
循環型ソリューションは化学業界のチャンス。欧米は競争から共創へ
先般、ケルンで開催された持続可能な化学品博覧会および会議では、BASF、LyondellBasell、Covestro、および Global Impact Coalition のリーダーが、競合他社間の連携によってどのように業界を循環型社会へと導き、炭素排出量を削減できるかについて議論された。
https://www.chemanager-online.com/en/news/circular-solutions
パネルディスカッションでは、業界全体の協力による変革の可能性、イノベーションの役割、永続的な影響を達成するために必要な体系的な変化が強調された。
BASFは、化学業界がネットゼロへの道のりで直面する4つの主要な課題として、投資、再生可能エネルギー、法的枠組み、コラボレーションを挙げた。
「ループを閉じる」ことを単独で試みる企業では、規模拡大はできません。競争力のあるソリューションを可能にする十分な持続可能な材料フローを作り出すために、バリューチェーンのあらゆる段階で同業者が協力する必要があります。」
LyondellBasell。「競争の部分が大きいですが、これは人類の歴史上最も重要な10年の1つです。今行動しなければ、将来の世代への負担は計り知れません」とLicht氏は説明しました。 「コラボレーションにより、どの企業も単独では達成できないほど迅速にソリューションを拡大できます」
コベストロ。「循環型の推進は、一企業でできるものではなく、社会全体の課題です。廃棄物の収集から選別、リサイクルまで、バリューチェーン全体での連携が不可欠です」
具体的な最近のコラボレーションの事例が発表された
ダウとアンビパーが南米でプラスチックリサイクルを推進するために提携
https://www.hydrocarbonprocessing.com/news/2024/11/dow-ambipar-partner-to-promote-plastics-recycling-in-south-america/
ちなみに、世界経済フォーラム (WEF) の枠組み内で大手化学企業7社によって設立されたグローバル インパクト コアリション (GIC)は、変革をもたらすコラボレーションのための強力なプラットフォームへと進化。化学セクター内でのネットゼロ排出の達成と循環性の促進という差し迫った課題に取り組んでいるという。
化学業界が循環型にシフトするには、競争から共創への転換が不可欠、と世界の化学大手は認識している。日本はどうだろうか。