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生て遺す プロローグ
この物語はフィクションです。
私は兵庫県の北部で生まれ育った、冬の寒い日に生まれ、名前も冬樹と月並みな命名を受け、優しくも厳しさのある両親に大切に育てられたと思う。
そんな私の半生を是非に書き綴りたいと思い、使い慣れないノートパソコンのキーボードを慣れない指使いで右往左往する。
7歳の私が小学2年生の時に気づいた現実は、絶対に抗えない事態が人には必ず起こる事。
「自分の世界は全てが自由」で何もかもが思い通りになると思って外界に出た子供ならではの在り来りな通過儀礼の一つ・・・数の暴力である。
誰しもが目にした事があり、経験した事があるのでは無いでしょうか、少数派と多数派に分かれ対立する。
例えば「誰が1番クラスで頭が良いか」「誰が1番カッコイイか」「足が速いのは」「面白いのは」…ete
多数派に人は容易く迎合し意志決定をする、子供であってもそれは変わらない、少数が少なければ少ない程対立はやがて私刑へと変わり、そして「イジメ」という排除が始まる。
ただ、上記の事が私の身に起きたとしてもなんら不思議な事は無いと思います・・・なぜなら私はとても傲慢でマイペース、オマケに天邪鬼な嫌われ者の典型だったと自負していますし、幼少ながらに他人を傷つける事に罪悪感は無かったからです。
暗いお話を前記しましたが、このお話は私が幼少期にイジメを受け、捻じ曲がり、そして波瀾万丈な人生を送り、刑務所で執筆中・・・なんて話では無いのでご安心下さい。
第1節に続く