渡しに行くというシステムにして落ち着きました。
このシステムに慣れてきて、通帳に執着しなくなった祖父。
モノ盗られ妄想は一件落着か…と安心していました。
万全の見守り体制
これまで片道1時間の同県内に住んでいた私ですが、1年前に家を建てたことをきっかけに他県に引っ越しをしました。
そのため、祖父の家まで片道2時間に。それに加えて育休から復帰。間もなく2人目を妊娠しました。
通帳を隠された時期は毎週、そうでない時期も3週間に1回、祖父宅に訪問していましたが、
さすがにその頃は2か月に1回、夫と娘と一緒に行くことが精一杯でした。
祖父に悪いし、有事の時はケアマネに頼りっぱなしで申し訳ない。
そうケアマネに伝えると、
「にぃせぃさん、自分のご家庭を優先しなくてはいけませんよ。」
「おじいさんのことは私たちが精一杯、ケアしますから。」
と熱血ケアマネにメールで言われ、思わず涙してしまいました。
加えて
「通帳騒動はありましたが、今はすごく穏やかに過ごされていますよ。」
という連絡もあり、
日曜日以外はデイサービス通所かヘルパーの支援、
父も1~2週間に1回はお金を渡しに祖父の様子を見に行っているので、
安心して2人目の出産に挑めました。
次男に財布を盗まれた!
雲行きが怪しくなってきたのは2人目出産直後。
「昨日の晩、急に次男が来てん。和室の部屋に布団を敷いて勝手に泊まって、明け方には家を出てるんや。」(祖父)
遠方に住む次男(叔父)に確認するも「泊まっていない」と。
「叔父ちゃんは遠いんやし、泊まってないよ。見間違いとちゃう?」(私)
「そうかな~」(祖父)
また数日たって電話が。
「うちの次男(名前はもう思い出せない…)がまた泊まりに来た。布団を出しっぱなしにしよって…」(祖父)
ケアマネに確認してもらうと確かに布団は敷いてあったが、皺などなく、誰かが寝ていた形跡はない。
「次男がいつも泊まりに来るから、次男の分も食事を用意してほしい。」とヘルパーに言うこともあったので、おそらく祖父本人が次男のために敷いたのだろうと。
祖父に「叔父は泊まりに来ない」と言っても納得しない。
祖父も自分で布団を敷いたことを忘れ、朝敷かれた布団を見て「また泊まりに来た」という。
この繰り返しで、祖父から電話が来ても「そうなんやね~」と否定せずに聞き流すように私もシフトしていました。
そしてついにきた。
「次男に財布を盗まれた!食事も何も買えない!!」(祖父)
祖父から憔悴した様子で電話を受け、
近所が職場の父やヘルパー、ケアマネに何時間もかけて探してもらう。
通帳騒動のときと同じように、次男に財布を盗られないようにと自分で財布を隠し、隠したことも隠した場所も忘れ、「次男に盗まれた!」と妄想する。
この繰り返しが始まりました。
何度も通帳を探し回ったことのある私は「これはまずい」と思い考えました。
そうだ、発信機をつけよう
ここにきて思いつきました、
「そうだ、財布に発信機をつければいいんじゃない?」
ネットで「リモコンを押すと、小型発信機から音が鳴る」仕様のものを探しました。
認知症が増えている日本。そんな単純な機械は腐るほどあるだろうと思っていましたが、日本製はないのにびっくりしました。
「発信機と連携してスマホアプリで探す」ものはあったのですが、うちは遠距離介護。場面によってはケアマネたちにも探してほしいので、誰でも触れるリモコン式にこだわりました。
そして探し当てたのは中国製。しかも製造企業名は不明。
怪しいですが、仕方ないのでポチりました。
これを導入したら、ケアマネたちに「画期的!」と称賛されました。
(意外でしたが、ちょっと嬉しい私w)
財布に発信機を両面テープでしっかり貼り付けておくと、家の中であれば、どこに隠していても、リモコンを押すと「ピピー」と鳴る。
箪笥の奥に隠されると聞き取りにくい難点はありますが、探す時間がかなり減って、周囲の人間の負担がかなり減りました。
「他の利用者さん(認知症)のご家族にも勧めますね!」といってくださり、少し社会貢献もした気分でした☆(えへへ)
そうだ、ノンアルにしよう
祖父が被害妄想でいっぱいになるとき、電話では
「また財布を盗まれた。もうしんどい…いやになる…。」(祖父)
と明らかに妄想疲れをにじませます。
「また盗まれたのか~!許せんな~!またケアマネかヘルパーにリモコンで探してもらうように言っておくから安心して☆」
と務めて明るく電話を終え、ケアマネか父にリモコンでの捜索を依頼します。
ただ、だんだん祖父の被害妄想の原理がわかってきた私たち。
一番の原因は、祖父のアルコール!
昔から酒飲みの祖父は毎晩晩酌をします。
見当識が衰えてから、誰も出入りがなく1人で過ごす日曜日は昼間から飲んでしまいます。
そして被害妄想の沼にはまり、私や父に電話をする。
(ケアマネの事務所は日曜休み)
父も毎度週明けは仕事帰りにリモコンで財布を探さなければいけないので疲弊していました。
そこで、この件はケアマネが思いつきました!
「ビールはこっそりノンアルに代えておきました。日本酒や焼酎は隠しました。ノンアルビール、美味しそうに飲んでいましたよ。」(ケアマネ)
その手があったか!!!
思わずスタンディングオベーションです!!!
すると、みるみる減っていく電話。
先週は1回も電話がかかってこず、心配になるくらい!笑
まだ財布は隠してしまいますが、頻度が減ってきたように感じます。
夏はノンアルビール(アサヒ)でごまかせましたが、冬も飲んでくれたらいいな…!
ノンアルの日本酒もあるし、そっちにこっそりとシフトしてもらおうか…。
冬のアルコール対策も検討中です。
以上です。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
余談ですが、
ノンアルビールをケースで私が差し入れしたのを居間に置いておいたら、祖父が間違えて冷凍庫に入れてしまい、爆発させる事件もありました。後始末をしてもらったケアマネたちにはすごく申し訳なかったですが、いっぱい飲みたかったんだろう祖父を想像するとちょっと可愛いw
さあ、今日も前を向いていきましょう!