オナニズムに耽溺する年老いた全共闘世代
かつて、三島由紀夫との対談において、芥正彦は、オナニズムという言葉を多用して時の潮流を批判していた。
三島由紀夫に「持続性」のなさを喝破された全共闘世代は、年老いた現在、かつて自分たちの用いていたオナニズムに耽溺している。
と述べているが、輝いていたのは彼らではない。彼らより上の世代の輝きに憧れて、その背中を追いかけていただけなのに過ぎない。
年老いてもなお、彼らは全共闘世代のままなのだ。
日本の凋落は、バブルが崩壊した頃から始まったと言えるが、そのころ社会の中心にいた彼らは、自分たちにその責任があるなどと想像すらできないのだ。
逃避するように、かつて批判していた自分たちこそオナニズムに耽溺している。そして、そのことに気づいていない。