結局、他者に伝えるって「ローカライズ」なんだね
次の文章を読んでもらいたい。
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アウトプットが苦手な翻訳者がAIの力を借りる理由:独自の思考をどう伝えるか
私は一応、翻訳者として仕事をしています。しかし、翻訳者でありながら、自分の考えを他人にうまく伝えることが苦手なんです。これはおかしいですよね!?特に、私の頭の中に浮かぶ比喩や表現が独特すぎて、他の人には全く伝わらないことがしばしばあります。たとえば、「言葉の濃縮」といった表現が、私にとってはすごくしっくりくるのですが、周りの人には何を意味しているのかが伝わらないんです。
このような悩みを抱える理由の一つは、思考が非常に抽象的であることだと思います。考えている内容が頭の中で自然と簡略化され、不要な部分がそぎ落とされていく結果、気づけば「格言もどき」のような表現が出来上がってしまうのです。しかも、その過程を自分でも把握できず、思考が迷路のように入り組んでしまうこともよくあります。
そんなとき、AIが非常に役立ちます。自分の考えが他人に伝わる形になるように、AIに「翻訳」してもらうのです。まずはAIに自分の思考や独自表現を解釈してもらい、自分の意図と合っているか確認する。その過程で自分の発想が正しいのかを見直したり、新たな視点を得られるのがメリットでしょう。
実を言うと、私の独特な表現が一部の人には伝わってほしいという意図もありますが、他人には伝わらないというジレンマが生まれます。
翻訳者として、他者が書いた言葉を伝えることはできても、自分の考えを適切に伝えることは難しいものです。しかし、このように、アウトプットが苦手な私にとって、AIは思考を整理し、他人に伝わる形で表現するための強力な補助ツールとなっています。
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上の文章は、私が内容を箇条書きで示し、ChatGPTにブログの文章らしく書き換えてもらい、それをさらに修正したものである。
そうか、「AIは私の独自言語を翻訳してくれる!」というひらめきと共に、この手法が生まれたのだ。案外、同じように実践している人はすでに多いのかもしれない。
以前、「内向型が強い人はどのように工夫すれば他者に向けて伝えられるだろうか?」という趣旨の記事を書いた。
それから私は過去の記事をAIに分析してもらって、どの心理機能が強いのか(平たく言うと、どんな思考回路なのか)確かめることにハマってしまった。
前の記事をClaudeに読ませたら、あくまで分析なのに心を読まれてるかのように錯覚した。
やはりNiは私の特性を説明するときに、最も合理的なのだ。
Niって何なの?という人のために例文を挙げてみよう。
どちらも私がパッと思いついて書いた文章なのだけど、これらを見てパッと理解してくれる人は少ないと思う。
その通り、パッと見てわからない言葉。だけど実は深層意識にダイブして、一環として繋がっているのがNiなのだ。(Tiの影響も強いが)
「NiとNeは星空」だって、私は最高の比喩だと思うのだけど、必ず正しいという根拠に欠けているのでそれを他者に表立って主張することはできない。直観機能が優勢というのはそういうことだ。
内に入り込む性格って、なんかいつも段ボールの箱の中に入って引きこもってるみたい。
素に近い調子(独り言)で書いたら、ただの「電波」なのである。創作キャラにいそうな詩のようなセリフを吐く不思議ちゃんだ。
そう……私が自分で書くよりも、AIに任せてしまったほうが自然な流れの文章になると気づいてしまった。
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まとめ?
結局、他者に伝えるって「ローカライズ」なんだね。
これを平たく言うと、「読んでいる相手を意識して書こう」という、ごく普通に見かけることなのだけど、実はそう簡単なことではないのだ。
ある友達は、みんなの記事を読むためにAIを使って「翻訳」していた。
例えば、「子供にもわかりやすく生成AIと夢の関係について説明して」とプロンプトで入力すると、子供にも理解しやすい語彙に置き換えて文章を生成してくれる。
でも、これも実は「このキャラクターなら、こんな言葉や表現を好むだろうな」と想像を膨らませるのと同じだ。
いきなり子供の波長に「意識を合わせる」のが難しいように。
ローカライズではそのキャラクターに移入するほど頭で考えずにノリで書けるようになるけど、自分の書いている文章というのは、やはり自分の意識に入り込んでしまう。
ゲームテキストなら、プレイヤーにとって目に入った瞬間に内容をスムーズに理解できる文章が求められる。「あれ?」と疑問を抱かせたり、意味を捉えるのを億劫に感じさせてはいけない。
その点において本来なら繊細に扱わなければならないのだけど、他者に伝えることは小手先の文章術を学べば良いといった単純な話ではない。
結局、正解はないのだ。AIの力を借りてそれを読みやすい記事に変換してもらうのも一つだし、自分のありのままの思考や感じ取ったことを直に書くのも良い。一番重要なのは、意識が「外」に向いているのか、それとも「内」に向いているのか、あるいは特定の「誰か」だけに向いているのかということで、SNSでの反響の多さも大体それに比例していると思う。
それは単に抽象的な表現を使いがちな人が少数なだけで。
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