【魔人の洞窟】
魔人「なんだと!バーバラが死んだだと」
カラスから報告を受けた。
魔人「一体何者なんだ」
カラス「ギャーギャー」
魔人「なにぃ、魔王の命令を受けた者だと」
魔人の目が赤く光った。
魔人は剣を抜き、カラスを切り捨てた。
魔人 「ギリバはおるか」
ギリバ「はいよぉー」
魔人「すぐにオーク、ゴブリンを集めろ! エルドラを攻める」
ギリバ「集めるって何人?」
魔人「全部だ、一万はおるだろー」
ギリバ「ほぉー、よっぽどのことだねぇ」
魔人「あー、バーバラが死んだ」
ギリバ「へぇー、そんな奴がいるのか?」
【勇作の家】
翌朝、騎士団長以下 3名が勇作の家の前に着いた。
騎士団長がドアをノックした。
勇作「はい、着替えるのでちょっと待って下さい」
勇作と千夏は一瞬で身支度を済ませた。
団長「朝早くすみません」
「昨夜あなた方が魔人を倒したと聞いて、国王が是非お話をお聞きしたいと申され、お迎えに参りました」
勇作「わかりました。ところで皆さん歩いてここまで来られたのですか」
団長「そうですが?」
勇作「じゃあ、あれでお城まで行きましょう」
いつの間にか家の前に大型ヘリコプターがあった。
軍隊用の 10人乗りだ。全員乗り込んだ。
操縦は、魔法で自動操縦だった。
あっという間に城の中庭に着陸した。
騎士団員達は驚いて、勇作たちに敬語で話をするようになった。
【王の間】
国王 「突然呼び出して済まなかった勇者たちよ」 「昨夜君たちが魔人を見事討ち果たしたと聞いて、詳しい話を聞きたかったのじゃ」
勇作「丁度こちらも王様にお会いしたいと思っていました」
国王「ほう、なぜわしに会いたいと」
勇作「今夜、魔族の大群がこの街を襲いに来ます」
国王「大群とはどのくらいの数だ」
勇作「ざっと 3万くらいかと」
国王「一体どこからその情報をつかんだのだ」
勇作「我々は多少魔法が使えます」 「動物や虫の目や耳を通して見聞きできます」
国王「なるほど、君たちを信じよう」
「実はこのところ人が次々といなくなっておる」 「魔人の仕業と目星をつけておったのじゃ」 「どうだ、君らは私の軍隊に力を貸しては貰えないだろーか」
勇作「わかりました、一緒に戦いましょう」
勇作「早速ですが、先手を打って戦闘配備をしたいと思います」 「やつらは西の谷を必ず通って、ここへやってくるはずです」
「そこで、軍隊の半分は谷で待機、残り半分は国境の城壁門を守って欲しいのです。
「俺たちは谷で戦って、こちらに来ないよう食い止めます」
「魔獣が何匹か通過してきたら門で食い止めて下さい、お願いします」
国王「よし分かった、騎士団長早速軍隊に命令してくれ」
騎士団長「はっ」
つづく