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香港 部屋探しのはなし

誰も興味がないであろう香港での部屋探し事情を紹介する。

私は日本では引越しを4、5回経験しその道の玄人であるが、今回機会があって香港に移住することになり香港でも部屋探しをすることになった。日本での部屋探し事情との違いを中心に香港の部屋探し事情を紹介する。

不動産仲介会社の複雑さ

日本では複数の不動産仲介会社が同一の物件を勧めてくることがある。これは、貸出された物件の情報が複数に仲介会社に共有されているからである。一方で香港では大家が一つの仲介会社を指定しているケースが多く、一つの物件に対する情報は一つの会社でのみ取り扱われている。そのため、同じ地域で気になる物件をネット上で3、4見つけてある仲介会社に内覧をさせてくれと言っても、その物件は他の仲介会社で取り扱われているのでその仲介会社を通しては内覧ができず、それぞれの仲介会社に個別でアポイントを取る必要がある。(仲介会社へは賃貸情報サイトから直接whatsappで連絡を取れる。)

大家と直接対面!

日本で部屋探しの段階で、また、契約・入居後でも大家と会話をする機会は稀であろう。一方で香港では大家と直接会話をする機会が多い。大家は内覧時から出現する。職業などをなんとなく聞かれて入居者を審理している雰囲気がある。また、人気の物件ではこの段階で大家にいい印象を与えることが必要だ。なお、契約も大家と並んで互いに契約書にサインをする。その他、入居後に困ったことがあれば大家にWhatsappで直接連絡をしてコミュニケーションを取るので大家との関係性は非常に重要である。(広東語が話せるとスムーズ。)

賃料交渉はいくらまでいけるのか

日本では賃貸契約時に賃料の交渉はあまり行われない印象がある。初期費用のうち清掃費用を少し安くしてもらったり、仲介会社の取り分から少し割引をしてもらったりなどの交渉の余地はあるが月々の賃料自体の交渉は行ったことはない。一方で香港では上述の通り大家が内覧の段階から関与してくるため、大家と賃料の交渉を行うことができる。あまり値下交渉をしすぎると大家からの心証が悪くなり部屋を貸してくれなくなるかも知れず、いくらの値下げを交渉するかは難しいところであるが、我々は結果として500ドル(約1万円)の値下げをしてもらったのでもらったので皆さんも是非。

番外編(自分の借りる物件を中古で買ったら、、?)

日本ではみた記憶がないが、賃貸契約を結ぶ際に不動産登記簿を見せられる。この登記簿がなかなか面白く、先代のオーナーが初めて物件を取得した時の不動産価格から直近のオーナーが物件を購入した際の価格まで全てが記載されている。香港の不動産価格の高騰の歴史を見ることができるし、ある程度新しかったり、立地の良い物件であれば自分の住む物件が億ションであることを知れて少し嬉しい気持ちになる。

以上が誰も興味がないであろう香港の部屋探し事情である。
万が一、香港でこれから部屋探しをする人がいれば詳しくお話をするのでご連絡いただきたい。





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