【速報】米グレンファーン、テキサスLNGでEPC業者選定
同プロジェクトは、メキシコ国境に近いテキサス州南部のブラウンズビル港に建設されるもの。EPC契約額は明らかにしていないが、キーウィットがターンキー一括契約で受注する予定だ。
これまで同プロジェクト」のEPCはフランスのテクニップ・エナジーと韓国のサムスン・エンジニアリングが主導するとしていたが、ここにきてキーウィットがランプサムターンキー(LSTK)で請負い、最終投資決定(FID)に向けたエンジニアリング業務を含めて同社が遂行していくことになった。
海外LNGプロジェクトでは今年6月、アブダビのルワイスLNGプロジェクト(年産480万トン×2系列)でテクニップ・エナジー、日揮グローバル、UAEのNDMCエナジーの3社JV(ジョイントベンチャー)がEPCを受注しており、それに続くLNGのEPC契約となる。
ただ、このテキサスLNGプロジェクトは、多数の環境保護団体による訴訟成功を受けて8月に連邦エネルギー規制委員会(FERC)の許可が取り消された2つの米国プロジェクトのうちの1つである。(もう一つはリオ・グランデLNG)。
裁判所は、両方のLNGプロジェクトがFERCから完全な承認を受けるためには補足的な環境影響評価書(EIS)が必要であるとする環境団体の主張に同意。また規制当局は依然としてテキサスLNGの新しいEISを検討中としている。
一方で、同プロジェクトでは米大手ガス生産者EQTが20年契約で、テキサスLNGプロジェクトから、年間150万トンのガスの液化業務に関する基本合意書(HOA)を交わした。両社は1月にも、15年契約で年間50万トンの液化業務に関するHOAを交わしている。
さらにテキサスLNGの最終投資決定(FID)を下すのに十分なオフテイク契約を締結していると主張しており、EPC業者を選定したことで、いつ着工されてもおかしくはない。
ただ、最終決定する前にFERCの騒動が落ち着くまで待つ必要がある、という見方が示されている。
なお、同プロジェクトは、コンプレッサー動力を再エネ電力で駆動する電動コンプレッサーを採用するもので、従来のガスタービンコンプレッサーに比べ大幅にCO2排出量を減らせる。最近のLNGプロジェクトはこの方式が主流となっており、GEのガスタービンではなく、Baker Hughes(ベイカー・ヒュージ)のモーターが採用されるようになっている。