【小説Re:01】『君を守りたい』⑦信じて欲しい!
現在、2023年3月3日金曜日 PM17:00 ハワイ某所の路地裏。電磁波で小さな稲妻があちこちで光っている。光が強くなり、時空の裂け目が現れ、中から志朗が歩いて出てきた。志朗は、あたりを見回した。
「いつ、どこだ?」
志朗は大通りに出て、ビルの電光掲示板を見た。一文字一家がハワイに到着したときだった。
タイムリープは、肉体にダメージを与えた。志朗は、ホテルを探してベットに倒れ眠りについた。
志朗は、朝6時に目が覚めた。フロントでトレーニングウェアを購入して、海岸通りをランニングした。5K走ってシャワーを浴び、朝食を摂った。
14時の志朗暗殺までホテルで待機して、暗殺後のことを考えることとした。
今の志朗を助けたいところだが、歴史を変えてしまうと、別次元の世界が出来てしまう。もう一つの地球が出来るようなものだ。
その為、今の志朗には予定通り、一旦死んでもらわないと未来の志朗は今ここに存在しないのだ。
2023年3月18日 土曜日 PM2:31 予定通り暗殺された。
葬儀は、現地司法解剖後日本へ空輸して、日本で行うこととなった。
司法解剖は一週間かかるため、志朗は先に日本へ向かった。
日本に着いた志朗はその足で猛の弟一文字隼太のもとに向かった。
一文字家のマンションに入りすべての扉の暗証番号を解除して隼太の部屋の前に着いた。志朗は隼太のドアをノックした。反応がない。
「隼太さん、志朗です、入ります」
志朗はドアを開けた。
一文字隼太が拳銃を構えていた。
「お前は志朗ではない、誰だ」
「志朗です、信じて僕の話を聞いて下さい」
「僕はハワイで死にました、だけど生まれ変わったのです、その証拠に、この部屋まで進んで来れました」
「確かに普通の人間にはここまで来れない、君の話を聞きたい」
「隼太さん、ありがとうごぞいます」
「ソファに座ろう」
「はい」「それでは、僕が死んだところから説明します」
「僕は自殺と見なされて地獄で目を覚ましました」
「そこで、行方不明になっていた実の父と会いました」
「父は100匹目の魔物のラスボスと戦っていました」
「父は見事にラスボスを倒し、神様との約束を果たしました」
「神様がやってきて、父が神様の片腕として働く代わりに、僕が現世に生まれ変われることになったのです」
「僕は、今から50年後に生まれ変わりました。そして、タイムマシンで昨日この世界に戻りました」
「50年後にタイムマシンはできるのか?」
「はい」「ここの会社が開発します」
「うちの会社が作るのか?」
「あと、猛さんが危険です」
「僕は猛さんを守るために帰ってきました」
「アニキは死ぬのか?」
「この話を信じて貰えなければ・・・・」
「わかった、君は確かに志朗だ、信じたよ。アニキを助けてくれ」「皆には俺から説明しよう」
つづく
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