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台湾に社会人野球を観に行ってきました【BFAアジア選手権 オープニングラウンド第3戦】

グループBは日本とフィリピンがスーパーラウンドに進出

 2連勝しスーパーラウンドの出場がすでに決まっている日本ですが、この日の対戦相手は同じく進出が決定している世界ランキング28位のフィリピン。オープニングラウンドはタイに14-4でパキスタンに4-2で勝利しています。

先発TDKの鈴木投手

フィリピンに7安打打たれ大会初失点

 先発はTDKの鈴木さんは今年、自チームでの都市対抗出場を逃しJR東日本東北の補強選手として中継ぎで2試合登板、日本選手権ではチームは初戦で敗れ登板機会がありませんでしたが、キャリアを通じて代表初選出で先発を任されました。初回フィリピンの先頭バッターをフォアボールで歩かせ4番のManaig選手にヒットを打たれますがその回を0点に抑え、その裏日本は四死球でランナーをため、猪原さん(ミキハウス)の犠牲フライで先制します。
3回には矢野さん(三菱重工East)と向山さん(NTT東)にヒットが出て、丸山さん(ENEOS)の犠牲フライや猪原さんのタイムリーヒット、中村さん(NTT東)のゴロで3点追加。しかし、5回にヒットを2本打たれ1点を返されますが、その裏大西さん(JR東日本東北)の内野ゴロで1点追加。6回にもフィリピンにヒットを2本打たれ、ホームを狙った走者をアウトにし次のバッターにもヒットを打たれたものの最後はダブルプレーでその回無失点に抑え、鈴木さんは6回77球被安打7、与四球2、失点1で降板。

犠牲フライとタイムリーヒットで2打点を上げた猪原選手

7回以降は3者凡退に抑える

 2番手は東芝の藤村さんで、今年はスポニチ大会で2完投と都市対抗の二次予選でも1試合で完投。都市対抗で2試合先発し、日本選手権では初戦で優勝した大阪ガスと対戦して6番手で登板しました。この試合では7、8回を連続で3者凡退に抑え、その裏逢澤さん(トヨタ)と城野さん(西濃運輸)のヒットでさらに2点を追加。最終回は初戦でも最後に投げたNTT東の片山さんが3者連続三振、9-1で日本が勝利しました。

2安打2打点3四死球の逢澤選手
2イニングを6人で抑えた藤村投手
最年少の片山投手は2度目の登板
2本のヒットを打った中川選手

川口監督「アジア全体の野球を盛り上げたい」

 フィリピンは東アジアカップで優勝し今大会の出場を決め、コロナの影響で変更があり参加することはできませんでしたが当初はWBCの予選にも出場予定でした。このように実力のあるフィリピンですが、フィリピンのコーチを務める片山さんによると国内に野球場はほとんどなく野球部のある大学のグラウンドで試合ができるそうですが、野球をする環境は日本のように整ってはいません。
また今大会には戦争状態のガザ地区を持つパレスチナも初参加しました。主にパレスチナにルーツを持つアメリカ在住の選手でチームを構成し出場することができましたが、ガザにも野球をプレーする選手はいるそうです。日本とはグループが違ったため試合は観られませんでしたが、台湾人がパレスチナの旗やパネルを持って応援していたと報道されていました。
オープニングラウンド3試合ともに日本は大差で勝利しましたが、普段負けたら終わりの一発勝負を戦っている社会人の選手たちは緊張感を欠くことはなく、また国際大会の経験の少ない国の選手も台湾の人たちから大きな声援を受け最後まで明るくプレーしていました。野球がまだマイナーな国の選手にとって大きな球場でしかも何千人もの観客の前で試合をすることは大きな意味があります。

日本から得点したフィリピン

次戦はスーパーラウンド初戦、前回大会優勝のチャイニーズ・タイペイと対戦

 台中で行われていたグループAはチャイニーズ・タイペイが3戦全勝し1位通過。2位は2勝の韓国、3位は香港に勝利したパレスチナ、4位が香港で上位2チームのチャイニーズ・タイペイと韓国があさってから台北ドームで行われるスーパーラウンドに進みます。初日は1位同士、2位同士の対戦で日本はチャイニーズ・タイペイと戦います。

日本ーフィリピン

2023年12月6日 18:30

2023年BFAアジア選手権代表選手

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