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毎週ショートショートnote 『ときめきビザ』

ときめきの国というのがあるらしい。

確かにときめかないものを処分するお片付けの伝道師はときめきの国出身と言われても納得だ。いや、言い過ぎた。多分彼女の出身は日本だ。

そもそもときめきってモノ自体がとても日本的な感情と思う。ちょっと調べてみても完全に一致する感情を表す外国語は見つからない。

何故こんなことを考えたり調べたりするのかというと、僕が小さい頃に母が家を出て行ったからだ。母は僕たち家族に手紙の一つも残さなかった代わりに、後日部屋から見つかったのは「ときめきビザ発行通知」だった。

どうやらときめきの国とやらへのビザ片手に旅立っていってしまったらしい。

家庭よりもときめく何かを求めて1人いってしまった母。その気持ちを知る術はもはや無い。

そんな私にある日突然届いた「ときめきビザ発行通知」。

どうやらこれは申請なしに届くようだ。なんだろう、このワクワクする気持ちは。これがときめきか。

母はまだどこかでときめいているだろうか。






(410字)


今週も参加します。たらはかにさんの毎週ショートショートnote。
お題は『ときめきビザ』でした。


ときめきって突然くるものかもしれません。
そんな出会いを期待しながら毎日生きてたら人生楽しいかも。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました😊


今日の勝手に紹介はこちら。

よしまる氏のイベント予告です。
気軽に参加して盛り上げましょう!

もう一つ。
カオラさんがまた一つ、素晴らしい一歩を踏み出されました。
不登校のお子さんを持つ親が参加できるお話会。
ほんと、行動するってすごいなぁ。

サポートいただきありがとうございます😊嬉しくて一生懐きます ฅ•ω•ฅニャー