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『終りに見た街』【2024年国際平和デードラマ/小説】

BGMを聴きながらお楽しみ下さい


◆国際平和デーとは

国連が定めた平和の記念日。すべての国、すべての人々にとって共通の理想である国際平和を記念、推進していく日として、すべての国連加盟国、国連機関、地域組織やNGO、そして個人に対して、この日を適切な方法で祝うよう呼びかけている。
国連が「国際平和デー」を最初に宣言したのは1981年です。従来、「国際平和デー」は毎年9月の国連総会開会日に制定され、開会式では各国代表がこの日を記念して1分間の黙祷を行うことが慣例となっていました。2002年からは、毎年9月21日を「国際平和デー」に定め、以後、世界の停戦と非暴力の日として、すべての国と人々に、この日一日は敵対行為を停止するよう働きかけています。

【感想】

2024年9月22日投稿

TVerで観終わりました。戦争について考えた90分でした。TVerでまだ1週間みれます。この連休の90分時間を使っても価値のあるドラマです。
最初は、クドカン先生らしいコメディタッチの進行。油断していたら、家ごとタイムリープ。えっ!漂流教室?窓から見える風景は森だった。父親役大泉洋さんが周囲を探索すると、明らかに戦時中、調べると1944年終戦の1年前だった。
ここから先は、兵隊が家にやって来て、戦時中であることを家族全員が受け入れざるを得なくなる。ラスト父親は空襲を受けて閃光の後何故か、現代に戻るが、東京の街は空襲の後であり、片腕を失い息絶えた。

何とも言えない、虚しいドラマでした。それは、「国際平和デー」を呼びかけた国連のようでした。今なお、ロシアVSウクライナ、イスラエルVSハマスの戦争が激化して国連を無視している。

確かにこのままでは、第3次世界大戦になれば世界はどうなるかわかる。つまり今はまだ人類は選択出来る状態。全人類が戦争を止めようと本気で立ち上がれば出来る状態なのです。それが出来るのは国連のはず。
私はこのドラマは、そのことを伝えようとしてる気がしてならないのです。

ロシアはウクライナの前に日本に侵攻しようとしていたらしい記事があります。もしも、ロシアが後ろ盾になり、独裁国家が仕掛けてきたら、戦争の可能性が大いにあると思います。戦争は歴史上交渉の方法です。北方領土の交渉が決裂すれば戦争になる可能性はあるので、今後の政治を注視して、戦争阻止しなければなりません。では、また。

【作品情報】

『終りに見た街』、脚本家・山田太一原作の小説。テレビ・ラジオで3回にわたりドラマ化されたほか、舞台上演も行われた。

概 要

突然1944年(昭和19年)にタイムスリップした昭和1桁世代の放送作家とその家族の物語。現代の日本に新たな核兵器が投下される、というラストは大きなショックと未来の日本へ教訓を与えた。

【小説あらすじ】

運命の悪戯から近所の一家族と共に、昭和19年の終戦間近にタイムスリップしてしまった主人公一家。一億総玉砕の風潮の中、終戦日を知る彼らはそれまでを必死にしのごうと努力する。

近所の一家には反社会的で常に父の悩みの種の不良息子がいた。しかしタイムスリップ後、彼は別人の様に無口になり、突然失踪する。

様々な困難を乗り越え終戦まであとわずかとなったある日、突然帰ってきた不良息子は軍服を身につけ帝国軍へ入隊したことを告げる。彼の言動はまさにこの時代の人間そのものだった。「目を覚ませ」と諭す父を「非国民」と断じて、軍刀で切り殺そうとする息子。止めに入る主人公の家族も含めて周囲がパニック状態になったその時、突然激しい閃光が起きる。

やがて主人公はもうろうとしながらも意識を取り戻した。周りは廃墟と化し死の世界になっていたが、様子がおかしいと気付く。彼の目には終戦間近に存在しないはずのもの、そして遠方には崩壊したビル街、折れ曲がった東京タワーが見えていた。主人公は倒れていた男に必死に問いかける。「今は何年なんだ!」だが男の口は微かに動いただけだった。そして主人公は全てが死に絶えた「最後の街」を見ながら息絶えるのだった。

【あらすじ(2024年版)】

2024年、田宮太一はテレビ朝日で売れない脚本家として勤めながら、ドッグウェア専門店にパートで勤める妻・ひかり、思春期の娘・信子、やや反抗期の息子・稔、認知症の症状が出始めた母・清子、愛犬のレオと暮らしていた。

ある日、テレビ朝日のプロデューサーである寺本真臣から「終戦80年記念スペシャルドラマ」の脚本を無茶ぶりされ、断り切れず引き受けることに。自宅に送られてきた戦争に関する膨大な資料に目を通しながら寝落ちしてしまった太一が、衝撃音で目を覚ますと、家族と家ごと昭和19年6月にタイムスリップしていた。

その後、亡き父の戦友の甥である小島敏夫と、その息子・新也も共にタイムスリップしている事を知り、終戦まで生き残るために協力していくことにする。

戦時中の東京でやり繰りしながら、戦争の資料と清子の記憶と日記帳を元に空襲を避けながら過ごしていたが、太一がこれを活用して3月10日の東京大空襲から住民を、空襲の被害の無かった上野公園に避難させる事を思いつく。

ひかりと敏夫の協力を得、清子を占い師として仕立て揚げ、噂話を流して街中でビラを配り、大声で言いふらし、1人でも多くの人が助かるようにと尽力していたが、子供たちは既に戦時中の暮らしに疲弊しており、日本の勝利を願うようになっていたため、太一と敏夫に反発する。

子供たちの反発を受け喧嘩になる中、資料になかった空襲が起こり、太一と稔は避難の途中で他の家族とはぐれてしまう。

避難した先で太一は憲兵の格好をしている寺本を見つけ追いかけるが、全くの別人であった。次の瞬間、太一の目の前で爆発が起こる。

目を覚ますと太一は左腕を失っていた。そして目の前にあったのは戦火に飲まれた現在の東京と、その瓦礫の山であった。太一は、近くで丸焦げになって倒れていた男に「いま何年ですか?」と聞いたが、男は「にせん…にじゅう…」とだけ言い残し息絶えてしまった。

太一は混乱の中、家族を思いながら命を落とす。

【スタッフ(2024年版)】

原作 - 山田太一『終りに見た街』
脚本 - 宮藤官九郎
演出 - 片山修
時代考証 - 天野隆子
風俗考証 - 刑部芳則
軍事指導 - 越康泰
アクションコーディネーター - 富田稔
エグゼクティブプロデューサー - 内山聖子
プロデューサー - 中込卓也(テレビ朝日)、後藤達哉(テレビ朝日)、山形亮介(角川大映スタジオ)、和田昂士(角川大映スタジオ)
制作協力 - 角川大映スタジオ
制作著作 - テレビ朝日

【キャスト(2024年版)】

田宮太一:大泉洋 - 売れない脚本家。
田宮ひかり:吉田羊
小島新也:奥智哉
田宮信子:當真あみ
田宮稔:今泉雄土哉
五十嵐:神木隆之介(特別出演)
先輩俳優:田辺誠一(特別出演)
後輩俳優:塚本高史(特別出演)
農夫:西田敏行(特別出演)
老人:橋爪功(特別出演)
寺本真臣:勝地涼
田宮清子:三田佳子
小島敏夫:堤真一 - 太一の旧友。会社を早期退職し、エキストラの仕事をしている。
黒焦げで死んでいく男:猪野学

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