マザーグース(5)
マザーグースの歌をご存知ですか?
マザーグースと言えば、ハンプティ・ダンプティなどが有名ですね。
子守歌からあそび歌、あたりまえなことを口ずさむ歌や、歴史的事実が元となった風刺歌まで実に様々なものがあります。
それらは空想の産物とは異なり、まさに生きて目にする光景を元に、または直接ストレートに詩にしたかのような生々しさを含んでいます。
不気味でリアルで、あるいはナンセンス。
そんなマザーグースの1部を、
谷川俊太郎さん訳バージョンから抜粋してご紹介します。
あごまで ボタン かけておけ
十がつが やってきた
ぼろでも ぬぐな
五がつが すぎるまで
ひねくれおとこがおりまして ひねくれみちをあるいてた
ひねくれかきねのきどのそば ひねくれおかねをひろってね
ひねくれねずみをつかまえたひねくれねこを てにいれて
ちいさなひねくれあばらやに そろってすんだということだ
かあさんおよぎにいっていい?
いいですよ かわいいむすめ
むこうのえだにきものをかけて
でもけっしてみずにはちかよらぬこと
(抜粋元:講談社文庫 マザーグース 谷川俊太郎訳)