【小説Re:02】『君らは選ばれし戦士だ!!』⑥予期せぬ悲劇編
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【次の日の朝】
千夏「おはよう、勇作」
いつものように勇作のベットから千夏が起き上がりトイレに行った。
千夏「勇作ぅちょっと来てぇ」
勇作「なーに、おっ」
台所のテーブルに朝食の食材があった。
勇作「誰か入ってきたのかなぁ」
千夏「勇作、天井を見て」
勇作「あっ、開くようになってる、あそこから食材が届いたんだ」
千夏「昨日、ケータリングを契約したからだね」
勇作「へぇー都会ってすごいなぁ」
千夏「ばかなのぉ、この建物だからだよ」
勇作「そうか、夢じゃなかったんだ」
勇作は、がくっと気を落とした。
2人は、朝食を食べ終えて昨日の部屋に向かった。
【昨日の部屋】
加治「よぉ、おはよう、二人ともよく眠れたかな?」
千夏「ハイ、もうぐっすりです」
加治「よろしい、じゃぁ昨日話した田中さんを紹介しよう、こっちについてきて」
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【田中の研究室】
加治「田中さん、おはようございます」
田中「おー、待ってたよ君たちがそうかぁ」
田中の見た目は体格がよい白髪の老人だが、何か元気があった。甘そうなパンケーキを口に入れようとしていた。
田中「おっと失礼、君らはもう朝食はすんだのかな」
千夏と勇作「ハイ」
加治が二人を紹介して、それぞれ挨拶をした。
田中「わしはここに来てからシャンプを開発している」
勇作「ジャンプってタイムマシンのことですよね」
田中「まぁそんなものじゃ」
「既に 9 割は出来ておる、わしの頭にな」
「それを現物にするには、わしと加治殿、そして君たちが必要なのじゃ」
「もう話を進めてよいかの、加治殿」
加治「ハイ、田中さんお願いします」
「私は、仕事があるので二人をお願いします」
田中「うむ、任せたまえ」
「さて、何から話をしようかのぅ」
「じぁまずはジャンプの動力源じゃが、何だと思う?」
勇作「電気ですか」
田中「違う」
勇作「では、プルトニュウム」
田中「違う、まぁ出てこんじゃろう」
「答えは魔力じゃ」
勇作と千夏「えーっ、ま、魔力って」
田中「今から 6年後、魔力の存在は科学的に証明されるのじゃ」
「魔力と言うと胡散臭いけどな、カッコよく言うと「フォース」じゃ」
勇作「あ、あのジェダイの、ですか?」
田中「そうじゃ、それに近い」
「魔力は、以前はニュートリノ・素粒子と言われおった。今一つ使い方が分からなかったが、一人の男が魔法を使えるようになっての、研究の結果、素粒子は魔素で魔力を発動するエネルギーなのじゃ」
千夏「えー、信じられない」
田中「能力を 100%発揮できるのも魔力が必要なんじゃ」 「このことが世間に知れたら大変なことになるな」
勇作「警察も敵わない悪人が出てくるとか、ですか?」
田中「それもあるが、もっと恐ろしいのは戦争じゃ」 「魔力を使えるものが皆正義とは限らんでのぉ」
「侍のような武士道が必要になるのぉ」
「ただし、そう簡単に魔力を使えるものはおらんで、一万人に一人というとこかの、もっと少ないかもな」
「君らは本当にレアなんじゃよ」
「それに奇跡じゃ、”つがい”とはな」
勇作「つ、つがい」
勇作の顔が、真っ赤になった
千夏「鶴みたいね」
田中「それだけに、超未来人から脅威だと思われてるのだろう」 「だが、君らはここにいれば安心じゃ、もし、この組織を選んでなかったら、呆気なく殺されていたとこじゃな」
「魔力覚醒には時間がかかるぞ、覚悟するのじゃ」
千夏「訓練ってどんなことするんですか?」
田中「そうじゃなぁ、訓練は肉体と精神をバランスよく鍛えるのじゃ」
「訓練しなくても何かのキッカケでいきなり覚醒するものもおる」
「加治がそうじゃった、超未来人に襲われて覚醒しよった」
「午後から訓練だから、頑張るんだぞ」
その後、3年の月日が流れた。
勇作と千夏は就職して一年後結婚、更に一年後女の子が生まれていた。「ゆうか」と名付けた。
この 3 年で勇作と千夏の戦闘能力は、CIA 戦闘員並みになっていた。一人で海兵隊員10人と互角に渡り合えるようになった。しかし、魔力はまだ覚醒していなかった。
戦闘能力を生かし、各国で発生した、テロ組織に拉致された日本人の救出を極秘に行っていた。
今日は、久しぶりに休暇がとれ、親子3人で買い物に出かけた。
千春「車で買い物行くの久しぶりだねぇ」
勇作「うん」
「前に住んでたマンションの近くのイオンにいこうか?」
千春「うん! 行こう」
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