ポジティブになれるヒゲダン

私はテレビと同時にラジオもよく聴きます。現在のようにスマホや携帯電話がなかった時代は、アーティストが売れるきっかけとして、ラジオは欠かせない媒体でした。私は小学生から当時の進研ゼミ(これも古い)にあたるような学研の科学と学習という通信教育のようなものを購読していて、その付録で自分でラジオを作るというキットがあったのです。うちの親は厳しいというよりは自分勝手な両親だったため、あまり私の欲しいものを買ってくれなかったので、そのラジオは重宝しました。

 中学生の頃、ラジオで槇原敬之のデビューシングル「NG」を聴いて友達に勧めていたら、セカンドシングル「どんなときも」が大ヒット。自分で言うのもなんですが我ながらこと音楽に関しては、先見の明があったなあと思ったものです。

それから高校、大学時代に、ドリカム、スピッツ、BUMPなどをラジオから発掘(?)し、約6、7年前にラジオでOfficial髭男dismや、Mrs. GREEN APPLE、藤井風などをディスカバリーし、それを当時の友人や知人に知らせたら、やはり流行り始めたから、私としては本望でした。

そして、今回のブログの主旨はヒゲダンについてです。確か最初にラジオで聴いた彼らの曲は「pretender」でした。歌詞はフッたかフラれたかの失恋なのか、恋が実らなかったという内容のものでした。ただ曲のタイトルのpretenderについて、当時仲良くしていた頭のいい男友達と分析してみて、「pretend」って動詞にすると、「ふりをする、よそおうって意味だったよね」と、議論した思い出があります。しかし、そのヒゲダンの「pretender」のサウンドが耳にこびりついて離れないくらいキャチーなものだったので、このグループ(バンド?)は伸びそうだなあと思っていました。

そうしたら案の定「宿命」が大ヒット。それから「I  love…」「日常」、最近では「50%」などが流行っている模様です。しかし、最近は後から出現してきたMrs. GREEN APPLEに押されてしまっています。Mrs. GREEN APPLEについてもいつかコラムを書きたいと思っていますが、今はヒゲダンのことです。

まず、バンド名のOfficial髭男dismとはなんとも唐突というか、突然過ぎて、ラジオでしか楽曲を聴いていなかった時は、どんな人たちなのだろうと、想像がつきませんでした。曲をリリースしてもなかなかメディアに姿を現さなかったところも、興味がわきました。

そして、実際テレビで彼らを目にしたら、サワヤカな青年の集まりで、髭なんてはやしていないしダンディズムでも何でもなく、意表をつかれた感じでした。歌声も透明性があったし、これはバンド名にかこつけた売名行為ではないのか、とも思ってしまいました。

彼らの曲の歌詞は喜怒哀楽様々なバージョンがあるのですが、曲調は極めてメジャー調というのか、明るく伸び伸びとしたものが多く、どんなに暗い歌詞でもサウンドが清々しいので聴き心地がよいのです。そんなヒゲダンのこれからの音楽性はどのように変化していくのでしょうか。

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