【小説Re:03】『君らは選ばれし戦士だ!!』①大学生活編
BGMを聞きながらどうぞ(1.5分)
【高校卒業】
勇作「行って来まぁーす」
勇作は、高校3年生の男子、学校へ行くところである。
千夏「あっ、勇作。おはよぉー」
勇作「千夏ちゃん、おはよう」
千夏は、勇作の同級生で、教室の席が隣同士の女子である。
成績優秀、スポーツ万能で男子のファンが多い、いわゆるクラスのアイドルある。
勇作とは、家も隣同士で幼いころから家族ぐるみのつき合いだ。
千夏「いよいよ明日だね、入試」
勇作「あー、千夏ちゃんのおかげで落ちる気がしないよ」
千夏「へー、ずいぶんな自信だねぇー」 「じゃぁ勇作、勝負しようよ」
勇作「しょ、勝負? ど、どんな?」
千夏「勇作が私より試験の点数が上ならば、勇作の勝ちってどお?」
(なっ!くっそー、千夏ちゃんめぇー俺を馬鹿にしやがってぇー)
勇作「い、いいよ」言いながら下を向く
千夏「じぁー、私が勝ったら一つ私の言うこと聞くんだよ」
勇作「あ~いいよ」千夏「楽しみだなぁー、何お願いしようかなぁ~」
(千夏ちゃんめぇー!もう勝ったつもりでいやがってぇー、ギャフンと言わせてやる、今晩は徹夜で勉強だぁ~)
千夏「そうそう、勝負だからって徹夜で勉強したらダメだよぉ~、体調が一番大事だからね」
勇作「うっ、わ、わかってるよ」(心を読まれた・・・)
千夏「それから、深夜アニメも見たらだめだからね」
勇作「そんなの見ないわ!」
千夏「あっはははははは」
(まったく、千夏ちゃんはいつもからかうんだから、くそっ!
【大学入試当日】
勇作「行って来まぁーす」
勇作母「忘れ物ない?」
勇作「うん、ないよ、3回確認したからね」
勇作母「 じゃ、がんばってね」
勇作「はいはい、行って来まぁーす」
千夏「あっ、勇作。おはよぉー」
勇作「千夏ちゃん、おはよう」
千夏「勇作、今日はお互いがんばろうね」
勇作「うん、がんばろう!」
【試験会場】
試験官「始め!」一斉に解答用紙に書き込む音が広がる勇作は、深呼吸をした。
勇作「よっしゃ!やるぞ」カリカリカリカリカリカリカリ
試験官「終わり!鉛筆を置いて」
【大学食堂 待ち合わせ場所】
千夏「勇作、お待たせ、どうだった?」
勇作「燃え尽きたよ」
千夏「落ちないでよね」
勇作「なっ! え、縁起でもないこと言わないでよ」
千夏「アハハハハ、帰ろう勇作」
勇作「うん」
BGM(1.5分)
【合格発表の日】
千夏「あっ、私の番号あったぁ~、やったー!」「勇作は?」
勇作「あーっ、ああああああったぁぁぁぁぁぁ」「やったー、よかったぁ~」
千夏「よ、よかったぁー、ほんとよかったぁー」「う、うぇぇぇぇぇん」
勇作「な、泣いてる?」 (俺のために勉強教えてくれて、がんばったもんなぁ)
「千夏ちゃん、あ、ありがとう」
千夏「うんん、勇作が本気出したんだよ」 「あっそうそう、私の勝ちだね」
勇作「えっ、本気だったの?」
千夏「当ったり前じゃん!」
勇作「で、何すればいいの?」
千夏「勇作、もう住むとこ決めたの?」
勇作「えっ、まだだよ、合格しない場合もあったし・・」
千夏「じゃぁ、同じとこに住んでよ、それが罰ゲームだよ」
勇作「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
千夏「やなの? 私のこと嫌い?」
勇作「えっ、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」 「そーじゃないけど、親が何て言うか」
千夏「勇作、顔赤いよ、何考えてるの? どうせエッチなこと考えてるんでしょう」
勇作「ち、違うよぉ~」
千夏「アハハハハハハ、じゃぁ、今晩おじさんとおばさんと話してよ、ねっ」
「楽しみだなぁ~、勇作と同棲」
【勇作の家 家族全員で夕飯】
勇作母「勇作ぅ、大学合格おめでとー」
勇作父「おめでとう、よくがんばったな」
勇作妹「おめでとお兄ちゃん、奇跡だね」
勇作「ありがとう」
勇作母「4月から勇作は都会の人かぁ」 「アパートとか住むとこ契約しないとね」
勇作父「そうだな」
勇作「そのことなんだけどね」 「千夏ちゃんが、一緒のとこに住もうかって」
全員フリーズした。
勇作母「そ、それって、千夏ちゃんが言ったの?」
勇作「う、うん」
勇作母「でかした、やったぁ、よかったねぇ勇作、おめでとう」「ねぇ、おとうさん」
勇作父「あっああ、千夏ちゃんと一緒なら安心だ」
勇作母「ほんとねぇ、こっちからお願いしたいくらいよ、それを千夏ちゃんがねぇー」
勇作「えっ、いいの?」
勇作母「いいも何も、あっ、今からお隣に行こか、ねっお父さん?」
勇作父「そっ、そうだな」
勇作妹「千夏ちゃんが、お姉ちゃんかぁ~」
勇作「ば、ばか、まだ結婚なんかしないよ」 「学生だし」
勇作母「じゃ、お父さん、勇作、お隣さんちにいきましょう」
玄関が開く音「こんばんわー」
勇作母「あら、お隣さんだわ」 「はぁーい」 勇作家族、妹を除いて3人で玄関へ
勇作母「あら、皆さんで、こんばんわ」 「ちょうど勇作から話を聞いて、今からそちらに
お伺いしようとしてたとこなの」 「どうぞ、あがってー」
千夏家全員「おじゃましまぁーす」
勇作母「和室にどうぞ」全員が座ると、台所から藍ちゃんが、全員分のお茶を配り始める。
千夏母「藍ちゃんよく気が利くわね」
藍「えへっ、お酒の方がよかったかな」
千夏母「あのぉ~うちの千夏が何の相談も無しに勇作くんと同棲なんて、ごめんなさい」
勇作母「何を言ってるの千秋、こちらからお願いしようとしてたのよ」
千夏母「千夏は強情で我がままよ、でもこの子勇作くんが大好きなのよ、昔から」
千夏「だ、駄目よ言っちゃー、ママったらもー」
勇作の顔が真っ赤になりうつむく
勇作母「千夏ちゃん、勇作をお願いね」
千夏母「こちらこそ、千夏のことお願いね、勇作くん」
勇作父、千夏父は小さく拍手した。そして、千夏父の目には涙があふれていた。
千夏母「あ~良かった、こうなったら結婚しちゃいなさいよ、あんた達」
勇作「お、おばさん!」
千夏「ママー!」
勇作「お、俺たち大学が決まっただけで、まだまだ父さん、母さんに世話になるのに、結婚なんて、駄目だと思う」
勇作母「あら、あんた結構言うのね」 「でも、ここでちゃんとハッキリしといてね、
千夏ちゃんへの気持ち」
勇作「えーっ!」千夏の顔が真っ赤になりうつむく
勇作母「ほらほら~早くぅ、勇作」
勇作の顔が真剣な顔になった
勇作「お、俺、千夏ちゃんのこと大好きです。ずっと千夏ちゃんが側にいて欲しいと思って
ました」
全員「おー、言った言った」全員が拍手をした
千夏「勇作」
千夏母「それじゃ決まりね、千夏のことよろしくね」
勇作母「千夏ちゃん、勇作をお願いね」 「じゃ、乾杯しましょう」
勇作妹「やっぱり、お酒だったわね、準備するね」宴会は深夜まで続いた。
【卒業式】
校長「諸君、卒業おめでとう、ここで過ごしたことは大切な思い出として忘れないで
下さい」卒業式は、普通に終わった。
【教室】
全員席に着き、担任が話をしている。千夏「勇作、やっと終わったね、高校生活」
勇作「うん」
千夏「もう勇作にこんなことできなのかぁ」千夏が勇作の脇腹を指で突いた
勇作「ひゃ! あっはははは、千夏ちゃんや、やめてぇ~」
担任「こらぁー! 勇作ぅー」 「そして、千夏ぅー」
「お前ら、最後までイチャイチャしやがってぇー」
生徒全員笑う勇作と千夏「すいませーん!」
【引っ越しの日】
勇作「千夏ちゃんの荷物かなりあるね」
千夏「うん、全部勇作のためだからね」
勇作「なっ! なんでぇ~」
千夏「だって、かわいい洋服とか化粧品とか全部勇作にかわいいと思ってもらうためなんだよ」
勇作「うっ」(何も言えない)
千夏「だから、服とかネックレスとか指輪とか買ってね、フフフフ」
千夏「じゃ、ママ、パパいってくるね」
千夏母「千夏、幸せにね」
千夏父「勇作くん、辛かったらいつでも帰って来いよ」
勇作「行くね」
勇作母「全然心配してないわ、しっかり勉強するのよ」
勇作父(うらやましいぜ、勇作よ)勇作父は、親指を立てた。
勇作と千夏は仲良く駅に向かって行った。
つづく
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