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シーメンス、大型ガスタービンでの水素専焼へ向け電力会社と提携-2030年が大型GTの転換点に

シーメンス・エナジーは、英国の電力大手SSEと提携し、主力製品であるSGT5-9000HLガスタービンを100%水素で稼働させながら、天然ガスやその混合ガスでも稼働できる柔軟性を維持する燃焼システムを開発している。
(写真はシーメンスエナジーのSGT5-9000HL ガスタービン)

https://www.powermag.com/siemens-energy-joins-forces-for-bold-100-hydrogen-hl-gas-turbine-leap/

 両社は、SSEのキードビー2(Keadby2)発電所の脱炭素化を支援するプロジェクト「ミッションH2パワー」を立ち上げた。投資額は数百万ポンドとされ、両社が共同で出資する。

並行して、SSEは、この場所に913MWのキードビー3 CCS発電所を開発している。これは、CCSを備えたガス燃焼プラントである。「この場所にある低炭素CCGT技術オプション(つまり、CCS対応のキードビー3と水素燃焼の[キードビー次世代発電所]の両方)の承認を取得する計画。

シーメンス エナジーにとって、主力製品である SGT5-9000HLガスタービンで 100%水素で稼働できる技術を実証できることは大きい。
 シーメンス エナジーの SGT5-9000HL ガスタービンは、水素対応で、体積比で最大50%の水素混合をサポートしている。同社では、 2030 年までに 100% の水素燃焼を実現する予定だ。

 また三菱重工業も大型ガスタービンでの水素専焼化を進めている。同社「高砂水素パーク」で、中型ガスタービン(出力4万kW級)による水素100%専焼と、水素を精製する固体酸化物形セル(SOEC)の実証を3月から開始しており、45万kW級の大型ガスタービンでも2030年に100%専焼の実用化を目指している。

2030年がガスタービンの歴史的転換点となるかもしれない。

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