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【入院清話】57:神はいるかもしれない
この話はワタシのショート小説です 宗教を冒涜するものではありません ただワタシが神についてたどり着いた考えのようなものです
科学者のワタシは夢を見た
「まぶしい」
光の中にいるようだ
「少し目が慣れてきたようだ」
誰かいる、前方に気配がする
「アナタはだれですか」
手で光を遮りながら問いかけた
「ワタシは人間が言う神です」
頭脳の芯に響く声のような響きだった
「人間が平和に過ごせていないことが残念でならない」
「そんな、ワタシはアナタが本当に神ならば言いたい、それはアナタのせいですよ」
「そうかもしれない、教え子たちに正しく伝わっていなかった」
「ワタシは時々人間の姿で生まれ、人々に生きる意味を伝えていた、キリストと名乗り、釈迦と名乗り、日本では天之御中主神、後に色々な名前で呼ばれた それはその土地で出逢った者たちが名づけ、書き残したモノ、だが正しく伝わったものが一つもない」
「ワタシにはもうどうする事も出来ない」
「アナタは我々を見捨てるのですか?」
「いえ、人間に言ってもわからないと気づいたのです、人間は自ら知らねばならぬと」神はフーと息をした
「いずれあなた方の科学がワタシの言いたい真意に近づき気づかせるでしょう、生命、宇宙の神秘を追求するのです、その方向性は間違いではありません」
「ワタシは時々映像で撮影されることが多くなりました またワタシに敵意を持つ意志が時々災害を引き起こすこともあります、それも気づきの試練なのです」
「人間よ学ぶのです そして自ら解明するのです」光が強くなって目を開けた
「夢?だったのか」
ワタシは頭がスッキリと冴えていました
熱いコーヒーを飲みながら
「神はいるかもしれない」とつぶやいた
ワタシは、尊敬していた先生から教えを受けた感動を覚えた
では、また